DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

延期は5月いっぱい

2020年04月10日 20時31分55秒 | 日本ボクシング

3月、4月、そして5月いっぱい日本国内ではボクシングの興行がない事になってしまいました。しかし楽天家のためでしょうか、先日の非常事態宣言が発令されたため、逆に終わりというかゴールが見えてきた気がします。まあ興行がないのはボクシングだけではないというのが救いと言えば救いでしょうね。

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クルーザー級(04‐09‐20)

2020年04月09日 23時03分36秒 | ボクシングネタ、その他雑談

常に地味なクラスというレッテルが貼られているクルーザー級。このライトヘビー級の2020年4月9日現在の同級王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBA(スーパー):アルセン グラムイリアン(アルメニア/防衛回数2)
WBA(レギュラー):ベイビュート シュメノフ(カザフスタン/0)
WBA(暫定):リャド ぺルウィー(コートジボアール/ベルギー/0)
WBC:空位
IBF:ジェニエール ドルティコス(キューバ/0)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):ジェイ オペタイア(豪/0)
WBOアジア太平洋:ジェイ オペタイア(豪/1)

一つの団体に3人の王者が並んでいると同時に、他の2団体の世界王座は空位という妙な現象が起こっているクルーザー級戦線。これまでにイベンダー ホリフィールド(米)やデビット ヘイ(英)、そしてオレクサンデル ウシク(ウクライナ)など、実力者を輩出してきた同級ですが、この階級で活躍した選手たちは、決まってヘビー級に転向して行ってしまいました。

2つの地域王座を保持しているオペタイアは19戦全勝(15KO)という素晴らしい戦績を持った24歳の若手。上記の2つの王座以外にも、IBF環太平洋とWBAオセアニア王座をも保持している同級注目の選手です。

 

6年前になりますが、前回、2014年2月2日当時のクルーザー級王者たちの顔ぶれはどのようだったのでしょうか。防衛回数は当時のものとなります。

WBA(休養?):ギレルモ ジョーンズ(パナマ/防衛回数3)
WBA(レギュラー?):デニス レべデフ(露/2)
WBC:クリストフ ウロダルチェク(ポーランド/6)
IBF:ファン パブロ ヘルナンデス(キューバ/3)
WBO:マルコ フック(独/12)
OPBF(東洋太平洋):ブラット ピット(豪/0)

 

最期は11年以上も前、2008年12月12日時点でのクルーザー級の王者たちとなります。

WBA:ギレルモ ジョーンズ(パナマ)
WBC:ジャコーベ フラゴメーニ(伊)
IBF:トーマス アダメク(ポーランド)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):ドミニク ベア(豪)

*この時期のライトヘビー級も地味でしたが、さすがクルーザー級。今以上に地味なクラスでした。ウシクに続くスター選手の出現が待たれます。
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王座返上、引退、延期など(色々:04‐08‐20)

2020年04月08日 19時26分33秒 | 世界ボクシング

最近(2020年4月8日ごろ)のニュースです。

1)3月に保持していた日本ライトフライ級王座の防衛戦に臨む予定だった高橋 悠斗(白井・具志堅)。その防衛戦はコロナウィルスの影響のため、まずは5月に延期に。しかしその試合も再び7月に延期となってしまいました。再三の試合延期に気持のハリが切れてしまったのでしょうか。高橋は王座を返上すると共に、現役からの引退を発表してしまいました。

2)2度の延期と言えばWBC/WBOスーパーライト級王者ホセ カルロス ラミレス(米)対 元WBC王者ビクトル ポストル(ウクライナ)の一戦。この戦いは最初、2月に中国で行われる予定でした。これはコロナウィルスの発祥の地という事で即中止に。5月に米国に場所を変えて行われる予定でしたが、こちらも中止に。いつになるのでしょうかね、この試合が行われるのは。

