とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

生誕300年記念 若冲展 (東京都美術館)

2016-05-15 23:59:25 | 美術館
東京都美術館にて、「生誕300年記念 若冲展」を鑑賞。
なんと待ち時間は140分。列の途中に給水コーナがあったが、体調を崩す人もいたかも。
そこまでして見たいということだろう。

見終わって感じたのは、これほどの繊細な作品をよくもこれだけの数を残したものだということだ。若冲が絵師になったのが40歳ごろらしいので、84歳で亡くなるまでの40年余りの期間のことである。

見所は、「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅だろう。
これらを円状に配置して、回りながら見るという展示方法だった。
色の鮮やかさ、ひとつひとつの筆使いの細やかさ、大胆で動きのある構図といった技術的な部分と描いている対象への観察眼。過去及び現在のどの画家にもない個性を発揮している。

植物の虫食いや葉の枯れた様子、鳥の羽の一部が欠けたところも描いているが、これほどありのままに拘る若冲が写真を知っていたらどうしたのだろうと、ふと思った。
絵師が筆を執って描く絵画と写真は芸術としての表現が違うが、もし写真を知っていたら、もっと尖った表現を追求したのではとも思う。

やっぱり若冲の凄いところは、様々な技術を駆使しているのに、見る人に技術の存在を意識させず、描いている対象に興味を向けさせる部分だろう。

NHKスペシャル「若冲 天才絵師の謎に迫る」で一部について解説があったが、どうやって、こういった技を身につけていったのか。

まだ解明されていない謎が秘められているのだと思うと、益々興味が尽きない。


広島 vs ヤクルト(神宮球場 2016/5/12) 九里の好投報われず、サヨナラ負け

2016-05-13 02:39:27 | 野球観戦
神宮球場にて連日の野球観戦。

予告先発投手は、カープが九里、スワローズが小川。
分が悪いとは思ったが、昨日の敗戦への奮起を期待。

期待通り、初回から、立ち上がりの制球が定まらない小川を攻めて、新井さんのタイムリーツーべースで2点を先制。
その裏、九里の立ち上がりも不安定で、山田の犠牲フライで1点を返された。

隅2だと昨日と同じで、嫌なムードが漂う中、2回表に併殺崩れで3点目をゲット。
大量点のチャンスを逃したものの、少し安心。

以降、両軍とも攻めはするものの点が入らず、7回裏のスワローズの攻撃。
この回からカープのピッチャーは、九里に代わって、ヘーゲンス。
先頭のバレンティンへの2球目。
頭に近いところへボールがいって、バレンティンがのけぞってよけた。
それまで若干、スイングが雑に見えたバレンティンの気合が明らかに変わった。
直後の3球目、ストライクはまずいと思った瞬間のホームラン。

ここで点を取らないとまずい8回表のカープの攻撃。
ツーアウト2塁、3塁のチャンスを作って1番の田中広輔だったが、空振りの三振。

8回裏からカープのピッチャーはジャクソン。
ワンアウトは無難に取ったが、二人目の昨日同点打を浴びた今浪にフォアボール。
代走の比屋根に2盗、3盗を決められ、川端のピッチャー強襲打(記録はファーストゴロ)で同点。

9回は両軍とも得点なく、延長戦へ。

10回裏のスワローズの攻撃。
9回から登板の今村から、先頭の中村が左中間へのツーベースヒット。
次打者の比屋根はみえみえの送りバント。まるで昨日のデジャヴだ。
ここで比屋根はファーストへ絶妙のバント。
一瞬、新井さんが3塁へ投げかけたが、思い止まり、1塁へ送球。
ワンバウンドでひやっとしたが、菊池が難なく捕球して、ワンアウト3塁。

中崎投入も考えられたが、今村続投で、坂口、川端で勝負。
いい左投手がいれば交代したいところではあった。
3球目を坂口にセンターへ運ばれ、犠牲フライでサヨナラ負け。

坂口を打ち取れていたら、満塁策で、バレンティン勝負もあったかも。

この2日間は、打線とピッチャーとベンチの采配がかみ合わなかったように感じた。
結果論ではあるが、昨日の野村も、今日の九里も、もう1回引っ張ってもよかったのでは。

また、ジャクソンは直球しか制球力がなさそうなので、ピンチでは辛い。
ヘーゲンス、今村で逃げ切り、ジャクソンは点差に余裕があるときでいいのでは。
ピッチャーの調子は日によって変わるので、難しいのだが。


