今回箱根に宿泊するにあたり、いろいろと宿を調べてみたのですが、値段は比較的リーズナブルでも何の特徴もない旅館料理を出す大型旅館か、または値段を見ただけで意欲が失われる超高級旅館に二分されている感じがあり、手ごろな値段で気の利いた宿、というのがありません。
そんな中で見つけたのが「オーベルジュ漣」です。箱根ということを考えると値段は許容範囲、オーベルジュなので食事は期待できるし、何よりも真っ当な温泉を引いているということが決め手になりました。
「オーベルジュ漣」は仙石原にあります。仙石原は箱根でも一番奥にあるため、比較的落ち着いた雰囲気で、どちらかというと高級な落ち着いた宿が多いようです。昔は企業の保養所も多かった数ですが、「オーベルジュ漣」もそういった施設を改装した建物のようです。
少し奥まったところにあるため、何回か道を間違えて到着。
フロントでチェックインするとすぐに部屋に案内されます。
今回の部屋はフォレストツインタイプ、二階の角部屋で、通常のツインルームよりやや広めの部屋になります。部屋にはハーブの名前がついており、この部屋はパーチュリーという名前でした。
ウエルカムドリンク等のサービスはない代わりに、部屋にお菓子が置かれています。これが非常においしく、この宿の食事への期待が膨らみます。
部屋の中はこんな感じです。若干古い印象はありますが、非常によくメンテナンスされています。
赤い椅子はマッサージチェア、窓際に観葉植物。
テレビの下に暖房設備がありますが、能力ぎりぎりの感じで、少し部屋の中が寒いです。あとは冷蔵庫と、ワインセラーがあります。
ベッドはシンプルで寝心地の良いものです。ベッド横の荷物置きの棚は長さが十分にあり、非常に便利です。ただ、途中にあるコンセントとかの出ている部分が少し邪魔、というか荷物でコードを痛めそうでちょっと怖いです。
洗面所比較的新しい感じです。奥にはシャワーブースがあります。トイレのペーパーリモコンが使いにくい位置にあるのが若干気になる以外は、洗面台も広く、水も飛び散らず、使いやすいです。
窓の外は冬枯れの景色です。静かな場所で、部屋には野鳥図鑑と小さな双眼鏡が置かれていますが、滞在中、鳥のさえずり以外の音は聞こえませんでした。
さて、夕食まで時間がたっぷりあるので、ロビーまで行ってみることにします。
ロビー、フロントのある建物の二階がレストランになっていますが、客室棟とは渡り廊下でつながっています。
ロビーはこんな感じです。
館内は昭和の美術館を思わせる雰囲気で、油絵の具のにおいが似合いそうです。
ロビーの一角にはコーヒーマシンがあります。
コーヒーを飲んでゆっくりしていると、野鳥がやってきました。
どうやら正月飾りの赤い実が目当てのようです。
いったん部屋に戻り、温泉に行くことにします。
この宿の浴室は、客室棟一階から階段を降り、渡り廊下を渡った先にあります。
温泉は二種類、内湯が大涌谷温泉の硫黄泉、露天風呂は仙石原温泉の無色透明の硫酸塩泉です。露天風呂は循環しているようですが、内湯は消毒なしの源泉かけ流しです。
まずは内湯ですが、大きくはありません。洗い場は3か所で浴槽も3人程度で一杯の大きさです。この辺は既存の建物を利用しているため、致し方ないところではあります。全11室、定員2~3名のため、あまり問題となるようなことはないものと思われますが、他の宿泊客と一緒になると気を遣います。
あとは、外気が直接入ってくる構造となっており、寒いです。
硫黄泉の場合、どうしても硫化水素ガス中毒の恐れがあるため、換気を良くするためこの構造とせざるを得ないのでしょうが。
泉質はさすがです。白濁の強酸性で、お湯自体はほとんど硫黄臭はありませんが、風呂上がりの体やタオルには硫黄の香りが残っています。酸性にもかかわらず非常にやさしいお湯で、温度も適温で、いつまでも入っていられます。
露天風呂は内湯から短い渡り廊下を渡った先のウッドデッキにあります。どんだけ渡り廊下が好きな宿なんだ、という感じですが、こちらのお湯はわずかに苦味があり、硬い感じです。
この露天風呂、周囲は目隠しで囲われているにもかかわらず森の中にいるような感じがあります。
脱衣場には冷蔵庫があり、中のアイスキャンディーは自由に食べることができます。ソーダ味とミルク味の二種類ありました。
部屋に戻り、ゆっくりしてから着替えてレストランに向かいます。
<その3に続く>
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