樹木希林が亡くなって、生前発した言葉がテレビで紹介されている。
どれもするどく、面白い。
極めつけだと思ったのは、まだ若い頃の言葉で「内田裕也が恐ろしい」と言うもの。
その恐ろしさの理由が、とっても文学的だった。
内田裕也というガサツでどうしようもない男の心に分け入って行くと、とても綺麗な鏡がある。
その鏡にとても汚いものが映っている。
それがワタシ・・・。
そういう恐ろしさがある。
細かな言葉は覚えていないが、まあそういう感じのこと。
内田裕也という一見、粗暴な男の奥底に潜むピュアで美しい心が対峙するものの醜さを映し出してしまうことに恐怖を感じる感性。
今更ながら、樹木希林とはすごい感性の女優だったんだと思う。