ゆうしゃケン  小心翼翼・平々凡々

団塊世代の技術系サラリーマンだった。引退した今は妻と二人で平和な生活を願いつつ、趣味と独り言でストレス発散

心情

2009-03-13 22:09:56 | 平々凡々

 

▲「先生は貯水池の方を眺めていた。その姿は声もかけられないような様子だったので、私は彼女と水面とを代わりばんこに眺めていた。やがて視線は、池の水面に飛んできた鳥たちに移ったようだった。そしてとてもか細い声で、こうつぶやいた。『あの鳥たちはいいわね、本当に……』」<o:p></o:p>

▲いつも「酔うと窓の外を眺め『うちの子供はいま何歳かしら?』と言いながら指折り数え」ていた「先生」だった (毎日新聞3月13日 余禄から、金賢姫元死刑囚の言葉)<o:p></o:p>

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   金賢姫元死刑囚と拉致された田口八重子さんの長男・飯塚耕一郎さんの対面の翌日の毎日新聞の記事(余禄)だ。朝は早いので新聞は夕食時に読むのが常であり、その時はアルコールも入って大概はご機嫌さんなのであるが、これを読んで思わず涙が溢れてきた。涙もろい私ではあるが新聞読んで涙を流すのはそうあることではない。もちろん田口八重子さんの子を想う心情に心を打たれたのだ。それにそれを素直に伝えてくれた金賢姫さんへの思いもある。

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 可愛い盛りの1歳の我が子を無理やりに奪われ、異郷の地では訴えることも、どうしようも出来ない立場となれば、毎晩悲嘆に暮れ我が子の夢ばかり見ていたに違いない。彼女自身、なぜこんなことになったのか、訳も分からずにいたと思う。

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 幸いにも残された家族の庇護のもとで幼子は健気に育ったようだが、我が子の成長を知りえないのも残酷だ。国と云うのは、その人民を守るために存在すると思う。今からでも遅くない。この悲しい親子を1日でも早く、結び付けてやって欲しい。与党や野党と騒ぐ前に、国民の嘆きを正すのが先決だと思う。

 

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コメント (11)
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