昨年8月のザルツブルク音楽祭でのライヴ録音。
神童キーシンも50歳を迎え、言わばマエストロの域に入っているわけで、このリサイタルを聴く限りその感を強くした。
つまり、従来の神がかり的ではなく、年齢相応のどっしりとした重厚な演奏を楽しむことができた。
それにしても、アンコールに対する彼の考え方は変わっていないようで、このリサイタルでも、メンデルスゾーンやショパンなど中規模の曲4曲が演奏(収録)された。
小生らがサントリーホールで聴いた時は、アンコールだけで1時間余を費やした。聴衆を大事にする姿勢かと思うが、サービス満点ではある。
収録曲
・ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1
・フレンニコフ:ピアノのための3つの小品 Op.5から第3曲:舞曲
・フレンニコフ:ピアノのための5つの小品 Op.2
・ガーシュウィン:3つの前奏曲
・ショパン:夜想曲 Op.62~第1番ロ長調
・ショパン:即興曲 第1番変イ長調 Op.29
・ショパン:即興曲 第2番嬰ヘ長調 Op.36
・ショパン:即興曲 第3番変ト長調 Op.51
・ショパン:スケルツォ 第1番ロ短調 Op.20
・ショパン:ポロネーズ 第6番変イ長調 Op.53「英雄」
(アンコール)
・メンデルスゾーン:無言歌集 Op.38~第6曲:変イ長調「デュエット」
・キーシン:4つのピアノ小品 Op.1~第2曲:ドデカフォニック・タンゴ
・ショパン:スケルツォ 第2番変ロ短調 Op.31
・ドビュッシー:ベルガマスク組曲~第3曲:月の光
演奏
エフゲニー・キーシン(ピアノ)
録音 2021年8月 ザルツブルク祝祭大劇場 DG 4862990