一見、気難しそうに見え、また、その楽曲のしぶさから、こんな素敵なセレナードを作曲していたなどとは想像もできなかった。
また、自分のコレクションであれば、到底このような曲が含まれているとは思えない。そこは、他人のそれを一括購入したことの妙味でもある。
前置きはさておき、この曲は、ブラームス24歳の時、ドイツ・デトモルトの侯爵夫人から招かれ、ピアノ教師として勤務するかたわら作曲されたとされる。
青年ブラームスの颯爽とした、また、おだやかな中にもユーモアも交えた円満な性格が滲みだすような曲に仕上がっている。
古き良き時代のドイツの田舎町の風情を感じることができる。
曲目
セレナード 第1番 ニ長調 作品11 (第1~6楽章)
演奏
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
クルト・マズア(指揮)
1980年 ライプツィヒ/ドイツ