ふ
赤い心臓を 胸に宿し
なにをわたしに秘めると
あなたは尋ねる
こたえることなどないと
わかっていながら
ふ
はるかにも 来た道を
ふりかえりもせず
あなたはゆく
めしいのようだ
見ているくせに なにも見ない
そうとも
おお
毒を秘めた 冗談を
水あめに溶かして 降らそう
人よ 大喜びで浴びよ
すべては おまえたちのなしたこと
それを
わが手にて清めるために
わたしの毒はある
ふ
蒼い悲しみで なぜわたしを見つめる
すべての ものが
自分と
同じ心でいると 思っているのか
愚かな
お ろ か な
テラァ…
地球よ おまえが
自分に不似合いなほど
美しい妻を得ていることに
いつ
気付く
ルナ
いつ 夫に愛想をつかす
ふ
コル・スコルピイ
さそりの 心臓
余のまたの名を
アンタレスと いう