表題に違和感をお持ちの方は多いのではないだろうか?最近頻繁に聞く言葉(特に若者)に“全然”を冠して肯定する表現がある。何か違うなと、いつも思っていた。
そもそも“全然”は否定する言葉と理解していた。ところがである、この言葉、全く然りと書く。
辞書によると
①打ち消しまたは否定的な語を下に伴って、あらゆる点で、まるっきり、全く。
②あますところなく、ことごとく、全く。
とある。
①は否定であるが、②のように肯定する場合にも使われるという。
古くは、夏目漱石や森鴎外、正宗白鳥などもその文学作品の中で「生徒が全然悪いんです(坊ちゃん)・漱石」「母は全然同意して・・・(何処へ)・白鳥」というような使い方をしているらしい。
調べてみると、「全然いい」や「全然大丈夫」などと使うのは、全く以って然るべきであって全然OKのようだ。
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画像は、我が家に咲いた「もみじ葉ゼラニウム」です。もみじのような葉が太陽に当たると縁(ふち)に緑を残して赤くなり、その葉に触れると、芳香とはいえない妖しげな匂いを放つ。
慣れるとなんともいえない、いい香りに感じられ全然OK。四季を問わず咲いてくれる可愛い花です。