LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

東京に行ってきました。

2007年04月30日 | ミーティング
4月28日、東京でミーティングを行いました。参加者は18名でした。これまでメールだけで交流していた方々も何人か来てくださり、はじめてお会いできて本当にうれしかったですし、新たに来てくださったご両親ともお知り合いになれました。東北からはるばる来てくださったお母様、静岡からのご参加もありました。やはり大阪や神戸ではお会いできない方々が来てくださり、東京に来てよかった!と思いました。みなさん、ご参加いただきありがとうございました。

aktaは古いビルの一室にあり、思っていたよりも小さなところでしたが、どことなく温かい雰囲気のするお部屋でした。初めての新宿2丁目ということもあって、いったいどんなところなんだろうと期待に胸をふくらませながらの訪問でした。第一印象はというと、大きな通りを一本はいるとどこにでもあるような飲み屋街・・「普通じゃん!」という感じ。普通じゃない・・と思っていたこと自体がおかしかったわけですね(笑)。会の終了後、ある参加者の方から「ショップに入るとちょっと違いますよ。ここに来たからにはぜひ寄ってみては?」というご推薦もあって、母親軍団はお店にも立ち寄らせていただきました。なにやらよくわからないものが並べてあって、いったい何に使うのか詳しく見てみたい気持ちもあったのですが、ほかのお客様の邪魔になってはいけませんので、好奇心を抑えつつお店をあとにした次第です(笑)。

東京でも会の話題はやはりカミングアウト。なかなか受け入れられないという親、受け入れてもらえないという子ども、まだカミングアウトできないという人、すでに乗り越えて取材に来てくださっている方、さまざまでした。「カミングアウトされたけれどかわいいわが子に違いはないし・・」とおっしゃりながら涙ぐむお母様。「本もたくさん読んだことがあるので、言われてみれば自分のセクシュアリティだってわからないものだし。頭ではわかるのだけれど・・」とおっしゃるお父様。「少しずつわかってきてはいるのだけれど、まだよく眠れない日がある」とお母様。「カミングアウトして親にも悩みを背負わせてしまったのでは・・」と心配される当事者の方。そうそう結婚式の話題も出ました(すばらしい!!)。目前に控えて現在マリッジブルーだと・・(笑)。式のことを報告したらそのころは田んぼで忙しいと父親にかわされてしまったとか、また一方では海外で指輪の交換をするつもりだと報告したら、父親が自分も行くと言いだして困っているのだけれど・・という話もあり、みんなで大爆笑しました。つなぐ会では、深い悩みもたくさん話題に上るのだけれど、いつの間にか大爆笑、という場面がなぜかいつもあります。笑っている場合??と思いつつもみんな笑ってしまう。ピアサポートなどという難しいことは何もできていないのですが、笑っているうちに何が悩みだったのか忘れてしまうような瞬間もあったりするところがいいのではないかと思います。

取材のとき、その方から「立ち上げから一周年を迎えて・・・」と言われ、そういえばもう一年が過ぎたんですね~と尾辻さんと笑ったことでした。なんとものんきな話ですが、今年は東京を皮切りに、全国どこでも、親の気持ちが聞きたい、仲間の親に会いたい、会わせたいという方がいらっしゃいましたら出かけてまいりますので、どうぞご連絡下さい。泣いたり笑ったりしながら、「自分らしく生きるっていいじゃないの!」といえる日がくるまで一緒に励ましあっていきたいと思っています!



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東京でミーティングを行います。

2007年04月24日 | Weblog
ホームページでお知らせしていますが、28日、東京で「つなぐ会」ミーティングを行います。

大阪と神戸での「つなぐ会」には遠いところからもご参加いただいています。できることなら都道府県くらいの範囲でこのような会があれば、当事者や家族の方々が孤立することなく仲間に会えていいのにな、といつも思っています。そこでまず今年は東京で3回予定しています。この4月と8月(これは東京のパレードの後、昨年と同じく交流会として予定しています)、そして11月です。カミングアウトしたけれど親の理解がイマイチ進まない・・という方、一緒にご参加ください。またどうやって家族にカミングアウトしたらいいのだろう・・と悩んでおられる方もどうぞご参加下さい。何でも話し合える場ですので。親の気持ちなども少しでもわかっていただければ・・と思います。

