とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「蛇の道」(ネタバレ注意)

2024-06-22 23:59:00 | 映画
黒沢清監督作品。
1998年に公開された同タイトルの自作のリメイク。
子供を殺された男と相棒の復讐劇という構造は同じだが、パリが舞台で、相棒が女性に変わっている。

娘を殺されたアルベール・バシュレは日本人の心療内科医の新島小夜子の協力により、犯人探しを実行する。
新島小夜子を柴咲コウが演じる。感情のない目力が強烈だ。
アルベールと小夜子は事件に絡む財団の関係者を次々と拉致して自白させようとする。
保身のための嘘なのか真実かもわからないまま、彼らから得た情報をたどっていった先にあった真実とは。

小夜子からみて仲間であるアルベールの態度がどこか不審であることが終始引っ掛かったが、驚愕の結末。

柴咲コウ演じる小夜子の怒りと絶望の入り混じった眼差しが胸に突き刺さるよう。

西島秀俊演じる心療内科の患者の結末は予想されたように感じたが、小夜子はあえて止めなかった。
この不作為が物語の結末を暗示していたのか。

終わることのない怒りの感情は、実感として理解不能な部分もある。
しかし、そういう感情に突き動かされる人物がいたとして、柴咲コウの演技に背筋が凍りついた。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:蛇の道
原題:Le chemin du serpent
製作年:2024年
製作国:フランス、日本、ベルギー、ルクセンブルク
配給:KADOKAWA
監督:黒沢清
主演:柴咲コウ
他出演者:Damien Bonnard、Mathieu Amalric、Grégoire Colin、西島秀俊、Vimala Pons、Slimane Dazi、青木崇高
上映時間:113分



気が付けば、ブログ開始から10年。


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