2023年12月17日(土)亀山ミーティング ひのめ
トランスジェンダーの子を持つ親 1名
支援団体メンバー 1名
計 2名
最近の活動を報告し合い、今後の協力についてお互いのできることをすり合わせた。
2023年12月17日(土)亀山ミーティング ひのめ
トランスジェンダーの子を持つ親 1名
支援団体メンバー 1名
計 2名
最近の活動を報告し合い、今後の協力についてお互いのできることをすり合わせた。
12月の「カラフルサプリなにわ」は、初めての試みとして、リサイクル靴下を活用した「ジェンダーレスぬいぐるみ」を作ってみようと言うテーマで、ミズエシカリンクジャパン様との共催で実施しました。
ミズエシカリンクジャパンは、靴下メーカーやバッグ等の製造販売会社等のファッション関連会社等、関西の地元企業が協賛する女性(トランス女性含む)の方々による社会貢献活動チームです。環境保全や社会貢献を意味する【エシカル】と笑顔あふれる社会にしたいと願う思いを繋ぎ【リンク】合わせてチーム名を【エシカリンク】と名付けられました。
今回は、靴下工場で検品結果、不良品として出荷できずに廃棄されてしまう生地を使ってぬいぐるみを作りました。不良品と言っても、素人の目ではそのまま履けそうな品質の良い靴下ばかりで驚きながら、ミズエシカリンクジャパンのメンバーの方々のていねいなご指導でぬいぐるみを作っていきました。
作ったぬいぐるみは、クリスマスプレゼントとして神戸市内の乳児院へ贈られます。今年は、合計30体のぬいぐるみを作るとの事です。このぬいぐるみはジェンダーレス。名前は乳児院の小さな子供たちで自由に付ける事ができますし、着せ替えも自由です。
ぬいぐるみの製作は、靴下のくるぶしの部分やかかとの部分等を無駄なく転用して、脚や胴体、腕などのパーツを切り出して行き、中に綿を詰めて行く作業でした。ほぼ形になるまでに4時間位掛かりますが、参加者のみなさんとワイワイと雑談しながら作って行くとアッと言う間に時間が過ぎて行きました。
おサルさんの形をしたぬいぐるみのモコモコした靴下の優しい肌触りが気持ち良く、小さな子どもたちにとっても良いプレゼントとなると思います。
参加者のみなさまからも「世界に1つだけの温もりのこもったぬいぐるみを作る事ができて良かった。」「最初は難しそうに思えたが、だんだんと形になって行くプロセスが楽しかった」等のご感想もいただきました。
所々未完成の部分もありますが、引き続きエシカリンクジャパンのみなさまに仕上げて頂いた上で神戸市内の乳児院へクリスマスプレゼントされる予定です。
新年以降も、試行錯誤しながら新しい企画を考えて行きたいと思います。
なお、新年は1月13日(土)18時より新年の抱負をテーマにミーティングを行う予定です。
<申込み要領>
1.対象者:社会人(成人)・大学生のLGBTQ支援者の方、ご家族、友人の方、LGBTQ当事者の方。
2.日時:2024年1月13日(土) 18:00~20:30
3.場所:大阪市北区民センター・第4会議室
JR大阪環状線・天満駅または大阪メトロ堺筋線・扇町駅から徒歩3分(キッズプラザ大阪(カンテレ)隣り)
4.参加費:500円
5.注意事項:飲み物につきましては、各自で持参願います。水分補給用のドリンクのみ会議室への持ち込みOKです。
6.申し込み先:LGBTの家族と友人をつなぐ会・大阪
携帯電話 090-6055-2424
E-mail family2006@goo.jp
今後ともよろしくお願いします。
今年最後の交流会。参加12名中親御さんは7名。当事者の世代は中学生から30代、親御さんの世代も幅広く、教育問題から就職問題、ジェンダークリニックの選び方までテーマも拡がりました。Allyの参加もあり、一歩引いた視点からの意見に親御さんの既存の価値観も揺さぶられたようでした。
LGBTQ+の報道も増え認知度も高まり、ニュースとして聞く分には受け入れられるけれども、我が子が⁉となると感情がついていかないという親御さんは多いです。ニュースは他人事、現実は自分事の差ですね。自分事になって初めて真剣にSexual minorityについて考える。ここで理解しようとするか、思考停止に陥るか、境目に立ちます。LGBTQ+とは何か理解しなければ、我が子の気持ちも語る言葉も判りえません。親の既成概念では理解できない事柄です。