話は変わりますが、昨日映画を見に行ってきました。「ブラッド・ダイヤモンド」です。世の中にはまだまだ知られていない大きな問題があるのだなと考えさせられました。光り輝く小さなダイヤモンドの陰で、これほどの血が流されていようとは・・。何も知りませんでした。知らないということは恐ろしいことです。反対に、知るところから必ず何かが始まり、何かが変わっていくのですね。このような映画を見ると、自分には一体何ができるのだろうと考えてしまいます。何かをしなくてはいけませんね。まずは今日会った人に是非見て!と宣伝しました。

映画の帰りがけにペットショップを見つけました。見ていると、かわいい子犬が店の人からもらったえさを食べようとしないのです。親から引き離されたストレスなのでしょうか・・?そういえば息子のカミングアウトの話を聞いてくれた友人が犬好きで、犬の世界にも問題がいろいろあってね・・・と話してくれたことを思い出しました。ペットショップの子犬たちはある程度大きくなるまでに売れなければ処分されてしまうのだとか。そんなかわいそうなことがあるでしょうか・・。人間はいつもやりたい放題なんだな、と情けなくなりました。そんな問題もダイヤの問題も、誰かが話してくれなければわからないわけですよね。知らせていくことって、大切だと思います。

つまり何を言いたいのかって? そう、カミングアウトが必要だということ。やっぱりそこに落ち着いてしまいました。何を見てもここにつながってしまいますね・・(笑)。カミングアウトされた人がどう思おうが、ショックを受けようが、そんなことは時間が解決していくのですから恐れることはありません。世の中に存在を、人間の本当の姿を知らせていくのです。そしてカミングアウトを受けた人は、自分の気持ちの整理ができたら、今度はそれを次の人に伝えていくのです。そうやって理解の輪を広げていきたいですね。

世の中の一人ひとりが何かひとつでいい、世界の誰かのためになることをすれば、きっと社会はどんどんよくなっていくだろうと思います。私にできることはユニセフへの募金と、そして「つなぐ会」でカミングアウトを応援し、理解の輪を広げていくことだと思っています。



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第10回ミーティングを行いました。

2007年04月18日 | ミーティング
4月14日(土)、第10回ミーティングを20名の参加者で行いました。今回はスピーカーをお招きしていなかったので、みなさんとゆっくりお話することができました。また、これからの「つなぐ会」の運営についてアンケートにもお答えいただきました。みなさんからいただいた声を生かせるように努力してまいります。ありがとうございました。

ある若い当事者の方が友人と一緒に参加してくださいました。自己紹介の番が来るとなぜか涙が止まらなくなってしまい、その友人の方も私たちも一緒に泣いてしまいました。何度も何度も話そうとされるのですが止まらない涙。こんなに若くて素敵な方にこれほどまでに涙を流させるものがこの社会にはあるのでしょう。一日も早く何とかしなければいけません・・。やっとのことで話された「自分がよくわからなくて・・」という言葉でこの方の戸惑いが痛いほど感じられました。私のような親の目から見れば、前途洋々たる若者です。夢や希望や可能性にあふれているそんな年頃のその方に、自信を持って自分らしく生きて幸せになってほしいと願わずにはいられませんでした。
その友人の方は、はじめて当事者に出会って最初は驚いたけれど、今ではいい友人になれてよかった、これからも一緒に考えていきたい、と話してくださいました。「これからもどうぞよろしくね!」と思わずみんなでお願いしてしまいました。

また母親にカミングアウトしたけれど受入れてもらえなくて、親の気持ちを知りたいと参加してくださった方。性同一性障害と同性愛の区別もついていない親にただカミングアウトだけしたけれど、これからは一緒に勉強しながら理解してもらえるようになりたいとおっしゃっていました。勉強していけばお母さんにもいつかきっとわかるはず! ただ親は子どもよりずっと長い間異性愛社会で生きてきているので、刷り込みがきついのですね。少し時間がかかるかもしれませんが、どうぞ見捨てないで、親にお付き合いをお願いします。「親の心、子知らず」といいますが「子の心、親知らず」もありますよね。