3)今年の、日本でいうゴールデンウィーク中は、まだまだ世界的な規模で見てもボクシングの興行は行われません。その時期に予定されていたのがWBAミドル級スーパー、WBAスーパーミドル級のスーパー王者であるサウル アルバレス(メキシコ)の試合となります。当然の如くカネロ(アルバレスのニックネーム)も数ヶ月後に持ち越しとなってしまいましたが、一体誰と対戦するのでしょうか。一時期はWBOスーパーミドル級王者ビリー ジョー ソーンダース(英)が最有力候補と言われていましたが。

4)WBOフェザー級王者シャクール スティーブンソン(米)も王座を返上。しかし彼の場合は減量苦のため。今後はスーパーフェザー級を主戦場に戦っていくそうです。ただ、このスティーブンソンの王座返上ですが、まだWBOからの正式は発表はありません。

5)スティーブンソンと王座統一戦の話しがあったIBFフェザー級王者ジョシュ ウォーリントン(英)。徐 燦(シュ チャン/中国)との王座統一戦の話しが出ているようです。

6)6月に予定されていた3団体ヘビー級王者アンソニー ジョシュア(英)の防衛戦、対クブラト プーレフ(ブルガリア)戦は、8月ごろまで延期のようです。

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粟生隆寛が引退

2020年04月07日 16時35分18秒 | 日本ボクシング

元WBCフェザー級、スーパーフェザー級王者粟生 隆寛(帝拳)が現役からの引退を発表しています。

2015年5月にライト級での世界制覇に失敗後、試合から遠ざかっていた粟生。2年前に以前敗れていたガマリエル ディアス(メキシコ)に雪辱するも、この5年で行った試合はその一試合のみ。昨日36歳の誕生日を迎えた粟生ですが、それを区切りに現役からの引退を決意したそうです。

初の高校6冠王として名門帝拳ジムからプロデビューを果たした粟生。2007年以行った14戦目に、しぶとい梅津 宏治(ワタナベ)に競り勝ち、日本フェザー級王座を獲得。翌年4月の3度目の防衛戦では、当時のOPBF(東洋太平洋)王者榎 洋之(角海老宝石)と互いの王座を賭け対戦するも痛み分け。次戦で掴んだ世界初挑戦も僅差の判定で敗れ、世界のトップ戦線での伸び悩みを暴露してしまいました。

2009年3月に、強豪オスカル ラリオス(メキシコ)との再戦を制した粟生ですが、初防衛戦ではエリオ ロハス(ドミニカ)に苦杯を喫し王座から転落。しかし再起後はスーパーフェザー級に階級を上げ、たくましく成長。ビタリ タイベルト(独)を破りWBCスーパーフェザー級王座を獲得したのは、同級転向後3戦目の事でした。同王座を3度防衛に成功するも、伏兵ガマリエル ディアス(メキシコ)の根負けし、王座から転落。その後ライト級での世界挑戦が実現しますが、対戦相手ライムンド ベルトラン(メキシコ)が体重超過で試合に臨むなどの不運もあり、3階級制覇ならず。結局この試合後、ディアスに借りを返す以外、実戦は行いませんでした。

粟生の通算戦績は28勝(12KO)3敗1引き分け。コンディション調整に何のあった選手ですが、正直、もっと活躍できた選手でしょう。今後は選手の育成に励んでいくそうですが、自身を超える選手を育てていって貰いたいですね。

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リング復帰戦はいつに?(フライ級)

2020年04月06日 07時51分11秒 | 日本ボクシング

本来なら5月10日、大阪府天満橋エルシアターで行われる予定だった試合です。
フライ級10回戦:
高山 勝成(寝屋川石田)対 森 青葉(泉北)

*2016年8月を最後に、プロボクシングの試合から遠ざかっていた高山。すでにプロボクシングのライセンスを再取得し、あとは再び実戦を行うのみになっていました。

しかしコロナウィルスの影響で、5月15日までは日本国内でボクシング興行は行われないことが決定しています。ボクサーの定年制限や、3年半以上プロでの試合を行っていないなど、実際に試合を行うまで、いくつかの障害を乗り切らなければならない高山。しかし暫定王座を含め、6度も世界のベルトを獲得したという実績があるだけに、問題なく再起戦のリングに立てるのではないでしょうか。

