日曜日、津屋崎ヨットクラブが主催しているウミガメヨットレースに厚かましくも同乗させてもらった。ヨットのオーナーO君が事務局として世話している大会だ。今回で第5回と聞いた。
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8時に津屋崎ヨットハーバーに到着。同乗クルーは皆さん既に集まっていた。聞くと総員8名で、素人が私と女性2名の3人で、あとはO君の仲間たち。ハウステンボスや喜界島のレースに参加したツワモノだった。女性二人も昨夜の前夜祭に参加して、その晩はヨット内で寝たらしい。当然寝袋にくるまってだが。(私にも、そのお誘いがあったが、寝られないと迷惑をかけるので断った) ヨット内は船室中央のリビングの外に前部、後部に寝られるスペースがあるのも知りました。
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O君が船長で、残りのツワモノ4人が手足の如く、帆を操つる。私と女性二人は船尾のチェアーに腰かけて、出来るだけ彼らの邪魔をしないようにしていた。
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港を9時すぎに出て、スタート地点の通称「鉄塔」へ。スタート時間は10時だ。スタートポイントを示す赤いブイを目印に、風を読んだり、帆を操る訓練をしたりして時間待ちした。天気は曇り、風は微風、波はほとんどなかった。
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10時に近づくと、参加ヨット30隻弱が思い思いに海上を行き来してタイミングを計っている。フライングしないように、かつ遅れてロスしないように、風の強さや帆の張り方などを調整しているのだった。大きいヨットや小型のヨットが入り混じって、ぶつかりそうに密集していたが、そこは腕の見せどころなのか、ちゃんと離合していたのには感心した。
初めのチェックポイント、日章旗付近と他艇
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10時、ホーンの響きとともにスタートした。うまくスタートが切れて、3番くらいの出足だった。<o:p></o:p>
レースは津屋崎沖の鉄塔から北の方に日章旗が立てられたブイを廻って相の島を1周し、再び鉄塔に戻る相の島周遊コースだ。20キロくらいだと思う。
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一斉にスタートしたヨットは追い風を受けて北の日章旗ブイへ。わがO艇(スリークオーク)はスタートダッシュが良くて、4位くらいの順位で日章旗ブイをクリアして相の島へ方向を転換した。クルーたちはO船長の指示に従って、帆を右舷や左舷に引いて少しでも効率よく風を捉えるように努力していた。ところが、西向きにかじを取った頃から、風がないできた。このため、速度がガタンと落ちわずか2ノット(3.6キロ)以下になってしまった。このためクルーの必死の頑張りの甲斐もなく、船は他艇に抜かれてしまった。(良くは分からないが、このような微風に適した帆の張り方をしない!、と船長は方針を決めていたらしい。このため、速度が出なかったらしい)
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スタートから2時間、12時を過ぎる頃にやっと相の島の北側海域へ到着。他艇が先行するのを追っかける形だ。この頃に空はすっかり晴れ渡って、日差しが強く注いできた。私はデッキチェアで悠然と構えていて、気分いいことこの上ない。吹きわたる潮風と波のうねり、帆が風を受けて膨らむ様を眺めていたのでした。(海はないでいたのですがうねりはあって、この頃に同乗の若い女性二人が船酔いしたのですが、私は薬を飲んでいたので、大丈夫でした)
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相の島北に来ると、途端に風が出てきた。このため、ヨットは6ノットくらいにスピードを上げ、まさに滑るように海面を進んだ。帆に風を孕んで、右に大きく傾いて疾走したが、空は青く海鳥は鳴き、それからの30分はまさに夢のようで「海の若大将」気分でした。
頼もしいクルーとレース後のひと時
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そして、ゴール間近、同型船とデッドヒートを繰り広げるという緊張のなかで、ゴールに到着。時間は13時でした。往きに2時間半、帰りが30分という極端に差が出た航海でした。けれど、ヨットの楽しさ、素晴らしさを充分に味わえ、快適なレースを経験させていただきました。O船長、ならびにクルーの皆様方、ありがとうございました。
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