とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(ネタバレ注意)

2023-05-06 23:59:00 | 映画
ゲームの世界観を忠実に再現していて、とても楽しめた。
マリオがニューヨークのブルックリンに住んでいて、イタリア移民の子孫という背景があるのは知らなかった。

スーパーマリオブラザーズのゲームに登場するお馴染みのキャラクターたちが、ゲームと同じ動きをするところが、やはり楽しい。
人知れず、ゲームを上達するために、やり込んだ思い出が走馬灯のように駆け巡る。
ゲームの面白さや悔しさを共有できていることが楽しさの理由だろう。
そう考えると、ゲームを通じて、世界中で多くの人が同じ体験をしていることの凄さを感じる。

ラストシーンからは続編も期待できそうだったが、どうなるのだろうか。

音楽も1980年代のヒット曲が使われており、懐かしかった。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
原題:The Super Mario Bros. Movie
製作年:2023年
製作国:アメリカ、日本
配給:東和ピクチャーズ
監督:Aaron Horvath、Michael Jelenic
主演:Chris Pratt
他出演者:Charlie Day、Anya Taylor-Joy、Jack Black、Keegan-Michael Key、Seth Rogen、Fred Armisen、Kevin Michael Richardson、Sebastian Maniscalco、Charles Martinet
上映時間:94分


富士と桜(山種美術館)

2023-05-06 23:52:00 | 美術館
山種美術館にて、「富士と桜 ―北斎の富士から土牛の桜まで―」を鑑賞。
富士山の世界遺産登録10周年を記念して富士山を描いた絵画と、同じく日本を代表する花である桜を描いた絵の作品展。
多くの絵描きや画家が富士山の絵を残しているが、色も形も様々である。
横山大観は、富士山を描くと自分の内面が投影されるというようなことを述べたらしい。
その作品を制作するときの自分の全力を出し切ると自然とそうなるようにも思えるが、どうなのだろう。

桜もいろいろあるが、趣向を凝らした夜桜の展示がよかった。
できれば、日本酒を嗜みながら愛でたいところだが。



横山大観「富士山」(1933年)

東福寺展(東京国立博物館)

2023-05-06 23:51:00 | 博物館
東京国立博物館で開催の「特別展 東福寺」を鑑賞。

東福寺と言えば、京都の紅葉の名所として有名である。
その東福寺の寺宝をまとめて紹介する初の展示というのが本展の見所だ。

鍵となる人物が、開山の聖一国師(円爾:1202年-1280年)と絵仏師の吉山明兆(1352年-1431年)だ。
聖一国師とその弟子たちが、中国から持ち帰った品々と、吉山明兆が描いた「五百羅漢図」が寺宝の中心を成す。

本展で、初めて遺偈(ゆいげ)というものを知ることができた。
遺偈とは高僧が臨終に際し、生涯を顧みて、弟子に残す教えだ。
聖一国師は、最後の言葉をしたため終わるや、筆を投げて、息を引き取ったらしい。

本展を見ると、秋に東福寺を訪れたくなる。
歴史の重みを感じながら、訪れてみたいものだ。



実物大で再現された通天橋

憧憬の地 ブルターニュ(国立西洋美術館)

2023-05-06 23:50:00 | 美術館
国立西洋美術館で開催の「憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」を鑑賞。

フランスのブルターニュ地方の自然や人々の暮らしを描いた作品を一堂に集めた作品展。
19世紀初めごろから20世紀初めごろの作品で構成されている。

絵画の購入者が王侯貴族から商人を中心とした市民へ広がるにつれて、自然や市民の暮らしぶりが絵画の対象になっていった。
そんな流れの中で、多様な自然環境を有するブルターニュが画家たちの興味の対象になっていく。
ブルターニュに集まった画家たちの離合集散の中で、新しい絵画の技法も生み出されていった。
自然を描く技法として、日本の浮世絵が参考にされたことも興味深い。
一方、明治以降の日本人画家がブルターニュを訪れて腕を磨き、洋画の構築に寄与している。

この時代、絵画は現物を見るために足を運ぶしかなく、画家同士のコミュニケーションもほぼ対面であった。
今も本質は大きくは変わっていないのかもしれないが、より濃密であっただろう。
土地の持つ磁力が、時代の波の中で増幅され、数々の作品が生み出されていった。
そんな波動を感じられる展示だった。



クロード・モネ「ポール=ドモワの洞窟」(1886年)


クロード・モネ「嵐のベリール」(1886年)


リュシアン・シモン「ブルターニュの祭り」(1919年頃)