青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

“大劇” ~大阪劇場を知っていますか?

2022-12-21 | 昭和の映画館

ついこの間まで、そこにあったものが無くなる。本当に一瞬です。しかも、それがどれだけ歴史のあるものであっても。

例えばこの大阪劇場です。千日前の象徴だった大阪劇場は、昭和8年に大阪東洋劇場として開館。映画館として営業を開始。オープン当日に上映された映画は、カート・ニューマン監督の『ビッグ・ケージ』(1933年)とジョン・マレー・アンダーソン監督の『ジャズ・キング』(1930年)のユニバーサル作品2本立でしたが、わずか1年で経営に行き詰まり、翌昭和9年には松竹の直営となり、大阪劇場と改称し、OSKの本拠地となりました。

その後、昭和12年には火災により焼失。昭和20年には大阪大空襲で破壊されたものの、戦後復興して千日前の顔となるも、昭和42年に廃座となりました。写真は昭和42年6月、閉館あいさつの掲示を立てた最後の興行時のものです。

ところが、大劇ビルはその後も地下の大劇サロンと上階の映画館・大劇名画座)を含んだ一大娯楽施設に転換。新たな施設としてジャズ喫茶「やかた」、ボウリング場「大劇ドリームボウル」、ダンスホール「大劇ダンス天国」、キャバレー、アルバイトサロン、ビリヤード場、射的場、サウナ、パチンコ場、お化け喫茶サタンなどが設置され、1階や地階には飲食店である百番や千房など入店。

最終的にこのビルが取り壊されたのは、平成3年(1991年)のことでした。現在ここは、「なんばオリエンタルホテル」になっています。

 



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