チェン・カイコー監督の新作です。
「運命の子」52点★★☆
中国は春秋時代に
実際に起こった歴史的な事件を背景にしたお話です。
約2600年前の中国、晋の国。
宰相を務め、繁栄を謳歌する趙(ちょう)一族は
武官の屠岸賈(とがんこ)の謀反で
一族300人を皆殺しにされる。
その騒ぎの中、医師の程嬰(ていえい)は
趙の姫君・荘姫の出産に立ち合い、男児を取り上げる。
程嬰は屠岸賈から逃れ、
なんとか趙の生き残りである男児を
助けようとするのだが――?!
ギリシャ神話か、シェークスピアか、って感じに
話自体はドラマチック。
でも運命の子、というよりも
「運命の皮肉の子」ですねこれは(苦笑)
見栄えのする大河ドラマで、美術も美しく華やかで、
きっちり作られており
まったく予想通りの映画なんですが、
話の持っていきかたが下手くそ。
ややこしいし、
起承転結の転までが長すぎる。
この題材にしては
起伏にもかけるというか。
おそらく「この話、知らぬものはいないだろう」くらいの
勢いで描いてるんだろうと思うんですが、
すみません、話を知らなかったのもあり、
時代背景や敵味方はだいたいわかっても、
先の見えない面白さと、
話の見えないつまらなさはこうも違うのか、と
思ってしまいました。
なによりも
もっと胸すく復讐劇にして欲しかったな。
★12/23(金)からBunkamuraル・シネマで公開。ほか全国順次公開。
「運命の子」公式サイト