月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ルナ・51

2018-07-31 04:13:24 | 詩集・瑠璃の籠

どこにいけばいいのかと
とほうにくれるまで
ばかなことをしたのだ
おまえたちは

神にうそをつけば
この空の下のどこにも
いるところはなくなるのだと
教えたではないか

まちがいをしたのなら
すぐにあらためよと
何度も教えたではないか

苦いことをして
なにも償いはせぬまま
この世界で
永遠に生きていくことはできないのだ
いつかは神がご決断なさる

いつまでも
神に甘えるばかりで
自分では何もしようとしない馬鹿は
もう神の世界にいる場所はない
いるだけで
高い家賃をとられる

もはやおそいが
もう一度言ってやろう
まちがいをしたのなら
すぐにあらためなさい
苦いことをしたのなら
償いなさい

少しずつでよい
苦しすぎることをせずともよい
自分にできることで
永遠をかけて
償っていくのだ




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アラドファル・15

2018-07-30 04:14:17 | 詩集・瑠璃の籠

何もしなければ
何もないということを
もっと強く肝に染みつけなさい
人を馬鹿にして
人のせいにして
自分をなんとかしようとしてはならない

何もしない人ほど
人のあらをさがして
自分のことを
他人のせいにしたがるものだが
それはいけない
なんでもないことまで
悪いことにしてしまうと
それが返ってきたときに
大変なことになる

何もかもを悪いことにして
何もかもが立ちいかなくなる
馬鹿なことばかりになって
いやなことばかりになる
自分だけをいいようにしたくて
人を馬鹿にしてばかりいた人が
悪いということになる

あなたが今なにもないのは
何もしていないからなのだ
何もしていない自分が悪いのだ
たいそうなことを言って
他人のあらをついて
他人がなんでも悪いのだにしてしまうと
しまいに誰にも相手にされなくなる

簡単なことなのに
わかっていない人が多すぎるのだ
わずかなスキをついてまで
全部その人が悪いにしてしまう
そんなことばかりしているから
自分にはなにもないのだ

他人の悪いところを見ること
そんなことばかりせずに
たまには人のために自分を動かしなさい
怠けているのをやめて
ちゃんと勉強をしなさい
そうでないとすべてがだめになる

なにもしないから
あなたには何もないのだ
それをもっと強く
肝に染みつけなさい




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テグミン・9

2018-07-29 04:13:21 | 詩集・瑠璃の籠

本当の自分ではない自分は
崩れていくでしょう
正しいもの
美しいものにみせるために
あらゆる嘘を弄して作った
偽物の自分は

バラ色の頬に見せるために
醜い頬紅をつけ
ぬけるほど白い肌にするために
おそろしい薬を塗った
ほほえみを天使に似せるため
自分の声を殺す薬を飲んだ

永遠に消えてなくなればいいと言って
天使を消した後に
あなたはそうして
天使になるために
自分を消したのだ
ほんとうの自分を

苦いことをしすぎて
にえたぎった記憶の中に浸り込んだ
自分を永遠に忘れるために
あなたは天使を生贄に選んだのだ
愚かなことを

逃げることはできない自分から
永遠に逃げようとすれば
あなたはもっとも美しいものを失う
本当の自分の中にある
最も美しい真実を失う

それがあれば
ほかにひとりとしていない
完全なる美を備えた
新たな個性になれるという
永遠の真実を失う

馬鹿がなにもかもを失った後では遅い
天使になろうとするのをやめ
本当の自分に戻りなさい
白蟻でできた幻想の幸福から目覚め
一匹の蟻のように小さな真実となって
愛のために働くのだ




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アルヤ・40

2018-07-28 04:13:08 | 詩集・瑠璃の籠

あなたが嫉妬ばかりしているのは
何も努力していないからです

いいことになるための努力は
何もしていないのにかかわらず
ずると盗みで
いいことになっているからです

外面は完璧にこしらえても
あなたはいつも内面から
自分を見ている
何もできないのに
人を馬鹿にばかりしている
いやな自分ばかり見ている

そういう人ですから
常に他人がよく見え
嫉妬ばかりしているのです

少しは努力をなさい
自分を鍛え上げるための
苦労を嫌がってはなりません
二度とない人生を無駄にしないために
その人生がくれる
苦い試練に背を向けてはなりません

だれかのせいにして
なにかのせいにして
自分を逃がしているかぎり
あなたは嫉妬ばかりして
人を馬鹿にしてばかりいる
いやな自分であり続ける
そんな自分がずっといやでたまらない

それでまた嫉妬をする
永遠の繰り返しです

もうやめましょう
何度も言ってさしあげましょう
もうやめましょう
努力をしないで
自分をいいことにするのは

うそとずるで
神をだまそうとするのは

真剣に努力をして
何でも自分でやっていく
ほんとうのいい人になりましょう
神に恥ずかしくない
自分になっていきましょう

そうすればもう
苦い嫉妬などしなくてすむのです




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ミネラウヴァ・24

2018-07-27 04:13:29 | 詩集・瑠璃の籠

自分とは全然違う自分の中に
安住し続けていれば
いずれすべてを失います

女王のように美しい肢体や
天使のように美しい顔は
すべて人から盗んで
自分につけているもの

他人をどんなに犠牲にしようとも
自分だけはいいことになりたいという
そういう意思を表示しているようなもの
そんなかたちを人に見せているだけで
世間の怒りを買うのです

