

◇ 梅 ◇
火事を見に
土手にのぼったら
火事は川のむこうの村だった
こたつの中の炭火のように
そこだけが赤く
音も人の声もしなかった
闇の中に腰かけていたら
どこからか
花の匂いがしてきた
-星野富弘さん-
火事を見に
土手にのぼったら
火事は川のむこうの村だった
こたつの中の炭火のように
そこだけが赤く
音も人の声もしなかった
闇の中に腰かけていたら
どこからか
花の匂いがしてきた
-星野富弘さん-

冷たい川風が頬を刺して通り抜けた。年が明けたばかりの墨田公園の片隅にある梅園。冬来たりなば・・・というけれど、移ろい行く季節の足音は、着実に歩を進めている。そこだけが赤く燃えるような紅梅の香りに、時の流れの速さを感じる。春遠からじか。