広島 vs ヤクルト(神宮球場 2016/5/11) 新井さんの野選が痛かった

2016-05-12 02:09:18 | 野球観戦
カープの先発投手は、ハーラートップタイ、4勝の野村。
大崩れはないと安心しての観戦を期待。

スワローズ先発投手の石川から初回に幸先よく2点を先制。
今日は楽勝かと思ったが、両チームとも点が取れず、8回裏のスワローズの攻撃。

先頭の畠山にレフト前に運ばれ、続く大引には三遊間の内野安打で、ノーアウト1塁、2塁。
続く中村は見え見えの送りバント。カープは3塁で封殺の守備体型。
これに中村がいいバントを1塁線に決めたと思ったら、新井さんが、一か八かの3塁送球。
惜しかったがセーフで満塁。
勢いよくダッシュして、走者を見ずに決め打ちのプレーに見えた。

監督からどういう指示が出ていたのかわからないが、ここは同点は覚悟の場面で、100%アウトのタイミングでなければ、手堅く1アウトを取るべきだったように思った。

この後、ピッチャー交代で、ジャクソンが代打の今浪に同点打を浴び、ワンアウト後に、川端のサードゴロを堂林がタイムリーエラーで逆転され、続く、山田、バレンティンにもタイムリーが出て、気が付けば打者一巡で一挙5点。

9回の攻撃はオンドルセクになす術なく、ゲームセット。

まだシーズン序盤で、絶対に勝たないといけない試合ではなく、引き分けでもいいという気持ちでよかったのではないか。
山田、バレンティンまで回すと怖いとの焦りや、オンドルセクから点が取れないとの弱気があったのか。何とも後に引いてしまいそうな敗戦だった。

明日の気分転換が大切だ。


「アイアムアヒーロー」 (ねたばれ注意)

2016-05-10 20:35:04 | 映画
この作品もマンガ原作。
マンガを実写化するとリアリティが出るので、散弾銃の乱射シーンは結構きつい。
ただし、ZQNは人間ではない、自分が生きるため、大切な人を救うため、主人公が発砲の覚悟を決めるまでのプロセスが丁寧に描かれており、納得感はある。その場面が一番の見せ場だ。
大泉洋という俳優のキャラクターもあるだろう。

極限状態で人がどういう考えを持って、どういう行動をするのか、その本質にいろいろなケースがあり、その背景は何なのかを解き明かすところの人間ドラマに惹きつけられた。
ZQN化すると、生きていたときの習慣を繰り返すという設定が切ない。

よく似た設定で、2013年公開でブラッド・ピット主演の「World War Z」があるが、簡単に完結させずに、細部を描くところが長編マンガのいいところだろう。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:アイアムアヒーロー
製作年:2016年
製作国:日本
配給:東宝
監督:佐藤信介
主演:大泉洋
他出演者:有村架純、吉沢悠、岡田義徳、片瀬那奈、マキタスポーツ、塚地武雅、長澤まさみ
上映時間:127分


「64-ロクヨン- 前編」 (ねたばれ注意)

2016-05-10 00:50:48 | 映画
豪華俳優陣の競演に惹かれ、鑑賞。
それほど昔でもないのに、今の時代から薄れつつある熱さを感じた。

携帯電話やインターネットが登場する少し前で、今から思えば、隠ぺいし放題だったろう。
情報が集まるところとそうでないところの格差が明確だったというべきか。

佐藤浩市演じる主人公の広報官の気持ちは非常にわかる。
職務を遂行する上での使命感と自分の本心の区別がつかなくなる、困難な課題に挑もうとすると演技ではなく普段の自分にできないことができてしまう不自然さ。
処世術というよりは、生き残るための本能に近い行動であり、それが染みついている自分への嫌悪感。

後編が楽しみだ。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:64-ロクヨン- 前編
製作年:2016年
製作国:日本
配給:東宝
監督:瀬々敬久
主演:佐藤浩市
他出演者:綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、窪田正孝、坂口健太郎、筒井道隆、赤井英和、烏丸せつこ、小澤征悦、椎名桔平、滝藤賢一、奥田暎二、仲村トオル、吉岡秀隆、瑛太、長瀬正敏、三浦友和
上映時間:121分