カミングアウトを受けてその場で立ち止まってしまう親が多いですが、「他の親はどう思うんだろう」、とつなぐ会に足を運ぶ親は、交流会の2時間で表情が一変します。仲間を見つけ、我が子には聞けなかった当事者の思いを聴き、先輩の親からジェンダークリニックや社会状況の変容について教えられ、Sexualityの問題を抱える子供の将来が決して暗闇ではないと知ることで不安が軽減するのでしょう。ここからSexuality理解を進め、子どもに寄り添ってサポートしていけば、子どもも安心して自分の道を切り開いていくと思います。
就活世代の子どもを持つ親の心配は就職に尽きます。就活の性別欄で足止めを食らい、面接でジェンダーロールの洗礼を受け、就職できたとしても内部の人間関係に悩まされ、アウティング不安に苛まれる。当事者のストレスは半端じゃありません。日本社会は9割が中小企業、LGBT+理解と取り組みの評価指標を顕すPRIDE指標を得ているのはほぼ大企業です。この流れが大企業からすそ野を広げていくのに何年かかるでしょうか。数年もかかっていたら日本は世界から完全に後れを取ってしまいます。
ほとんどの親が中小企業で働いており旧態依然とした職場環境しか知りません。Sexual minorityの居心地の悪さを想像できるので心配するのです。そんな家族の思いを受け止めて、社内の支援や環境づくりに一層励みたいと仰ったAllyの方の言葉が心強かったです。就活生や働く社員だけでなく、彼らの背後にいる家族も安心できるように、企業側もPRIDE指標の中身をどんどん社会に発信してほしいものです。 Allyにはそのような役割が期待されていると思った交流会でした。 M
2023年12月4日(月)名古屋ミーティング シビックコア棟会議室
トランスジェンダー当事者 3名
Xジェンダー当事者 1名
性別が定まっていない当事者 1名
当事者の親 5名
産婦人科医 1名 計 11名
今回のミーティングは、自己紹介の後、当事者グループと親&アライグループに分かれて様々な話題について話し合うことができました。
【親&アライグループ】
・小さいころから、親子でいつも話していたので、子どものことを信頼していた。「この相談会に連れてってほしい」と言われた時に、信頼していたので、子どもだけで行って思いっきり話してきたらいいと思っていたが、親の交流もあったので、参加した。「子どもが親不孝している」と考えていると思うと涙が出る。親は子どもを授かったこと、今までかかわりの中でたくさんの幸せをもらった。自分の人生を歩いてほしい。
・子どもの気持ちを受け止めたいが、理解しがたいところもある、今のままでいてほしい。母と息子の関係には説明できないつながりがあると思う。
・自立してほしい。
【当事者チーム】
〈学校生活・学校での人間関係について〉
・高校で、体育とか、保健の授業とかは男女で分けられる。「体育は出なきゃいけない回数だけ出て。」と言われるけど出ていない。学校の方が気づいてくれて、「男の子の方に行っていい。」と言われたけど。友だちがいるわけでもないし、能力が高いわけでもないから男子の方にも行けない。
・体育は、苦手チームと得意チームで分けられることもあったけど、バスケとかは男女で分けられた。音楽は、そもそも席が男女で分けられる。英語も、友だちを紹介する活動で、「He」と呼ばれるのが嫌。昔は技術と家庭で男女分かれてたと聞いて最悪だと思った。
・中学校までの人間関係は、卒業したらきっぱり切るつもり。別の自分として生きていく。
(→当事者がそのようにしないといけない現実を、私たち大人や学校はどうとらえるのか。まわりの人間がこの現実を受け止めて、その子たちがそうしなくてもいい社会を作っていかなければならない。)
・体育祭で、競技によって女子何人、男子何人というのが決められている。学校に言って、男女混合で競技するようにしてもらったら、「女の子がけがする」など、保護者からクレームがあったらしい。
・私服登校の中学校だった。制服でもよかった。みんな割と普通の格好で来ていた。
〈性表現や自覚について〉
・手術をして、戸籍も女性に変わったけど、男っぽいところもある。自分が気にしてるけど、人はあまり見てないということに気づいた。当時、女性の格好で病院以外にご飯食べたりとかしたけど意外と大丈夫だった。父親は、元々の性別が男だと分かってバレた時にいじめられてほしくないという考えを持っている。
