LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第9回ミーティングを行いました。①

2007年03月30日 | Weblog
3月25日、24名の参加者で第9回ミーティングを行いました。

今回のスピーカーをお引き受けいただいたAGPの平田さんのご紹介で、アメリカから留学中のゲイの大学生が参加してくださいました。日本のLGBTの現状を研究しておられるそうです。日本語がとてもお上手でみなさんびっくり!でした。アメリカと比べて日本はどうなのでしょう。進んでいるとは思えませんが、彼の目にはどのように映っているのでしょうか・・? 今度参加してくださったらアメリカの現状なども是非お聞きしたいと思います。実はこのブログに何回か日本に留学中の学生さんからメールがきています。研究しているので会のことを教えてほしいとか、ゲイ・コミュニティを紹介してほしいとか。日本だけの問題ではないので当然なのですが、そんなときは世界はひとつ!を実感します。ちょっと大げさでしょうか・・(笑)。

またありがたくも?カミングアウトによって私にこの問題を教えてくれた我が家の当事者の息子もめでたく高校を卒業し、姉に当たる娘とともに始めて参加いたしました。二人とも皆さんとの交流を楽しんでいたようで、学ぶことがたくさんあった、中身の濃い充実した時間が過ごせてよかったと話していました。

神戸パレードのケンゾヲさんからは、去年に引き続き今年もメッセージ入りのハンカチを持って歩こうという呼びかけがあり、みんなでハンカチにメッセージを書きました。お話を聞きながら去年のパレードをなつかしく思い出しました。お美しい(といっても化粧が濃くてほとんど顔がわからなかったのですが・・)ドラァグクイーン(あの頃はドラッグクイーンかと思っていました)と呼ばれる方々や、多くの当事者の方々にはじめてお会いしたのが去年の神戸まつりでした。あれからもう一年、早いものです。今年も「みんなの愛のハンカチ大作戦」をやっています。私たち「つなぐ会」も持って歩きますので、みなさん、どんどん送ってください! 詳しくは http://pksp.jp/kobe-0513/ をご覧ください。

また東京から来られた大学院生から、カミングアウトについての研究のため、インタビューに協力してほしいという依頼がありました。昨年も別の大学院生のアンケートにご協力させていただいたのですが、このような研究によって社会に何が大切かをアピールできるといいですね。このお二人は当事者の方なのですが、もうお一人、何度も「つなぐ会」に参加してくださっている臨床心理士であり、研究者の方がいらっしゃいます。彼女は友人から性同一性障害であることをカミングアウトされてからLGBTの研究をするようになったという異性愛者の方です。彼女が以前話されていたことを思い出しました。「あるゲイ雑誌で、ゲイのことを研究しているストレートの研究者を研究しているというゲイの人が(ややこしいです・・)、ストレートにゲイの気持ちがわかるわけがない、と書いていたのを読んでショックを受けた。自分に何ができるのだろうと考えているけれど、それでもこれからもインタビューを続けたい」と。「つなぐ会」には毎回、様々なセクシュアリティ・様々な職業・様々な立場の方たちが参加されています。みんなそれぞれ違っていますが、お互いの声に耳を傾け、共感できるところを探しながら、ガッチリとではありませんがゆるやかにつながっているような気がします。会が終わった後いつもなぜかさわやかな気分で帰れるのはそのせいでしょうか・・。

次はある性同一性障害のお子さんを持つお父様のお話から。「会に参加する前に子どもが書いているブログを読んできた。悩んできたことや、今考えていること、たくさん書いてあったけれど、自分が思っている以上に子どもはしっかり成長していると思った。悩みや苦しみが子どもを強くさせたんだなと感じた。」このお話にとても心を打たれました。自分の苦しみに負けず乗り越えてきた子どもと、その子どものカミングアウトを受け入れ、その成長を喜びの気持ちで見つめられる親。そんな家庭がもっと増えていけばいいなと思いました。

とてもいい勉強になりました、平田さんのお話については次回!

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裁判の支援を!②

2007年03月03日 | Weblog
2月24日(土)、『Kさん解雇裁判を支える会』に参加しました。これは昨年12月に『裁判の支援を!』でご紹介した「自彊管闘争」を支援する会です。イダヒロユキさんの講演から始まり、自彊館闘争のあらましについて弁護士さんからの説明、ご本人と労組からのお話がありました。そしてアピールタイムでは「つなぐ会」として支援のアピールをさせていただきました。他にも派遣労働者として裁判をおこした方や、また性同一性障害の適合手術の医療訴訟をおこそうとされている方などからもアピールがあり、多様な問題があることを改めて認識しました。

この裁判については有期雇用労働者の厳しい現状と共に、人間の性の多様性に対する無知と偏見からくる対応が問題になっています。イダさんは『ジェンダー・センシティブと労働権――「性」という要素にどう向かうか』と題して、ジェンダーについての基礎知識をわかりやすく説明され、今回の「自彊館」による有期雇用者への対応、そしてセクシュアル・マイノリティへの対応が世間でありがちな対応であり、それが問題とさえ認識されていないところに訴えの意義があると話されました。正しい知識を持たない、偏見にまみれた人にとってはありがちな態度、けれどよく考えてみればそれが差別だ、それが人権侵害だといえる場面がたくさんあります。誰かが「そこが問題だ」と言わなければ気付かれないこと、厳しさを承知でそれに対して声をあげたKさんの勇気に、心から支援していきたいと思いました。

「平等とはみんな同じということではなく、一人一人の違いへの積極的な配慮である」「少数者の権利を尊重して共存する社会、問い詰めないし、問い詰められることもない社会」「何事も理解で終わってはいけない。少数派だけでなく多数派も自由になること、自分の生き方を世間に合わせていないか、それに気付くこと。それがジェンダー・フリーだ」イダさんのお話には学ぶことばかりでした。イダさんは子どもたちに向けて『仕事の絵本』というシリーズを書いておられ、講演に感銘した私は早速5巻「これからのライフスタイル」を購入して読んでみました。この本はたくさんの新しい働き方について分かりやすく書かれたものですが、同時にたくさんの新しい生き方も教えられました。息子からカミングアウトされて以来、セクシュアリティについては多くのことを学び多様性を理解してきたつもりでしたが、まだまだ生き方や働き方というところでは固定観念で子どもを縛りつけようとしていたように思います。大人にもお勧めの本です。生き方や働き方にはたくさんの選択肢があるんだということを子どもたちに教えていくことは、やはりとても大切なことだと感じました。

 最後に「Kさんの闘いを支える会」のニュースに書いておられた「Kさんの訴え」の一部をご紹介します。

「・・・実際に野宿生活者の巡回相談をしてみて野宿者の中にかなりの割合で性別違和感を持っている人がいるように感じました。一般社会になじめないのが原因で野宿せざるをえないのだと思います。そういう人たちにいったい誰が援助の手を差し伸べられるか、性的少数者に偏見を持つ人には不可能な仕事だと思います。
 私は性同一性障害者として生まれてきて幸せだったという人生を送りたい、誰もが生まれてきてよかったといえる社会にしていきたい。私は「嫌なら辞めて他の会社に行け」と言われたけれど、そういうことを言えないような、労働者を使い捨てにできない社会を望みます。個人を尊重する社会でないと誰もが安心して暮らすことなんてできないのだと切に思います。・・・」

 みなさんのご支援をどうぞよろしくお願いいたします!

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パンフレットを掲載しました

2007年03月02日 | Weblog
ホームページの方に当会のパンフレットを掲載しました。PDFファイルになっていますので印刷もできます。是非ご覧いただき、また、必要とされている方にお渡しいただけたらと思います。

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