歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

電車の中のおじいさん

2022年05月29日 | 日記
夕方、電車に乗っていた時の話。

混んでも空いてもいない車内で、目の前に座っていたおじいさんが眠りこけていた。

どこで手に入れるのか、おじさんがよく被っている紺色のキャップを目深にかぶり頭を垂れていた。

小さな体にくたびれたポロシャツを着て足を投げ出していた。

こちらに向いた帽子の頭頂部をぼーっと眺めていると、寝姿がとても静かなことに気づいた。



もしこのおじいさんが前に倒れこんできたら私はどうすればいいだろう。

そんな妄想が頭をよぎる。

移動中の閉鎖空間なので通常時よりイメージしにくい。

救急車を呼ぶのか?車掌さんに連絡する手段は?素人が触らないほうがいいのかな?

心臓マッサージ?人工呼吸?AEDってどこにあるの?

救命の講習をもっとちゃんと受けておけばよかった。

何もできずオロオロする未来の自分が見える。



ネットで調べるとまず肩を叩いて声をかけ意識・呼吸の有無を確認することが大事らしい。

そして非常用ボタンを押すなどして車掌さんにこの事実を伝えること。

呼吸をしていない場合は心臓マッサージをする。

外での対処とほとんど同じだ。

おじいさんは目の前の女がまさか自分でそんな妄想しているとは思わないだろうね。

我ながら失礼な話だ。

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