今から30年前となる1994年9月24日、英国で行われた試合結果です。
WBCヘビー級戦:
挑戦者オリバー マッコール(米)TKO2分31秒 王者レノックス ルイス(英)
*1990年代から2000年代前半まで最重量級の牽引車として活躍したルイス。ボクシング史に残る名選手ですが、時々ポカ負けをする悪い癖がありました。そのルイスの初のポカ負けが、今回のマッコールとの第一戦となります。時々と言っても、ルイスが喫した敗戦は、その偉大なる全44戦の内僅か2つですが...。
ルイスにとり4度目の防衛戦となったこの一戦。ルイスが迎えたのは、マイク タイソン(米)のスパーリングパートナーとして来日経験もある指名挑戦者のマッコール。24勝5敗と中々の戦績の持ち主ですが、その風貌のように比較的地味な存在でした。
(英国ウェンブリーで行われたルイスの4度目の防衛戦)/ Photo: Pic Click UK
タイソンとのスパーリングを含め、これまでにダウンを喫したことが無いというタフが売りのマッコール。何でもタイソンから練習中とはいえ、ダウンを奪ったそうです。
初回の動きを見てみると、ルイスは油断しいるようには思えませんでした。シャープな左ジャブで相手を威嚇し、体全体の動きもスムーズ。そんな好コンディションの王者のボクシングに、マッコールも負けじと良い動きを見せます。
試合は2回、突如としてフィニッシュを迎えてしまいます。2ラウンド開始早々、右の相打ちで打ち勝ったマッコールがルイスから豪快なダウンを奪います。ルイスはカウント内に立ち上がりますが、足元はフラフラ状態。そんなルイスを見てレフィリーは躊躇することなく試合をストップしました。もしその回も終了間際の出来事ならレフィリーも試合を継続させた可能性があったでしょう。
(マッコール(右)の見事な右が炸裂)/ Photo: Youtube
タイソンがいまだに収監中で、イベンダー ホリフィールド(米)も春先に王座から転落。リディック ボウ(米)はマネージャーと主要団体の確執から、活躍の場が狭まれていました。そんな中、ルイスに期待する声が大きかっただけに、ボクシング界にも、そしてルイス本人にとっても手痛いKO負けとなってしまいました。
(右パンチ以上に、見事なジャンプで喜びを表現するマッコール)/ Photo: BoxRec
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