部屋の温泉に入り、ビールを飲んでゆっくりくつろいでいると、あっという間に夕食の時間です。
夕食は2部制、と宿のホームページには書いてありましたが、今日の宿泊客は7~8組程度で、部屋数の半分以下なので1部制で、18時か18時半を選ぶことができました。
レストランは部屋と同じ3階にあります。
時間にレストランに向かうと、窓側のテーブル席に案内されます。
窓の位置が高く、外が良く見えるわけではありません。
まずはアニバーサリープランのスパークリングワイン。
竹炭を練りこんだパンとオリーブオイル。
パンは見た目と異なり、しっとりした食感です。このオリーブオイル入れ、売店で売っていたら買おうかと思いましたが、残念ながらありませんでした。
前菜一皿目。季節のピッコロカンポ ~芽キャベツ マイクロトマト よもぎ ミニオクラ~
ピッコロカンポは小さな畑の意味です。下にある黒いものは、竹炭で色づけたじゃがいものペーストで、バーニャガウダソース的な感じです。
芽キャベツは臭みがなく、歯ごたえが良くて、こんな芽キャベツは初めて食べました。
一品目から、顔がほころんでしまいます。
前菜二皿目。
苺と帆立 クリームチーズのタルタル パルミジャーノチーズのチュイル
これはなかなか攻めた料理です。
紙で包んであるのが小さめの細長いシュー皮に帆立と乾燥した苺、クリームチーズが挟んであります。
チュイルは、カリカリに焼いたチーズです。
スープ。
旬の菜園風コンソメスープ ラルド添え ~エンダイブ じゃがいもリング マッシュルーム 玉ねぎ~
コンソメスープはテーブルで注いでくれます。ラードが溶けて、いい味が出ます。
見た目も味もアイデアも素晴らしい一品です。
地元 開成町の瀬戸酒造の三種飲み比べセットです。ここの日本酒は初めて飲みますが、かなりクオリティ高いです。
そして、この器と木製の台が素敵です。これも売ってたら買いたいくらいです。
割鮮皿。 季節の魚盛り合わせ 鮪 鯛 あわび 車エビ 自家製土佐醤油
個人的な感想として、房総の宿で食べる刺身よりおいしいです。
刺身のおいしさって、何で決まるんですかね。鮮度と切り方だけではない要素が、何かあるように思えてなりません。
量が多いからよいわけでもありません。
日の長い時期、ようやく外が暗くなってきました。
お魚皿。
白姫エビとフランボワーズ大麦のリゾット仕立て 鮮魚の香草蒸し
フランボワーズを合わせるとは大胆に思いましたが、梅風味的な感じです。
鮮魚は伊豆の金目鯛、中央がピンクのお皿と合わせるのが素敵です。香草が効いているのは湯楽もそうだったような気がしました。
グラニテ マンゴーと甘酒。
意表を突く組み合わせのグラニテ、これも湯楽でも見たような気がします。
甘酒は甘すぎず、ほんのり感じる程度。
お肉皿。 仔牛のサーロイン 山菜フォアグラ添え
~ つるな アスパラソバージュ ドライトマト ~
ローストビーフ風です。肉もこのくらいの量で十分です。焼き方も味付けも絶妙です。
手納め。
ホタルイカ 季節野菜添え
~ 行者ニンニク エンダイブ グリーンピースのピュレ ~
色合いがきれいなだけではなく、味もおいしいです。
御食事。
トリュフ御飯 漬物 赤出汁
トリュフは、その場で削ってくれます。
このトリュフ御飯、非常においしいです。過去に旅館で食べた御飯の中で最もおいしいのではないかと思います。
高麗ニンジンの薬膳スープで炊きこんだご飯、とのことですが、何かいろいろな隠し味が効いています。特に塩味が絶妙。
均一に味がついているのではなく、ところどころに適度な塩味が効いています。
あまりにもおいしいので、おかわりをしました。御飯とみそ汁はおかわりができます。
デザート
チョコレーとケーキとニューサマーオレンジ
抹茶麩ショコラ くるみ 抹茶のアングレース
ニューサマーオレンジは白い部分も苦くなく、そのまま食べられます。
夜食に押し寿司までついてきます。
「三輪 湯河原」の夕食、最高でした。味はもちろんですが、普段食べることのできない食材の組み合わせや、手の込んだ料理は、宿の食事では重要な要素だと思います。
良い食材や、新鮮な魚を使ってればよい、というわけではないと思います。
久々に、本当においしいと思う料理を食べた、と思いました。
<その3に続く>