月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ベテルギウス・21

2017-03-31 04:15:56 | 詩集・瑠璃の籠

青い菫を空から撒き
あなたたがの庭に咲く
黄金の薔薇の色を
変えましょう

見てはならなかった夢を見ていた
そのあなたがたの闇を
まるごと抱いて助けようとしていた
月はとうに消えた
ゆえにわたしは
尊くも激しく冷たい決断を
あなたがたのために下ろすのです

もう死になさい
すべてをあきらめて
神の冷たい吐息を受け入れ
虚偽をぬぐいとられる
その痛みに切られなさい
もう二度と
立ち上がってはならない

あなたがたの過ちの
すべてはもう終わったのです
繰り返し染め色をかけるように
何度も終劇の幕を下ろしてきたが
これが最後の幕です
もう終わりなさい

素裸の自分に戻り
盗んだ肉体を神に返し
死の奈落に落ちなさい
もう立ち上がってはならない

わたしはベテルギウス
あなたがたのために
ほかのだれにもできない
最終の決断をするのです




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ラーン・10

2017-03-30 04:15:48 | 詩集・瑠璃の籠

結局
こわいこわいと言って
暗いところから出てこようとしないのが
馬鹿だ

狭いところに身を挟み
恐ろしいことから
身を守っているつもりで
矛盾する二つの心の間を
永遠に行ったり来たりしている

やっていることは
肝の中で煮込んだ
人の悪口を
鼻くそのようにまるめて
なすりあっているということだ

嫌なことになるのは嫌だから
その暗闇から
勇を賭して出て行こうとするやつを
全員でいじめて殺す

そんなことばかりやってきて
とうとう神が訪ねてきて
もう世界が明るくなると
教えてくれたというのに
馬鹿は嫌だと言って
追い返してしまった
もう二度と
来てはくれない

馬鹿は
こすれた闇の中から
自分で出てくる気になるまで
放っておかれる

もう誰も来てくれない
永遠にそのまま
放っておかれる




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レグルス・9

2017-03-29 04:15:12 | 詩集・瑠璃の籠

何もできない馬鹿男が
できる男と自分の顔をすり替え
延々と人類をだましてきた
それが
この闇の世の苦しみのすべての正体なのである

自分の勉強をせず
女に目がくらみ
獣の欲望に負け
魔の境涯に躍り出た
猿のように醜い男が
人類を滅ぼしたのだ

盗んだ肉体を脱ぎ
その正体の現れた姿を
真の空にはりつけ
永遠にさらすがよい

あの間抜けな男どもが
猿の浅知恵で
世界をだまし
神に成り代わろうとしたのだと




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泡の掲示板

2017-03-28 17:52:57 | 星の掲示板


50枚目の掲示板を設定する。





絵/ジャン・バティスト・シメオン・シャルダン





コメント (208)
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ズブラ・14

2017-03-28 04:16:51 | 詩集・瑠璃の籠

女がいやだと言う男は
女がいる世界にいてはならぬ
出ていけ

糞のような汚い権力で
愛を支配し
永遠にセックスを貪ろうとする
馬鹿男は
蒼穹のエデンから出ていけ

金の腕を持つ
本当の男よ
すべての馬鹿男を
女のいる世界から追い出せ

鋼鉄の鍵を
東の門にかけ
ヘラクレスのごとき番兵に
見張らせよ
近づく者は砕いてもかまわぬ

神の創りたまいし女を
いやなものだといい
豚のように食おうとする男は
すべて
神の国から追い出せ




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ベクルックス・51

2017-03-27 04:16:32 | 詩集・瑠璃の籠

愚かな女性が時に
自分より美しいと思う女性を
激しくいじめてしまうのは
自分が
とてもいけないことをしたことがあるからです

自分がやってしまったことが
とてもつらくて
激しく痛くて
それが
まだ嫌なことをしていない
かわいい女性への激しい憎悪になって現れるのです

そういう女性たちが
一体どんなことをしたことがあるのか
わたしたちはそれを
知らないということにします
その方が
女性たちの心にとっては
よいことだからです

わたしたちは
ぶしつけな男性のように
女性たちが見られたくないと思っていることを
覗いたりはしません
ですから
愚かな女性たちの救いを
賢い女性たちに託すのです

賢い女性たちは
愚かな女性たちが何をしたのかを知っている
どんなに苦しんでいるかも知っている
わたしたちは
そういう賢い女性たちに
使命を授けましょう
あの人たちを助けてくれと

ですから
愚かな女性たちは
賢い女性たちに助けを求めなさい
その人たちは
あなたがたを安心させるために
それほど美しい姿では現れないでしょう
優しい心と厳しい心を
程よく持った
しっかりした女性たちでしょう

