DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ポストル、マッティーセをKO(WBCスーパーライト級)

2015年10月06日 00時19分46秒 | 世界ボクシング
現地時間の一昨夜、米国・カリフォルニア州で行われた試合結果です。
WBCスーパーライト級王座決定戦:
ビクトル ポストル(ウクライナ)KO10回2分58秒 ルーカス マッティーセ(亜)

*その実力は認められていながらも、マッティーセがこれまでに獲得した世界王座は「暫定」の付くWBCのみ。ザブ ジュダー、デボン アレクサンダー、ダニー ガルシア(すべて米)強豪相手に3敗を喫しているマッティーセですが、その全てが僅差の判定負け。今回の試合前、一般的知名度が低いポストルが相手だっただけに、マッティーセ有利の声が多く聞かれました。しかし蓋を開けてみるとどうしてどうして。ポストルはとんでもない実力の持ち主でした。

先制を取ったのはマッティーセでしたが、攻めに急いでいる感の初回のアルゼンチン人。2回以降ポストルがその長い左ジャブで主導権を握っていきます。

身長180センチ、リーチは何と187センチもあるポストルは、その体格差を十分に生かし試合を組み立てて行きます(マッティーセは身長169でリーチは175)。正確で、力強いジャブを絶え間なく放ち、マッティーセが入ってくればスムーズなフットワークでそれをかわしていきます。マッティーセが中に入ることが出来ても左右のアッパーを交えた連打で対応。精神力/気の強さも見せつけます。パンチは左ジャブでなく、左右を上下に打ち分けマッティーセに的を絞らせません。アルゼンチン人も奮闘するのですが、どうしても展開を逆転するまでには至らず。ポイントは回を重ねる毎にウクライナ人に流れて行きます。



6回に強打でポストルを怯ませたマッティーセですが、その攻勢も長くは続かず。7回からは再びポストルのペースに逆戻り。

マッティーセにとって惜しかったのは7回。6回の流れのまま迎えたこの回でしたが、同回前半に両者の頭が激突するアクシデントに見舞われてしまいます。両選手ともに負傷する事はありませんでしたが、マッティーセはせっかくの流れを断ち切られてしまいました。

10回の終盤、左を出しながら入って行こうとした所に右を合わせられダウンを喫したマッティーセ。そのままひざをついたままテン・カウントを聞くことになりました。試合後、「しばらくの間何も見えなかった」とコメントを残しています。



予想外の圧勝で空位の王座を獲得することに成功したポストル。階級とそのボクシング・スタイルは違うものの、体格的に元WBA/WBCスーパーフェザー級王者へナロ エルナンデス(米/帝拳)を連想してしまいます。戦績は28戦全勝で12KOの新王者ですが、戦績以上のパンチ力はあるでしょう。今回の試合、マッティーセは決して悪くありませんでした。ただそれ以上にポストルが巧く、強かった、に尽きるのではないでしょうか。ポストルが安定政権を築く可能性アリ、と見ます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする