青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

美しい文字・美しい言葉使い!

2021-06-16 | 昭和・思い出は色褪せない

皆さんは学校を卒業する時、友達や先生からサイン帳やノートに「寄せ書き」をもらったりしましたか?最近、昭和10年生まれの母親のアルバム等を一緒に見ていると、母親の中学卒業時のサイン帳が出て来ました。友達や先生からの一言が書かれたノートなのですが・・・本当に驚きました。

書かれている内容も胸が熱くなるようなものが多いのですが、とにかくみんな字が上手い!達筆です

筆で書いている先生が多く、中にはハイカラな万年筆で書いている人もいますが、みんな字が上手いのです。当時にすれば当たり前だったのかも知れません。僕は小学校1年から大学時代まで書道を習い、免状を取る所にまで行きましたが、これも母親に勧められて行ったからこそ。

僕の小学校・中学校卒業時のサイン帳も出て来たので比べると、母親の友人達とは比べ物にならないほど、みんな字が下手!中には上手い子もいますが少数です。字の上手い友人たちは、現在みんな医者、教員、会社の重役になっており、下手な人たちはどこで何をしているか知りません。字の上手い下手は、学力や生きる力と関係があるのかも知れません。字を綺麗に書くことが出来る人は、何事にも頑張って取り組む力があるとか、仕事や人間関係に丁寧に接することが出来るとか、絶対に何かあるように思います。

次に僕の息子が卒業時に書いてもらったサイン帳を見ると、更に字が下手になっています。下手な人の人数も増えますが、下手の度合いが・・。字が汚な過ぎる、下手過ぎる。

3世代のサイン帳を見て思ったのは、特に先生の字が、余りにも下手になったことです!これには驚きました。

昔の先生は皆達筆。僕の先生たちは、抜群に上手い人が少数で、他は並みと言ったところ。でも、息子の先生たちは、「友達が書いたのか?」と思うほど下手!とても教員の書く文字ではありません。

ここまでにご紹介した写真は、先生が書いたものですが、ここからご紹介する写真は、全て中学3年生の書いた文字です。

昔は直筆で履歴書も書きましたし、ラブレター等も書いたもので、その内容以前に文字にも気を使いました。汚い文字で読んでもらえなければ、中身がどんなに良くても相手に見てもらえませんから。

今は何でもPCで打ったり、年賀状も印刷で済ませたりと、自分で書いた文字を人に見せる機会が明らかに減りましたが、極論、僕は汚い字を見ると、きっと書き手は頭の悪い人なんだろうと思ってしまいます。

学校の先生が通知簿に「もっと頑張ろう」と、下手クソな字で書いていては、権威も何もあったものではありません。

僕が1部上場企業に勤めていた時、課長以上になるとみんな揃ったように(誰かに憧れていたのか?)モンブランの万年筆にボールペン、そして高級システム手帳を使っていました。ところが、手帳を覗いてみると下手なのはマシな方で、読めないほど下手な字、誤字が溢れていました。筆記用具が泣いていると思いました。字の下手な人が高級ペンを使うほど、見ていて不釣り合いなことはありません

服もそうですよね。鍛えた体にはいろんな服が似合いますが、そうでないと服に負けてしまい、着こなしているとは言えない人が多い。

どんなにいろんな道具の発明があっても、人として、言葉使いが綺麗、字が美しい、所作が美しい等が身に付いている人は、接して気持ちが良いものです。その逆の人と一緒に過ごす時間は、とても耐えられません。

PCやスマホを使えば難しい漢字も一発変換ですし、メールを使うなら、その人がどんな字を書くのかも分かりません。そんな時代だからこそ、綺麗な文字や言葉使い、節制が生み出した体形には値打ちがあると思います。

若い人は今からでも学んでほしい子供たちには今すぐに、綺麗な文字を書くことと、きちんとした言葉使いをすることを教えてあげてほしいと考えます。そういう人は、一生教養を身に付け続け、豊かな人生を歩んで行くのだと思います。



最新の画像もっと見る