不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

ゆうしゃケン  小心翼翼・平々凡々

団塊世代の技術系サラリーマンだった。引退した今は妻と二人で平和な生活を願いつつ、趣味と独り言でストレス発散

秘境

2008-10-19 20:13:38 | 紀行

  

   昭和38年完成の内大臣橋。渓谷を縫ってます

 

  壇ノ浦の戦いに敗れた平家の武者や公家が、懸命に逃げ延びた土地として、九州山地の中央部に位置する椎葉村や五家荘が有名だが、同様に最後の秘境とも言える山奥の発電所に行ってきた。宮崎県と熊本県の県境に位置する熊本県の清和村(現山都町)内大臣峡だ。村の名は源氏を思い起こさせるが、内大臣というのはやはり平家伝説で小松内大臣の名から来ているらしい。五家荘のように有名ではないが、谷は深く森で覆われた秘境である。

<o:p></o:p> 

 ここは緑川という1級河川の源流地であって、渓谷が深く切り込んでいるので川向こうに渡るのに何十キロも迂回せねばならないところだ。山が深く支流が枝分かれしていて、各所に水力発電所が設けられている。<o:p></o:p>

この地に国の手が入ったのが昭和40年代、峡谷に橋が架けられて住民の交通の便が格段に良くなった。何しろ緑川支流の山あいにが点在していたのだが、間を行き来するのに1日を要したのだ。

<o:p></o:p> 

 今回の仕事は発電設備の更新見積りだ。といっても水車や発電機ではなく、発電した電気を送り出す送配電設備だ。大正年代に作られた発電所は古めかしいが、造りはしっかりしていて当時の技術水準が偲ばれる。中では巨大な2基の水車と発電機がごうごうとものすごい音を立てて回っていた。水力発電という原価ゼロのクリーンエネルギーなので、少しでも効率よく運転して電力を得なくてはならない。この発電所だけでも1年間に5億円以上の電力を生み出しているのだ。

<o:p></o:p> 

 点検調査は無事に終わって帰路に着いた。帰る途中、せっかく来たので有名な橋を3箇所、写真にとることにした。(実を言うと、この内大臣に来たのは3度目だったが、過去はブログ記事の必要が無かったので通り過ぎるだけだった)

<o:p>   </o:p>

<o:p>  鮎の瀬大橋と猿が城大橋。いずれも最近出来ました。</o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

 熊本は長崎と並んで石橋が多いことで知られている。また通潤橋などの水道橋も有名だ。けれど、峡谷に架けられたこれらの橋が無ければ、この地はまだまだ文明から置き去られた地であったろう。このような土地にこそ、われわれの税金を使って欲しい。過疎化が少しでも防げるだろう。

 

<o:p></o:p> 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする