歩くたんぽぽ

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久々のロード・オブ・ザリング

2022年10月05日 | 映画

「最も好きな映画は何ですか?」

この質問は映画ファンを悩ます難題だ。

愚問とさえ言える。

 

その質問でパッと出てくる作品はいくつかある。

『ジュラシックパーク』

『マトリックス』

『ブレードランナー』、、、。

ビッグネームばかりだけど、案外ミーハーなのです。

忘れてはいけないのが『ロード・オブ・ザリング』。

これは子どもの頃から刷り込まれている。

第一部『旅の仲間』が日本で公開されたのが2002年の2月だから、中学1年の終わり頃。

父が『指輪物語』のファンだったから映画館に連れて行ってくれた。

当時買ってもらったパンフレットを今も持っている。

当時旅の仲間の証であるエルフのリーフブローチが欲しくてねだった記憶がある。

もちろんダメだったけど。

 

この9月からAmazon制作のドラマシリーズ『ロードオブザリング 力の指輪』の配信がはじまった。

ずいぶん前にこのニュースを見た時嬉しくて飛び上がったもんだ。

描かれるのは『旅の仲間』の冒頭部、数千年前のサウロンとの戦争だ。

『ロード・オブ・ザリング』ファンとしては配信初日から観ますわな。

それが、なんというか、立ち上がりが遅くてなかなか引き込まれない。

前作のような広大なファンタジー世界を感じられないのだ。

突っ込みどころも多い。

これは長いシリーズだから気長に行こうとは思う。

そうすると自然にピータージャクソン版が観たくなるわけで、観ました。

1日で3部作全て観たのははじめてかもしれない。

『王の帰還』を見終わったら朝の5時だった。

 

ホビットの村で木にもたれかかっているフロドを観た時早くも胸がいっぱいになった。

『風の谷のナウシカ』の冒頭で全てを思い出し感動するのに似ている。

シャイアにガンダルフが訪れる最初の場面は風の谷にユパ様がくる場面とよく似ている。

 

一人で観たからか、『旅の仲間』からボロ泣き。

次の日顔が変わるくらい涙が出た。

やっぱりボロミアがホビットを庇い死にゆく場面はたまらんな。

イシルドゥアの血をひく正当なる王の末裔アラゴルンの胸の中で、

「My brother, my captain, my king」っていうところ。

ゴンドールの民を救うため暴走した指輪への執着と後悔。

葛藤が彼を人間らしくする。

せめて安らかに眠りたもれ。

アラゴルンもまた血統に悩み苦しんでいたから、ボロミアの言葉は強く響いたんじゃないかな。

 

昔はサムの素晴らしさに目がいきがちだったけれど、最近はフロドの凄さに注目している。

フロドに与えられた大きすぎる使命とその重責。

サムでさえ指輪を前に目の色を変えてしまう。

そんな指輪を肌身離さず身につけ続ける過酷で孤独な戦いだ。

歴史にほとんど名を残さない小さな小さな種族の不屈の精神力に感動する。

偶然居合わせた庭師がその旅を支え続けるんだよなあ。

だめだ、思い出しただけで喉がキューってなる。

本当にいい映画です。

20年経った今見ても圧倒される。

 

『力の指輪』にハマりきれないのって、

もしかしたら主人公が誇り高き高貴なエルフだからかもしれない。

最初から美しくて超人なのよ。

正しくも傲慢な彼女が良くも悪くも人間の毒にさらされて変わっていく姿は見てみたい。

俳優陣がまだ馴染んでいないけれど、いいなと思った人がやっぱりイシルドゥアだった。

彼が英雄として描かれるのか、それとも人間の業を醜く体現する男として描かれるのか楽しみだ。

そして謎の男、あれはもうあれしかないでしょ。

案外楽しんでるかも、わたくし。

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