私は公務員という仕事に頑なな偏見を持っている。
彼らの安定思考、性質、それに基づく生き方そのものがそうさせる。
そして時にとても高い場所からものを言う押し付けがましさ。
もちろん私が公務員に対して抱く固定概念に変わりない。
役所では無表情の人々が、淡々と仕事を消化していく。
人に興味がなく、まるでロボットのようだ。
警察にも何度かお世話になった。
紛失届を出したり、交通違反で捕まったり。
その度、彼らの偉そうな態度に腹が立ったものだ。
世間的にも安定していてしっかり者というイメージが持たれる反面、
給料泥棒と呼ばれたり融通が利かない堅物といったイメージが持たれやすい。
今日も電車とバスを使ってはるばる町の役所までやって来た。
役所というものは病院と一緒で待つのが当たり前の世界。
暇潰しのために町田康の『きれぎれ』でも読もうかと持ってきたのだが、
人の観察をしていると面白くてそれどころではなくなった。
まず私の待っている窓口の整理券発券機前にて、
細くてもさっとした30代男性が使い方が分からず戸惑いながらもボタンを押す。
するといかにも自分の都合しか考えていない様な派手で太ったおばさんが食い気味でボタンを押し、
出てきた整理券を横取りしようとする。
当たり前だけど、その攻防は30代男性の勝ち。
次に私の前の椅子に座っている若く地味なカップル。
二人とも日本のクールジャパン(サブカルチャーの話です)を盛り上げて行くタイプに見える。
見た目こそ地味だが侮ってはいけない。
テンションが上がりすぎてたまに奇声をあげるなど、これでもかっていうくらいいちゃついている。
暴れる子どもと乳母車の子どもを抱えて右往左往するお母さん。
口に締まりのないB系の若いお兄さん。
紳士、淑女とその反対。
若年層から高齢者。
公務員からしてみれば、窓口に現れる市民は十人十色だ。
しかもここでは日常の社会的関係性からほぼ解放されている状態なのでみんな好き放題。
その人たち一人一人に時間をかけてそれぞれの悩みや問題を解決し、
帰って行く人たちに「ありがとうございました」と声をかける。
まさに市民のプロフェッショナルなのだ。
こんなにたくさんの人が待っているというのに、
窓口では対応が丁寧すぎてなかなか自分の順番が回ってこない。
食わず嫌いと昔から持つ彼らのイメージは、私の怠惰と傲慢から生まれたものなのかもしれない。
私にはきっとやり続けることが難しい仕事だから、その役割を担ってくれてありがとうと思う。
そういえばこの役所には太った40代の所謂オネエが働いている。
ロックなTシャツを着ていてもみあげも極太なんだけど、声が安田大サーカスのクロちゃんみたいに高いのだ。
私はこの役所に来るたびに彼はいないかと探す。
いた場合は出来れば彼の窓口に行きたいと思う。
すっかりファンだ。
当たり前だけど公務員だって十人十色。
職種に頑なな偏見を持っても、それはなんの当てにもならない。
今日はその色眼鏡を外して自分から少し解放されたような気分だ。
公務員の皆様、今日もお疲れさまです。
彼らの安定思考、性質、それに基づく生き方そのものがそうさせる。
そして時にとても高い場所からものを言う押し付けがましさ。
もちろん私が公務員に対して抱く固定概念に変わりない。
役所では無表情の人々が、淡々と仕事を消化していく。
人に興味がなく、まるでロボットのようだ。
警察にも何度かお世話になった。
紛失届を出したり、交通違反で捕まったり。
その度、彼らの偉そうな態度に腹が立ったものだ。
世間的にも安定していてしっかり者というイメージが持たれる反面、
給料泥棒と呼ばれたり融通が利かない堅物といったイメージが持たれやすい。
今日も電車とバスを使ってはるばる町の役所までやって来た。
役所というものは病院と一緒で待つのが当たり前の世界。
暇潰しのために町田康の『きれぎれ』でも読もうかと持ってきたのだが、
人の観察をしていると面白くてそれどころではなくなった。
まず私の待っている窓口の整理券発券機前にて、
細くてもさっとした30代男性が使い方が分からず戸惑いながらもボタンを押す。
するといかにも自分の都合しか考えていない様な派手で太ったおばさんが食い気味でボタンを押し、
出てきた整理券を横取りしようとする。
当たり前だけど、その攻防は30代男性の勝ち。
次に私の前の椅子に座っている若く地味なカップル。
二人とも日本のクールジャパン(サブカルチャーの話です)を盛り上げて行くタイプに見える。
見た目こそ地味だが侮ってはいけない。
テンションが上がりすぎてたまに奇声をあげるなど、これでもかっていうくらいいちゃついている。
暴れる子どもと乳母車の子どもを抱えて右往左往するお母さん。
口に締まりのないB系の若いお兄さん。
紳士、淑女とその反対。
若年層から高齢者。
公務員からしてみれば、窓口に現れる市民は十人十色だ。
しかもここでは日常の社会的関係性からほぼ解放されている状態なのでみんな好き放題。
その人たち一人一人に時間をかけてそれぞれの悩みや問題を解決し、
帰って行く人たちに「ありがとうございました」と声をかける。
まさに市民のプロフェッショナルなのだ。
こんなにたくさんの人が待っているというのに、
窓口では対応が丁寧すぎてなかなか自分の順番が回ってこない。
食わず嫌いと昔から持つ彼らのイメージは、私の怠惰と傲慢から生まれたものなのかもしれない。
私にはきっとやり続けることが難しい仕事だから、その役割を担ってくれてありがとうと思う。
そういえばこの役所には太った40代の所謂オネエが働いている。
ロックなTシャツを着ていてもみあげも極太なんだけど、声が安田大サーカスのクロちゃんみたいに高いのだ。
私はこの役所に来るたびに彼はいないかと探す。
いた場合は出来れば彼の窓口に行きたいと思う。
すっかりファンだ。
当たり前だけど公務員だって十人十色。
職種に頑なな偏見を持っても、それはなんの当てにもならない。
今日はその色眼鏡を外して自分から少し解放されたような気分だ。
公務員の皆様、今日もお疲れさまです。