人間が嘘で築いた牙城など
砂の城よりもはかない
それが霧に描いた
風景だと気づくのは
すべてが消えてしまった後だ
ネズミの尻尾の影に隠した
黄金の糞の
正体がばれた時
すべては消える
何もかもは
あれを神だと思っていたから
できていたことだったのだ
巨大な蟻のような骸が
腐ることもできずに
まだ生きている
そのむなしい世界を
おまえたちは
生きていかねばならぬ
甘露だと思っていた
小便の酒を飲みながら
案山子のように汚い
美女を抱きながら
永遠に
女神のように愛していくと
神の前に誓った
アンドロイドの皇后に
宝石と極上の絹を着せながら
文明という巨大なごみを
完全に掃除してしまうまで
王の姿をした馬鹿の奴隷を
おまえは生きていかねばならぬ