6月も中旬に差し掛かりましたが、梅雨とは無縁のような毎日で、梅雨を通り越して既に「夏」の日差しと30度超えの気温です。今のままの湿度で、気温がもう少し上がるのが日本の夏なら過ごしやすいのに、あのジトジト湿度の夏が、遅れてもやって来るのでしょう。
それにしても昔は梅雨と言えば長く雨が降り、雨もしくは曇りの日が続く。紫陽花、カタツムリ、長靴、傘、水たまり、アメンボ、水を張った田んぼ・・・といったイメージがありましたが、近年は夏日の間に雨の日が時々来る。晴れか雨かのハッキリした日が続くのが、梅雨に明らかに変わりました。
この写真は昭和36年(1961年)の大阪・池田市の猪名川です。梅雨前線の雨で、猪名川がカーブする桃園付近で、川が氾濫寸前です。
もう少し下った川沿いにはダイハツ工業の池田工場があり、ここが氾濫しようものならダイハツは壊滅してしまいますので、猪名川のこの付近は、他の地点に比べても桁外れに河川敷が整備されました。
川幅が広くなっただけではなく、堤防も遥かに高くなりました。
こちらは同じ日の新町・五月山裾。家の足元にまで水が迫っています。
こちらもダイハツ前ほどではありませんが、堤防が整備されています。でも、もう少し上流の川西市になると、川から水が溢れる危険性がある地点が今もあります。
この年の梅雨前線の豪雨は、日本中で被害をもたらしました。兵庫県でも死者41名を出しています。あちこちで町は昔よりも整備されていますが、それでも水害で大きな被害が毎年出ていますので、逆に渇水の怖さもありますが、災害への備えは忘れてはいけませんね。