はやぶさシリーズ、第2弾!
「はやぶさ 遥かなる帰還」67点★★★☆
2003年、5月。
新聞記者の真理(夏川結衣)は、
小惑星探査機「はやぶさ」が、宇宙へと飛び立つ現場を取材していた。
そして真理は
プロジェクトマネージャー山口(渡辺謙)を筆頭とする
「はやぶさ」チームを取材することになる。
しかしその後、はやぶさは
度重なるトラブルに見舞われ
イオンエンジン担当の藤中(江口洋介)と、
NECのエンジニア森内(吉岡秀隆)は、
激しく対立することになり――?!
同じ「はやぶさ」題材にした映画が
昨年から連続3作品公開。
一番乗りだった竹内結子の東宝、
藤原竜也の松竹(3/10公開)、
そして渡辺謙の本作は東映。
こんな事態、めったにないんで
そのこと自体をおもしろがってみたりもして。
で、3作とも観ましたが
燃料漏れや通信断絶、困難を乗り越えての帰還――と、
同じ展開の同じ話を描いてても、
けっこうカラーの違いがあるんだなあ、というのが
なかなか興味深かったです。
で、本作はどうだったかというと
もっとも硬質でもっともマジメな印象。
朝日新聞の記者役の夏川結衣が
物語の語り手になっていて、
お子ちゃま色は一切なく、ドラマチックさも装飾も最小限。
CGも硬質で劇画調な印象。
100社の民間企業が協力した、という
「みんなの功績」がより強調され、
町工場などがクローズアップされるあたりは
「プロジェクトX」色が強い。
イメージでは渡辺謙氏が
もっと「俺についてこい!」なタイプで
話を引っ張るのかと思ってましたが、
理系研究者っぽい、
かなり風変わりなリーダーを訥々と演じていました。
実在のモデルがいるそうなので
その影響が大きいんでしょうね。
堅実でまずまずですが、
せっかく切り口を変えたのだから、
どうせならもっともっと夏川結衣を中心に、
ジャーナリスト目線で
斬り込んでもよかったなあと思いました。
★2/11(土)から全国で公開。
「はやぶさ 遙かなる帰還」公式サイト