とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

ルーベンス展(国立西洋美術館)

2018-12-26 23:59:00 | 美術館
国立西洋美術館にて、「ルーベンス展-バロックの誕生」を鑑賞。
現在のベルギーのアントウェルペンで育ったルーベンスをイタリア絵画の系譜で捉える展示という触れ込み。

ルーベンスは弟子に彫刻をデッサンすることを課していたらしい。
「彫刻を石のように描くな」と指導し、生きている人間の動きや肉体の感触を表現することを学ばせていたとのこと。
それまで彫刻で表現されていた人間の三次元的な造形を二次元の絵画で表現しようとしたのだろうか。
彫刻との違いはその色彩にもある。色使いも素晴らしいが、特に陰影のつけ方がドラマティックだ。

ルーベンスという人は、画家だけでなく、外交官や実業家としても活動しており、当時の世界の変化の最先端にいたようだ。
世界を旅しながら、各地の芸術をみては絵画に取り込み、現地の有力者と情報交換し、自らの役割を果たしたのだ。
面白い人生だったのではないだろうか。