「れいわ新撰組」が2議席を獲得し、「N国」が1議席を獲得した参院選挙。
低投票率が招いた徒花と言ったら言い過ぎか。
しかし山本太郎が奇しくも言ったように選挙をエンタメ化し、面白がって投票した結果だと思っている。
これは実は恐ろしいこと。
安倍一強の与党、政権交代を活かせなかった野党。
既存政党に嫌気がさした国民が多いのは事実。
ボクもそうだし。
その隙間に咲いた徒花。
メディアは「れいわ」の戦略を持て囃す。
だが重度の障害者を送り込むことが、公約の達成にどう繋がるのかボクにはさっぱりわからない。
「れいわ」の公約の要は消費税廃止。
税収の30%もある消費税を廃止し、なんで補填するのか。
それを実現するため、あの2人がどうやって戦えるのか。
重度訪問介護制度の不備をまずは訴えるようだが、それは結構。
十分話し合い、必要とあらば改正すればいい。
じゃあ、その後は。
障害者を前面に出されると、誰も否定できない。
誰も差別主義者と見られたくないから、鷹揚になる。
それは明らかにおかしい。
おかしいが下手に言えない。
これは健全ではない。
あの2人と誰が本気で論争できるだろうか。
消費税廃止などという絵空事に投票した人たちがどこまで寛容かは知らないが、移ろいゆくのが人心。
花に寿命があるならば、徒花もやがては枯死する。
山本太郎という稀代のアジテーター。
左派ポピュリズムのような主張。
右派ポピュリズムのようなパフォーマンス。
救世主を崇めるが如く熱狂する支援者たち。
左に思いっきり振れれば、反動で右にも大きく振れるもの。
幕末の新撰組も時代に弄ばれた徒花だった。
れいわの新撰組がどんな運命を辿るのかは知らないが、あの2人が傷つかないことを願うばかり。