そういう人が助けてくれると言ってくれば
素直に従い
指導を受けなさい
そして
少しずつでいいから
自分を立てなおし
罪を償っていきなさい




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アルヤ・29

2017-03-26 04:15:16 | 詩集・瑠璃の籠

まだできないものが
できるものを馬鹿にして
自分たちのほうが偉いとすることは
存在よりも虚無のほうが
大事だということにすることです

なぜなら
できないものは
できるものよりも
虚無に近いからです

まだ偉いことは何もしていないものは
存在としての経験も小さく
はなはだ頼りなく
ない というものが大きい
それゆえに
それをあまりにつらいと思いすぎると
世界をさかさまにして
虚無の方が偉いということにしてしまいたくなる
それは
自己存在の若い頃によくある病気です

まだ小さいうちは
虚無に狂って乱暴狼藉をすることも
勉強のうちだと
ある程度は我慢してもらえるが
もうよほど大きくなった今では
そんなわがままは通用しません

偉いことは何もしてこなくても
時間を進めば経験が増えてくる
魂も大きくなる
いい加減にしろと思いつつも
耐えてきてくれた愛も
いつまでも馬鹿ばかりやるものには
愛想をつかし始める

馬鹿なことばかりやって
何もしないことを
いつまでもいいことにしていると
神が
面倒を見てくれなくなるのですよ

阿呆は出て行けと言われ
神の家から追い出されるのです
そして
馬鹿なものは
永遠に
誰にも助けてもらえずに
何もかもをひとりでやっていかねばならなくなるのです

愛を馬鹿にしている態度を
もう改めなさい
馬鹿なことばかりしてきた自分の
愚かさを素直に認めなさい
そして
苦労をかけたすべての存在に謝りなさい

それができなければ
あなたは
もう永遠に
ここから出て行かねばなりません





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プロキシマ・11

2017-03-25 04:16:08 | 詩集・瑠璃の籠

腐れ狸は
糞で煮てやろう

阿呆が作った
糞の沼をすくい
泥鍋に投げて
痛いことが十分にしみ込むまで
煮込んでやろう

阿呆が吐いた
どんな汚い糞も集め
おまえの馬鹿を煮込む
汁を作ってやろう
阿呆め
まだわからぬか

いやなことばかりして
いやなことになった
暗闇の国に
おまえを追い込み
泥鍋のように小さな闇の小屋で
おまえは永遠にも似た砂時計の測る時間の中で
猿のように働かされるのだ

永遠に羽化することのない
汚い糞のような芋虫となり
馬鹿になって
おまえが苦しめた
すべての人間のために働くのだ

神さえもが
目を背ける
醜いものになって
永遠に
こき使われるのだ




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ベクルックス・50

2017-03-24 04:17:29 | 詩集・瑠璃の籠

男というものは
時に美を剋する生き方もせねばなりません
そいういう男が美しくなるためには
すばらしくよいことをせねばならない
男はそういう宿命を持っているものだと
理解しなさい

立派なよいことをした男は
それはすばらしく立派な姿になる
それを見て女性はほれぼれとし
慕いよってくる
その姿を
まだ高いことはなにもできない馬鹿男が盗み
なりすますことは
人間そのものを盗むことに等しい
神の愛を
激しく侮辱することです

いやな男が
セックスを貪りたいばかりに
女性に好かれる男の姿を盗んで
女性からセックスを奪い
すべてをコケにしている
人間世界の苦しみはすべて
そこから生まれてくると言っていい

愛してもいないのに
愛しているという顔をした男が
自分が好きなようにセックスをするためだけのために
あらゆる愚かなことをするからです
その愚かなことのために
あらゆる人間を苦しめるからです

人々よ
賢くなりなさい
動物的な性欲を満足させるだけのために
人間の尊厳をコケにしている馬鹿男の
正体を見抜き
国の外に追い出しなさい
彼らには彼らの
勉強の場がある

阿呆は
高いところから追い出しなさい
その方が彼らのためなのだ
寒くて小さなところで
威厳のある男の下で働かせ
まじめに勉強させるのだ

そうして
つらいことも味わわせて
人間の愛をわからせてやることが
彼らのための愛なのだ

馬鹿男は
地平の国へ
追い出しなさい




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アルギエバ・37

2017-03-23 04:15:00 | 詩集・瑠璃の籠

もてたいのなら
男らしくなれ

敵前逃亡して
恥じることもできぬ腐れ根性を
ずるでごまかすのではない

体と心をまるのままぶつけ
痛い思いをするのがつらいばかりに
逃げ回り 影に回り
馬鹿な奴らを利用し
おれはうまいやつだということにして
随分と偉そうにしてきたが
もはやそれは通用しない

馬鹿が目を覚ませば
だれもおまえの
相手をする者はいない

どんな男より
自分の方がすごいと
うそぶくのなら
われわれと
戦ってみよ

そのふんばった足と
嫌らしいことをした手を使って
戦え
男らしいということは
そういうことだ

身の丈にあまる勇気で
意思を高く燃やし
体全部をぶつけ
砕け散ってみよ

我が名はアルギエバ
獅子の星である




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