先週4日、英国で行われた試合結果です。
WBOスーパーミドル級戦:
王者ビリー ジョー ソーンダース 判定3対0(120-109x2、118-110)挑戦者マーティン マレー(共に英)
*本来なら5月に、サウル アルバレス(メキシコ)との大一番を行うはずだったソーンダース。しかしその試合は、ご存知の通りコロナウィルスの影響で中止となってしまいました。
その後アルバレスはソーンダースの同国人で、WBAスーパー王座の同級保持者であるカラム スミスとの一戦に向かってしまいました。結局は、大魚(カネロ=アルバレスのニックネーム)を逃してしまったソーンダース。アルバレスに代わって対戦する事になったのは、実力はありながらも、これまでにメジャータイトルの獲得のない人気者マレー。そんな名前のある相手に、ソーンダースは会心のパフォーマンスを見せます。
蓋を開けて見ると、全くのワンサイドの判定でライバルを退ける事に成功したソーンダース。昨年5月に獲得した自身2階級目の王座2度目の防衛に成功しました。
対するマーティンですが、2012年にWBAミドル級の暫定王座を獲得しています。しかしそれ以外の世界王座挑戦となると白星に恵まれない状態が続いています。マーティンが世界王座に初めて挑戦したのは9年前の2011年12月。当時のWBAミドル級スーパー王者だったフェリックス シュトルム(独)に敵地で挑戦し、12回引き分けと大善戦しました。2013年4月にはアルゼンチンに渡り、当時無敵を誇っていたWBCミドル級王者セルジオ マルティネス(亜)に挑戦。その時は8回にダウンを奪うなどまたしても強豪相手に大善戦しましたが、この時も僅差の判定負けを喫してしまいました。2015年2月には、モナコのリングで強豪中の強豪ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)の持つ3団体ミドル級王座に挑戦。この時は如何せん相手が悪かったためにTKO負けを喫しています。しかし終盤11回まで奮戦しました。2015年11月には再びドイツのリングに登場。アーサー アブラハム(独)が保持していたWBOスーパーミドル級王座に挑戦するも1対2判定負け。この時偉大なる敗者の地位に納まってしまいました。
WBAの暫定王座やインターコンチネンタル、WBCシルバー王座までは手が届いたマーティン。しかし肝心の世界戦では4敗1引き分け。かつてのホープはもう38歳になっています。
さて、歴戦の雄マーティンを退け、その実力を証明したソーンダースが君臨しているスーパーミドル級。2020年12月10日現在の、同級の王者たちの顔ぶれを見てみましょう。
WBA(スーパー):カラム スミス(英/防衛回数2)WBA(レギュラー):サウル アルバレス(メキシコ/0)
WBC:空位
IBF:カレブ プラント(米/2)
WBO:ビリー ジョー ソーンダース(英/1)
OPBF(東洋太平洋):ジェイド ミッチェル(豪/2)
WBOアジア太平洋:アブダラ パジワパジ(タンザニア/0)