LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第97回神戸ミーティングレポート

2018年09月17日 | Weblog

9月9日(日)13時30分~16時30分、神戸市男女共同参画センター「あすてっぷKOBE」にて神戸ミーティングを行いました。
当日の参加者は23名でした。(当事者のご家族およびご友人13名、バイセクシュアル(パンセクシュアル)の方1名、レズビアンの方1名、トランスジェンダーの方4名、アライ(理解者)の方4名)

今回のミーティングも、当事者のご家族の方の他、ご友人や学校の先輩・後輩がLGBT当事者であるアライ(理解者)の方、自分は別の障がいを持っているがLGBTの事について理解を深めたいお越しになられた方、身体障がいプラスXジェンダーの「ダブル・マイノリティ」の方、また当事者のご両親でお見えになる方も3組いらっしゃいました。

最近は様々な人々が集まるミーティングとなっており、色々な視点からお話を伺う事ができました。
今回はお母様だけでなくお父様の立場からの当事者からのカミングアウトの受け止め方や「意識」の持ち方も様々なご意見を伺う事ができました。

レズビアンのお子さんを持つお父様は、カミングアウトを受けて「子供の真剣さに打たれた。どうすれば良いのか?知らん顔していられない。」とお話しがありました。
お父様方は、会社の仕事に没頭して子供の事から意識を背ける時間がありますが、お母様方は、どうしても当事者のお子様と接する時間が多く、お子さんの部屋から「ゲイ雑誌」を発見して戸惑ったり、FTMトランスジェンダーのお子様を持つお母様は、声変わり等の身体の変化に戸惑いを感じたりするとのお話をされていました。

また、MTXトランスジェンダーのお子様を持つお母様は「彼女には、彼女の人生がある。邪魔してはいけない。」等、ご自身の気持ちの揺らぎを「行ったり来たり」しながら自分なりに消化して行っているとの事でした。
今回は、身体障がいとXジェンダーのダブルマイノリティの方は「自分は、これまで生まれた時からの身体の障がいについて、とても気にしていたが、最近は自分の性自認に対して意識が向くようになり悩み始めた。」とのお話がありました。
私自身も、一昔ほど前に身体や戸籍上の性別を女性に変更したトランスジェンダーですが、4年ほど前に難病になり脚が少し不自由になったり体力が落ちましたが、性別の事はずいぶん昔の出来事であって、自分の心身の健康に意識が向いています。

また、昔、キャッチボールやアウトドア等、活発な事を自由にさせてしまって「育て方が悪かったから」レズビアンやFTMトランスジェンダーになったのではないか?と、どうしてもご自身を責めてしまうお父様やお母様方からのお話もありました。
しかし、私は小学生の頃から機械いじりが大好きだった事が長じて、大学でコンピューターの勉強をして、エンジニアの仕事をずっと続けて来た人生をお話ししました。
確かに、自分の性別の違和感があったけど、勉強や仕事に没頭して違和感へ「意識」を背ける事が出来たし、エンジニアになる事も小さな頃の夢でした。確かに今は女性として人生を歩んでいますが、従来の「男らしさ・女らしさ」ではない生き方です。


LGBT当事者はもちろんですが、ご両親やご友人の方々も、お子さんや親しい人のセクシュアリティについて意識を持つタイミングや、それを消化して行くプロセスも様々であり、ご自身のどこかで「落とし所」を付けると、やがては、あまり意識しない人生を歩んで行くのではないか?と思います。
今回は、参加者のみなさまの様々な視点からセクシュアリティに対しての「意識」の持ち方や「意識」の変化について考えさせられたミーティングとなりました。(あやか)


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東京「親の会ミーティング(8月19日 目黒にて)」

2018年09月10日 | Weblog

初めての方も含めて19名参加。親の本音が飛び交う賑やかな会となりました。

 初参加の方は、カミングアウトされて間もない方もいて、まだまだ困惑状態。混乱で涙がちの方も・・・。抱える当事者の子どもは小学生から社会人までと幅広く、それぞれ抱える悩みは違いますが、親として子どもを愛する思いは同じ。愛の方向性が違うかもしれませんが。

 ある方は、子供の将来が心配でカミングアウトが受け入れられない。世間の目、親戚筋に何と説明すればいいのかと思い悩む。別の方は、子どもが自認するセクシュアリティで生きていこうとするなら、なんとかして力になりたいと思う、だから、学校に掛け合ったり、情報収集したりと活動に余念がない。でも、なかなか周りに理解されず苛立つ。どちらも子どもを愛すればこそですね。

 けれども、つなぐ会会員の明るく前向きな意見を聴きながら少しづつ頭の中が整理されたのか、親の心配の種であるジェンダークリニックの選び方や就職等情報を得て少しは肩の荷が下りたのか、来た時よりも表情が明るくなって帰路につかれました。帰ってからが、現実と向き合いまた一苦労かと思いますが、その活力の源につなぐ会がなっていれば、存在価値もあるというもの。

 つなぐ会結成10年を過ぎ、オリンピック開催まであと2年。これからの2年で社会の受容度がどんどん高くなっていってほしいものです。LGBTsの認知度も進み、社会の多様性がどんどん広がり、当事者の生きづらさ、親の苦悩がなくなってくれたらどれほど嬉しいことでしょう。親と子、当事者と支援者をつなぐだけでなく、社会にうずもれている沢山のセクシュアル・マイノリティの嘆きを拾いあげ、訴えていく虹の架け橋になれるよう、つなぐ会は活動していきたいと思います。(M)


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名古屋「40歳以上の会(にじいろForty’s)」レポート

2018年09月10日 | Weblog

名古屋で初めての「40歳以上の会(にじいろForty’s)」のご報告です。

参加者は、
息子さんが、ゲイの方のお母様。
11月にSRS(性別適合手術)を受けるMTFトランスジェンダーの方のお母様
FTMトランスジェンダーと思われる方のお母様
MTFトランスジェンダー当事者
戸籍変更済みのFTMトランスジェンダーのご両親
スタッフ4名 計10名でした。

息子さんからゲイとのカミングアウトされたお母様は、息子さんがゲイでは?と薄々感じられていましたが、カミングアウトの時「息子が今までどんな気持ちだったか考えると、言葉が詰まる思いで、寄り添えなかった事にショックだった。」との事でした。
しかし、とても前向きで明るい発言の多いお母様で、こちらまで元気をいただく事ができました。

また、11月にSRS(性別適合手術)を予定されてるMTFのお母様は「(当事者の)兄への配慮や言葉掛けをどうしたらいいか?」に悩まれていましたが、「親ができるのは祈るだけで心配するのではなく『何があってもお母さんは味方だよ。』と寄り添う支援が大切なのではないでしょうか。」と言うご意見がありました。

胸だけをとりたいと10年間訴えている娘さんのお母さまは「自分の子育ての仕方が悪かったのか?」と、どうしてもご自身を責めてしまうとの事。

「カミングアウトを受けて親子関係をやり直しのきっかけになるのでは?」や「親の愛は無償、これから向き合った分だけ向き合ってくれるのでは?」と言ったご意見があり、私も参考になりました。


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