・人のことを気にして、「いい子」を演じなくてもいいと思う。したい格好をしたらいい。
・小学校4年生の時に、テレビでLGBTのことをやっていて、「あ、これだ」と思った。
・自分の場合は性別で型にはめられるのが嫌で。自分が男性であるという抵抗感を感じてて、かといって女性になりたいかと言うとそうじゃない。まわりに女の子が多くて、そっちの方が生活上合っているのかなと思った。性別がどこにあてはまるのかというと、「勝手にみんなで判断してください」って感じ。どうでもいいかなと思う。性別に「男」「女」「エイリアン」とあったら、「エイリアン」を選ぶと思う。深く考えていない。悩んでいた時はすごく悩んでいた。苦しかったのをどうやって抜け出したかと言うと、やりたい目的、こういう格好したいとか、そこを全部やりたいことやっちゃうと、納得がいってこうなる。ここが一番生きやすい、なりたいラインだなと思って。好きなファッションとかあっても、それが着たいとなって、毎日着るとする。でもそうすると、もういいやとなる、みないな感じ。一回やりきって、そのあとは、過ごしやすいし自分のままでいる。
・自分は手術が今の目的。成人が18歳に成人が下がったのはありがたい。中学校のこと考えると、あと1年もあるんだなと思う。
・性別は定まってないけど、体の違和感はある。声が嫌。お風呂入る時に、自分の身体が華奢なのも嫌。
〈生理・治療について〉
(医師より)・生理は子どもを産むための準備だけど、中高生、毎月準備はいらない。今はいいということで、子宮内膜が分厚くならないようなホルモン剤を服用することはある。中学生なども使っている。「成長に悪いんじゃないの?」と言われることもあるけど、ホルモン剤使うことによって、成長ホルモンが止まるなどそういうことはない。月経困難症かどうかというのは、1クールに2.3回以上も鎮痛剤を使うとか。生理は、ご飯食べて便が出るというのと同じレベルの生理的なこと。生理的なことに対して痛み止めを使う、痛み止め1クールに2回以上飲んでるとか、1か月で1箱12錠全部なくなるとか。生理の時にずっと保健室で1日寝てる子とかには、月経コントロールの話を親にしてあげた方がいい。
(医師より)・病院にかかりたいと言う子がいるけど、「なんのために受けるのか」が大事。将来的に例えば胸が出てきて嫌とか。それなら二次性徴抑制ホルモンもある。体はどうでもいいと思うのであれば診断はいらない。基本は、18歳以上だけど、2年以上病院で診てもらっていて自認が強いなど、違和感が体に対して強かったら使える。自分が生まれた戸籍の性別ではちょっと生きにくいとかであれば。
(医師より)・ホルモン療法では、外見が少しずつ変わってくる。ホルモン剤で納得する人もいる。次の段階で診断。診断しながらホルモン療法をして、自分は下がついてるのがしんどいとか生活のQOLが十分でないとかとなれば、判定会議が開かれて手術しないとしんどいなとなれば診断。岡大はしっかりしている。精神科、婦人科、泌尿器科、ソーシャルワーカー様々な立場の人がチームを組んで話し合われる。ただ、ホルモン治療した時、外見が変わったときに、まわりから、「どんどんこの人変わって、精神的におかしいんじゃないかとか思われてしまうことがある。そうじゃなくて、家族、学校、職場、まわりのみんなで変わっていくことが大事。男女変わるということは、別人格になるぐらい、それぐらいの大きな変化がある。1人だけで変わってはいけない。
〈カミングアウトについて〉
・カミングアウトの反対はクローゼット。クローゼットっていうのはタンスの中に入っている状態。なんで入っているかと言うと、日本は男島と女島しかない、その中で住みにくいからクローゼットにいる。日本でも多様性が保証されているところやったらカミングアウトしたらいい。外に出たら、「なんですかその格好」など揶揄されたり、ねちねち言われる、そこにカミングアウトする必要がありますかということ。親に言いたいと思ったら事前に試験をすることが大事。同性婚訴訟のことが新聞とかに載っているけど、「同性婚を認めないのは違憲とかって言うけどどう思う?」とか聞いてみる。「なんやそれ、意味分からん」「気持ち悪い」と言う親ならカミングアウトはやめといた方がいい。手術要件のこととかも、「そういうのどう思う?」とか聞いてみるといい。その状況によっては、まだまだクローゼットの方が安心な場合もある。
次回1月15日(月)