先の「戦うハニー」が面白かったので、引き続き新野氏の本書を読んだ。2012年7月~14年5月岩手日報等地方紙連載、341頁。
物語~妻子に逃げられたダメ男の吾郎は、スカイツリーに沸く下町商店街に隣接した簡易宿泊所の施設長。
そして、施設の外壁に何気なく描かれた絵が契機となって、入居者ながら才能豊かな元ホームレスの若者を世に出すべく奔走することに・・・。
前作もそうだったが、登場人物や物語の運びに無理がなく、何気なく乗せられてしまう筋運びに感心しながら読んだ。
登場人物のリアリティと下町情緒がうまくミックスした物語である。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★)