プロでのブランクが気になりますが、高山は再起戦では無難に勝利を収めるでしょう。注目はその後、高山がどのような再起路線を歩んで行くか。高山の体格からして、再起戦後は階級を落としていくのが無難でしょう。現在のライトフライ級は、WBAスーパー王者京口 紘人(ワタナベ)とWBC王者寺地 拳四郎(BMB)が同級を牽引しています。高山からすればありがたいことに、京口、寺地共に高山同様関西出身の選手たちです。

最強量級に目を移すと、WBA王者ノックアウト CP ファミリーマートとWBC王者ワンヘン メナヨーシンのタイ人コンビが共に、防衛回数を二桁にのせ更新中。ライトフライ級での日本人対決もいいのですが、敵地に乗り込み、日本人ボクサーの鬼門であるタイで世界王座奪取というのも中々魅力的なものに感じます。何はともあれ、高山の再起戦が早期に行われることに期待しましょう。

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この階級、この選手(バージル ヒル:クルーザー級③)

2020年04月05日 00時02分00秒 | ボクシングネタ、その他雑談

1990年代初頭からこれまでの約四半世紀、それぞれの階級で印象に残った選手を各階級3人ずつ挙げていっています。記載上のルールは各選手、登場するのは1階級のみ。また、選んだ選手がその階級の実力№1とは限りません。個人的に思い入れのある選手、または印象に残った選手が中心となります。

ワシリー ジロフ(カザフスタン/Vassiliy Jirov)、オーリン ノリス(米)と続いたクルーザー級。この階級最後の主人公はバージル ヒル(米)。彼は1980年代中盤から約20年、世界の重量級を代表する一人でした。

(今回の主人公はライトヘビー級とクルーザー級で世界王座を獲得したバージル ヒル)

多くの方が、「ヒルと言えばライトヘビー級を代表する選手では?」と思うことでしょう。確かに彼のピークはクルーザー級ではなく、一階級下のライトヘビー級でした。私(Corleone)がボクシングと出会った1990年代前半、ヒルはライトヘビー級王座から転落したばかりの無冠選手でした。しかしその後、あっさりとライトヘビー級の世界王者に復帰し、2度目の長期政権を樹立すると共に、2団体王座の統一王者として君臨することにもなりました。

アマチュア時代、1984年のロサンゼルス五輪にミドル級の代表として出場したヒル。決勝まで勝ち進むも惜しくも金メダル獲得ならず。同五輪のアメリカ代表には、ヒルのは他にもディフェンスマスターのパーネル ウィテカーや、鉄人イベンダー ホリフィールドなど、ボクシング史に残る名ボクサーが出場しています。ちなみにウィテカーは見事に金メダルを獲得し、ホリフィールドは銅メダルを獲得しています。

(1984年の五輪で優勝ならなかったヒル(左端))

アマチュアの世界王座獲得ならなかったヒルは、オリンピックが行われた年の11月にライトヘビー級でプロデビュー。米国の東海岸のリングを拠点とし、順当に白星を重ねていくと同時に、世界への階段を着実に登っていきます。

ヒルの世界の檜舞台に初めて登場したのは1987年9月5日。場所は1980年代の世界ボクシングの中心地の一つであった米国ニュージャージ州。ヒルはこの日、将来にさらなる活躍が期待されていたレスリー スチュワート(トリニダード・トバゴ)の持つWBAライトヘビー級王座に挑戦。若干ヒルがリードを保っていた4回、2度のダウンを奪い一気に試合を終わらせます。アマチュア時代に届かなかった世界王座(五輪での金メダル)。プロでは19戦目にして世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。

アマチュアの名選手で、プロでも世界のベルトを獲得したヒル。スーパースターへの道まっしぐらと思いきや、世界タイトル獲得後、ヒルは独自の道を歩き始めます。多くの選手がラスベガスなど、ボクシング主要都市での興行に登場していく中、ヒルはアメリカ国内の超田舎である地元ノースダコタで防衛回数を伸ばしていきます。ヒルはスチュワートから奪った王座を10度防衛しますが、その8度を地元のリングで行いました。