人間はもうみんな
ほんとうの自分に帰っていく
神が創ってくださった
ほんとうの自分の形に

それは今がどんなに醜くあろうと
自分の真実を表した姿なのだ
そこからすべては始まっていく
永遠の自分の真実なのだ

全部をつくり変えてしまっては
そんな自分の真実を
すべて失うのです
なにもできなくなる
なにものにもなれなくなる

馬鹿馬鹿しい美形を捨て
ほんとうの自分に帰りなさい
逃げることはできない自分から
逃げ続けた自分の本当の姿が
どんなにみじめでも
そこしか帰るところはないのだ

もうやめなさい
みっともないことは
今のあなたのなりたい自分などというものは
幻影にすぎない

白蟻の群れで作った
幻影の彫像に過ぎない
つくるはしから
すべてが崩れていく

うそでつくりあげたものの
みじめな最期をみないうちに
自らその幻影を捨て
ほんとうのほんとうの
自分に帰りなさい



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フォマルハウト・11

2018-07-26 04:13:18 | 詩集・瑠璃の籠

永遠にかわらぬものなどありはしない
ないものにいじましくしがみついて
いつまでも馬鹿をやっているのではない

未来が凍り付き
奈落の目が光る前に
今しがみついているものを捨てて
一切をあきらめて
ほんとうのくらしにもどるのだ

あなたがあなた自身でいられる
ほんとうのくらしにもどるのだ

ほんとうのあなたはそんな顔ではない
そんな足ではない
そんな声ではない
もっと小さくてありきたりで
きのこのように単純なのだ

あなたはその本当の姿をいやがり
盗んだもので美しい自分を作って
それを無理矢理生きていたのだ
伝説の英雄に
永遠の美女に
なりたくて

人間のはがれた爪でつくった
永遠の幻の舞台の上で
ガラスの光を浴び
黄金の巨鯨を見つけたつもりだった
だがそれはみな
チリ紙で作った張りぼてにすぎなかった

永遠につづく栄華など
ありはしない
長い時をかけてやってきたことが
すべてむだになることを恐れて
いつまでもしがみついているのではない
奈落の目が光る前に

一切をあきらめて
ほんとうのくらしにもどるのだ




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ゲンマ・38

2018-07-25 04:13:34 | 詩集・瑠璃の籠

あることをないことにできる
魔法のような方法など
ありませんよ

岩を砕いて消したとて
石が残る
石を砕いて消したとて
砂が残る
砂は風にのり
あなたをどこまでも追いかける

二度とない時間を
これ以上無駄にしないために
もうあきらめなさい
砂を砕くようなことは

自分の形に
かかしのような頭を植えて
全然別の人間に
なろうとするようなことは

そんなことをしたとて
消えはしないのだ
あなたのしたことは
逃げれば逃げるほど
あなたの影にしがみつく

もういい加減に認めなさい
すべては
自分が悪かったのだと
自分が馬鹿だったのだと

逃げて来た自分の影を
すべて引き受けて
もう一度生き直しなさい




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アルドラ・17

2018-07-24 04:13:09 | 詩集・瑠璃の籠

何もしなければ老いてゆく
それが人間の法則というものです

魂をちぎることも切ることもせずに
盗んだ人生で平安をむさぼっていれば
人は容易に老いる
愛のために何もせず
毎日を食ってひるためだけに過ごしていれば
呆けたような顔になって
目まぐるしく変わる
神の世界についていけなくなる

何もできない
老いた子供のようになって
四六時中若い者に嫉妬しているような
いやな大人になる

容易ではないことにも飛び込んでいき
つらい思いもし 苦いことも噛み
勉強をするのです
魂を引きちぎって
神の胸にとびこんでみるのです
そうすればあなたは
永遠の若さを手に入れることができる

生きている限り 死んではならない
盗んだ豊かさの上に安住し
魂を腐らせてはならない
魂の腐った人ほど
世間に迷惑をかける者はいない

何もしなくていい時間を
人の悪口など言って
世間を汚し
世間を乱すことに使うからです

悪意などにじみ出るひまもなく働き
自分の魂に勉強させなさい
苦いことをする自分をいじめてみなさい
できることはたんとある
あるというのに何もしないのは
怠りの罪というものです

怠りというものほど
醜いものはないのです




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ルナ・50

2018-07-23 04:13:49 | 詩集・瑠璃の籠

あわゆきのあかりのような
はかないともしびをめぐる
星の中にあなたの国がある

しろいねことあかいいぬを
ちいさな家の中で飼っている
あなたの国がある

森には青楠が栄え
緑の歌を永遠に歌っている
あなたは野原に生えた
金のりんごをもぎながら
ちいさなあまいつゆを
世界中にまいている

どこにいったか
どこにいったか
わたしのしろいやくそくは
どこにいったか

あなたはなぞのような歌を歌う
意味はもうわからない
わからなくともよい
あなたの美しい声を食べるだけで
風がよろこぶ

ああ
だれかをよろこばすことが
あなたのよろこびだから
つゆはいくつも生まれるのだ

あわゆきのあかりのような
はかないともしびをめぐる
星の中に
あなたの国はある




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アンドロメダ・9

2018-07-22 04:14:49 | 詩集・瑠璃の籠

はるか かなたに
とおいものと
思っていたか

神はすぐそばにいるぞ

遠いところに旅し
五体を投げて
自分を馬鹿にせずともよい

おまえたちが
小さいのは
罪ではない

おまえたちはまだ
始まってから
まだ少ししかたっていないのだ

小さいことを
悔しがるでない
そんなことをしても苦しいだけだ
いやなことにせず
神がつくった
うつくしいじぶんを
すなおにいきていくがよい

神はおまえを
すばらしいものにつくった
えらいものにつくった
うつくしいものにつくった
それを信じねばならぬ

信じねばおまえは
永遠に
おまえ自身にたどりつくことはできない

あほうはやめ
失敗を認め
暗黒の日々を
遠い虚無の雲に沈め
すべてをやりなおしていくがよい




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