先週末2日・土曜日、米国・ネバダ州で行われた試合結果です。
WBOライトヘビー級戦:
挑戦者サウル アルバレス(メキシコ)TKO11回2分15秒 王者セルゲイ コバレフ(露)
*スーパーウェルター級で初の世界王座を獲得して以来、ミドル級、スーパーミドル級の3階級で世界タイトルを獲得してきたアルバレス。今回はスーパーウェルター級のリミットである154ポンドより20ポンド(約9キロ)重い、ライトヘビー級(175ポンド)での王座獲得を目論み、コバレフに挑戦しました。
試合前の掛け率では4対1でアルバレス有利の予想が出ていたこの一戦。しかし個人的には、コバレフのこれまでの経験と体格差がものをいい、ロシア人の勝利を予想していました。
ガードを固め、前に出ながら強打を振るっていくアルバレスを、コバレフが慎重なアウトボクシングで迎え撃つという展開が終始見られたこの戦い。勢いの差というのでしょうか、小柄なアルバレスが若干有利な形で終盤戦に突入。
試合が終わったのは11回。その回の終盤、アルバレスが左から右の強打をコバレフを完全にKOしゲーム終了。メキシカンが堂々と4階級目の世界ベルトの獲得に成功しました。
まだ29歳ながらも50戦以上のキャリアを持ち(53勝1敗2引き分け)、多くのタイトルを獲得してきたアルバレス。これまで獲得してきた世界王座を見てみましょう。
アルバレスが獲得した王座(獲得した順):
WBCスーパーウェルター級:2011年3月5日獲得(防衛回数6)
WBAスーパーウェルター級:2013年4月20日(0)
(*WBC王座との統一王座)
WBCミドル級:2015年11月15日(1)
WBOスーパーウェルター級:2016年9月17日(0)
WBAミドル級:2018年9月15日(1)
WBCミドル級:2018年9月15日(1)
IBFミドル級:2018年9月15日(0)
(*3団体統一王座。IBF王座は即剥奪)
WBAスーパーミドル級(レギュラー王座):2018年12月15日(0)
IBFミドル級:2019年5月4日(0)
(*再獲得。再び剥奪)
WBOライトヘビー級:201911月2日(0)
世界王座だけで10個も獲得ですか。凄いですね。
今後のアルバレスの路線ですが、試合が終わったばかりのためまだまだ不透明な状態。ミドル級では体重維持が厳しくなってはいるようです。
敗れたコバレフ。数年前までは同級で圧倒的な強さを見せつけていましたが、2017年6月に行われたアンドレ ワード(米)との再戦後、極端に打たれ脆くなってしまいました。今後現役続行の場合、かなりの不安要素になるでしょう。