ヒルが初めての挫折を味わうのは1991年6月。ラスベガスのリングで伝説のヒットマン・トーマス ハーンズ(米)にまさかの判定負けを喫し、王座から転落。既に『過去の人』と思われていたハーンズに敗れたヒルは、「もう終わった」と思われました。しかし翌年9月には空位となっていたWBA王座に復帰。再びノースダコタのリングで防衛を重ねながら、防衛回数を伸ばしていきます。

(生きた伝説、トーマス ハーンズに苦杯を喫したヒル)

1990年代半ば、ボクシングが異常なぐらいに盛り上がっていたドイツに登場したヒル。防衛記録も一度目の政権時代の10に王手をかけていました。ヒルが2度目の10度目の防衛戦の相手として選んだのは、既に10度の防衛に成功していたIBF同級王座の保持者だったヘンリー マスケ(独)。マスケと言えば、大繁栄したドイツボクシングの火付け役、同国の国民的スターでした。

当時の(今も?)ドイツ人好みの技術戦に終始したこの戦い。プロでのキャリアが勝るヒルの左ジャブが、サウスポースタイルのマスケが放つ右ジャブを上回り僅差の判定勝利。IBF王座を吸収すると共に、WBA王座の2度目の二桁防衛にも成功します。

2冠王に昇格し勢いに乗ったヒルが次に目論んだのは、当時まだまだマイナー団体と見られていたWBO王座の吸収です。当時のWBOタイトルホルダーは、ドイツを主戦場にしていたポーランド人ダリウス ミハエルゾウスキー。既に8度の防衛に成功していた中々の強豪でしたが、ほとんどの試合をドイツで行っていたマイナー団体の世界王者として世界的にはほとんど無名の選手でした。武骨なボクサーと思われ気味なミハエルゾウスキーですが、技術も確かなものを持っていました。それもその筈。彼は後に、世界王座の23度の連続防衛に成功するのですから。マスケには僅差の判定勝利を収めたヒルですが、武骨な技師の前には完敗。2つの世界王座を同時に失うと同時に、キャリア2度目の黒星を喫してしまいました。

(ミハエルゾウスキーの重圧なボクシングに喫したヒル)

挽回を狙ったヒルにさらなる試練が待ち受けていました。ミハエルゾウスキーに敗れてから10ヵ月。米国南部のミシシッピー州のリングに立ったヒル。ヒルを待ち受けていたのは、当時のボクシング界で実力が抜きんでていたロイ ジョーンズ(米)でした。ミドル級からライトヘビー級までの3階級を制覇していたロイですが、ライトヘビー級でもすでに対戦相手を見つける事を苦労している状態に。世界王座から転落したばかりのヒルからしてみれば、スーパースターを倒し、自分がその座に就けるという正に一攫千金のチャンスでした。しかし現実は、ヒルにとってあまりにも残酷なものでした。

(「ヒル対ジョーンズ」は重量級屈指の好カードの筈でしたが...)

試合前、ヒルとジョーンズの戦績だけ比較すると、実力拮抗者同士によるレベルの高い一戦が行われるだろうと期待されました。しかしスーパーマン(ジョーンズ)は、試合開始のベルから体格で勝るヒルをスピードで圧倒。最後は4回開始早々、ジョーンズがヒルの放った左ジャブに右ボディーを合わせ一発でKO。ジョーンズのキャリアの中でも、最高のKOの一つとして記憶されることになった一発は、ヒルにとって不名誉な一撃となってしまいました。

(ヒル、ジョーンズのスピードについていけず。最後は右ボディーでKO負け)

