とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

東寺展(東京国立博物館)

2019-05-02 23:59:00 | 博物館
東京国立博物館にて、特別展「国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」を鑑賞。

仏教がインドで発祥し、中国を経て、日本へ伝わり、日本でも独自の発展を遂げたことがよくわかる展示だった。
仏教は、異教の信仰を必ずしも妨げていないと思っていたので、シヴァ神を踏みつけている「降三世明王立像」は衝撃だった。
立体曼荼羅の15体の仏像(国宝11、重要文化財4)を間近に見れたのは贅沢の極みだった。

如来、菩薩、明王、天の区分が解説されており、勉強になった。



帝釈天騎象像(撮影可)

クリムト展(東京都美術館)

2019-05-02 23:00:00 | 美術館
東京都美術館にて、「クリムト展 ウィーンと日本1900」を鑑賞。

グスタフ・クリムト(1862-1918)は19世紀末ウィーンを代表する画家。
既存の権威や表現方法からの自由を求めて、作品を生み出した人だ。
得てしてこういう人は世間に認められず、貧乏を極めていることが多いが、クリムトは若くして経済的に成功していたようだ。
女性にもてたようだし、パトロンとの関係も悪くなかったのだろう。

作品からは、純粋に自分の表現を追求して、そのままを見てもらいたいという欲求だけを感じる。
ゴッホの絵から感じるような切実さとかぎらぎらしたものは感じない。
もともとが金細工師の家系ということもあるのだろうか。

本展のクライマックスは「ベートーヴェン・フリーズ」の複製だが、
「ユディト1」や「ヌーダ・ヴェリタス」にクリムトらしさを感じる。
作品の煌びやかさに目を奪われるが、女性の一瞬の表情に表れる本質を捕らえることで、永遠を表現しているように見える。
凄い観察眼と表現力である。