ヒルが獲得した王座(獲得した順):
WBC米大陸ライトヘビー級:1986年12月11日獲得(防衛回数0)
WBAライトヘビー級:1987年9月5日(10)
WBCインターナショナル・ライトヘビー級:1992年4月11日(0)
WBAライトヘビー級(2度目):1992年9月29日(10)
IBFライトヘビー級:1996年11月23日(0)
(*2団体ライトヘビー級の統一王座)
IBCクルーザー級:1998年11月7日(0)
WBAクルーザー級:2000年12月9日(0)
IBCクルーザー級(2度目):2002年11月17日(0)
WBAクルーザー級(2度目):2006年1月26日(0)

(WBAのベルトがよく似合うヒル)

ジョーンズに喫した手痛いKO負けを喫してしまったヒル。アメリカの大田舎ノースダコタのリングで再始動。そして20世紀の最後の月(2000年12月)に、フランスのリングに登場します。階級をクルーザー級に上がていたヒルは、ファブリス ティオーゾ(仏)の持つWBA王座に挑戦。両者は1993年4月に対戦していましたが、その時はヒルが接戦を制し、当時保持していた2度目のライトヘビー級王座の防衛に成功していました。

この戦いはフランスの英雄がライバルに雪辱を果たすと共に、王座の防衛に成功するというシナリオが用意されている筈でした。しかし百戦錬磨の雄ヒルはここで意地を見せます。この試合でヒルは驚くことに、僅か3分の間に3度のダウンを奪ってしまい勝利。欧州の地で番狂わせを演じると同時に、世界王座の2階級制覇に成功してしまいました。

(ヒル、番狂わせで2階級制覇達成!)

再びティオーゾを破り、世界のベルトを腰に巻いたヒル。それから14ヶ月後の2002年2月に再びフランスのリングに登場しました。ヒルが迎えたのは、フランスが送り出した新鋭ジャン マルク モルメック。キャリアで大きく上回っていたヒルですが、モルメックの勢いを止める事は出来ず。結局9回開始のゴングに応じる事が出来なかったヒルは、王座から陥落すると共に自身2度目のKO/TKO負けを喫してしまいます。

2004年5月には、モルメックへの雪辱を決し南アフリカに乗り込んだヒルですが、僅差判定負け。世界王座への返り咲きは成りませんでした。その後同一階級に一人以上の世界王者を認可し始めた腐敗団体WBAの恩恵(?)を受けたヒル。2006年1月にはWBAクルーザー級第2の王座であるレギュラータイトルを獲得しましたが、その王座も初防衛戦で損失。2015年に突如「一試合のみ」現役に復帰したヒル。その後正式に現役からの引退を発表しています。

(モルメックとの再戦では、最後まで食らいついたヒルでしたが王座奪回ならず)

ヒルの終身戦績は51勝(24KO)7敗(2KO負け)。獲得した世界王座はライトヘビー級とクルーザー級で合わせて5つ。2度就いたクルーザー級の王座を防衛することは出来ませんでしたが、ライトヘビー級時代、通産の防衛回数は何と20。そして米国重量級のトップ選手としては珍しく、海外での試合経験も豊富でした。ヒルが試合を行った国々を挙げてみると、フランス(4試合)、ドイツ(4)、豪州(1)、英国(1)、南アフリカ(1)、そしてカナダ(1)。その長いキャリアの5分の1もの試合を米国外で行った事になります。

そのボクシングスタイルから、比較的地味な存在に甘んじてしまったヒルですが、肝心な試合で負け組に徹してしまったことも少なからず影響しているでしょうね。ハーンズは1980年代を代表するスーパースター。ライミハエルゾウスキーはライトヘビー級王座の23連続防衛に成功。ロイ ジョーンズはヘビー級王座まで獲得してしまった化け物。モルメックはクルーザー級王座の統一に成功し、その後世界ヘビー級王座に挑戦。こうして並べて見ると、ヒルは凄い選手たちに負けていたんですね。

そんな中で、ヒルをKO/TKOにしたのは、キャリアの全盛期に合ったジョーンズと、ヘビー級でも戦ったモルメックの2人のみ。これはヒルの防御技術が如何に優れていたかを物語ったものと言っていいでしょう。

黒星が増えだしたキャリア後半のヒル。試合間隔も広がっていき、「まだ現役で戦っていたのか!?」と思うことが何度もありました。しかしヒルは最後の最後まで粘り強く戦い抜きました。

(世界王座をしぶとく5度も獲得したヒル)

引退後は現役時代同様、故郷ノースダコタ州のボクシングの発展に力を注いでいるヒル。小さな興行ですが、自らがプロモーターとなり、若手選手の育成に励んでいます。

(現役引退後も地元のボクシング発展に力を注いでいるヒル氏)

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今週末の試合予定

2020年04月04日 20時21分07秒 | 世界ボクシング

2020年4月第一週末の主な試合予定です。

*本来なら今日、後楽園ホールで、2020年日本国内初の世界戦であるWBOフライ級王座決定戦が行われる予定でした。コロナウィルスが収まれば実現するであろう中谷 潤人(MT)とジャーメル マグラモ(比)の対戦。早く実現してほしいものです。

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5月15日まで延期に

2020年04月03日 09時06分39秒 | 日本ボクシング

日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションは、来月4月はおろか、5月15日まで日本国内で予定されていたすべての興行を中止、延期することを発表しています。無観衆でもいいので、5月上旬に予定されていた日本王座戦は決行してほしかったです。

ちなみに米国カリフォルニア州では、すべてのボクシングの興行を5月いっぱい中止すると発表しています。

いつまで続くんでしょうね、このコロナウィルスの悪影響。もう疲れました。

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意見番(04‐02‐20)

2020年04月02日 00時04分05秒 | ボクシングネタ、その他雑談

*半月後に発売が予定される次号の表紙に何がくるのでしょうか?まったく想像が出来ません。

 

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久々の色々です(色々:04‐01‐20)

2020年04月01日 07時08分03秒 | 世界ボクシング

最近(2020年4月1日ごろ)のニュースです。

様々なニュースをまとめてお届けしている色々。コロナウィルスの影響からか、3月13日以来のお届けとなります。

1)まずはその3月13日から。誰でも、思い出というか、鮮明に記憶に残っている一日というものがあると思います。私(Corleone)にとって、3月13日というのはとても印象に残っている日時となります。もう30年ほども前になりますが、1993年3月13日、軽量級史上初の100万ドルファイト(日本円で大雑把に換算して一億円)が行われました。IBFジュニアフライ級(現ライトフライ)王者マイケル カルバハル(米)と、同WBC王者ウンベルト ゴンザレス(メキシコ)による王座統一戦が行われ、カルバハルが大逆転の7回KO勝利を収め、統一王者になりました。カルバハルやゴンザレスの後にも、同級からは好選手が出ていますが、両者が行ったこの第一戦に勝る試合はいまだに行われていません。まさにボクシング史に残る名勝負でした。

2)1989年に創刊され、今日まで出版され続けてきたBoxing Monthly。残念ながら廃刊されることになりました。

3)7月にも予定されていたWBCヘビー級戦、タイソン フューリー(英)対ディオンティー ワイルダー(米)による第3戦は、今年の秋以降にずれ込む見通しです。

4)5月2日に予定されていたWBCヘビー級暫定王者ディリアン ホワイト(英)対アレクサンデル ポベトキン(露)の一戦は、7月4日に延期となっています。

5)6月20日に予定されている3団体統一ヘビー級王者アンソニー ジョシュア(英)の防衛戦、対IBFの指名挑戦者クブラト プーレフ(ブルガリア)戦は、現在までに延期という情報は入っていません。ただ現実的に見て、この一戦も若干のスケジュール変更が強いられそうですね。

6)WBAスーパーフライ級王座に返り咲いたローマン ゴンザレス(ニカラグア/帝拳)と、WBC王者ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)による王座統一戦の話しが持ち上がっているようです。

両者は2012年11月に対戦しており、その時はWBAライトフライ級王者だったロマゴンが、中差の判定でエストラーダの挑戦を退けています。

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