そしてはじめてのケースとしてご参加いただいたのが、二人のレズビアン・マザーに育てられたという子どもの立場の方です。同じような立場の人に会いたかったということでしたが、できたばかりのこの会には「当事者の子ども」にあたる方のご参加はこれまでになく、お役に立てなかったことが残念でした。でも子どもをお持ちの当事者はいらっしゃいますので、その子どもさんが大きくなったら、近い将来には同じ立場でお話ができるようになることでしょうね。

人間はやはり仲間というか、同じ立場の人と思いを共有したいものなのですね。人は字のごとく支えあっているものだとよく言われますが、そのとおりです。それでいいのだと思います。私もカミングアウトされたあと、同じ立場の親の方々にはじめて会えたときはほんとうにうれしかったですから・・。理解しているように見えても実は孤独な思いを持っている親は多いのかもしれません。そんな時この会が励みになればと思います。そんな方はどうぞいつでもご参加ください!!

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第9回ミーティングを行いました。②

2007年04月06日 | ミーティング
今日はミーティングでの平田さんのお話をお伝えいたします。

まずは平田さんにお願いした経緯から。じつはホームページに「資料」というカテゴリーを作っていただいていますが、みなさんお読みになったでしょうか? 一つはアメリカのP-FLAGのホームページの中から「Our Daughters and Sons」という箇所を翻訳して載せていただきました。内容は次のようなものです。

●我が子がゲイである事を初めて知ったとき、一体どうすれば?
●我が子はもう以前の我が子ではないの?
●なぜ話してくれたの?
●なぜもっと早く話してくれなかったのか?
●なぜ我が子が同性愛者に?
●どうして我が子の性的指向を理解できないのでしょう?
●心理学者や精神科医に相談するべき?

カミングアウトしたときに家族に読んでいただいくにはとてもいい内容だと思います。是非お使い下さい。私も息子からカミングアウトされたとき、「すこたん企画」のサイトの『同性愛の基礎知識』を渡されて理解することができましたので・・。
そしてもう一つは当会のパンフレットです。両面に印刷して三つ折にすると、とてもいい(手前味噌ですが・・)パンフレットになります。会の目指すものがわかっていただけると思います。いろいろなところに置いて宣伝していただけるとうれしいです。手にとって見てくださる親御さんもいらっしゃるかもしれませんし、そこから少しでも理解へとつながればいいなと思います。そのパンフレットの中に携帯の番号を載せました。土・日だけですがご連絡いただけるようにしています。カウンセリング用ではなくあくまでも連絡用なのですが、やはり、どのような内容のお電話があってもある程度の対応ができるようピアカウンセリングについて教わりたい、という思いがきっかけで平田さんにスピーカーをお願いしたのです。

これまでのご経験やご自身のカミングアウトについてもいろいろと語ってくださったあと、『悲嘆のプロセス』というものについて教えてくださいました。これもP-FLAGのホームページの中で説明されているものだそうですが、つまりカミングアウトされたときどのような心理を経ていくのか、という内容です。

まずは・・
①ショック、マヒ状態(思考停止状態)・・・なるほど、どの親も経験しますね。

②否認・・・そんなはずはない、信じられない、受け入れられない!!

③罪悪感・・・自分が悪かったのだろうか・・? 心が内に向いている状態。
このような段階にあるときの接し方として (ここがピアカウンセリングに必要なのでしょうね)
1、 傾聴・・・寄り添う、話を聞く、つまり情緒面でのサポート。
2、 受容と共感・・・「わかりますよ」と受け止める。知識・情報などの提供。
3、 フィードバック・・・共感をこめて繰り返す「辛いのですね・・」「信じられないのですね・・」 というふうに。相談者は自分の状態を相手から聞くことで自分を確認することができ、次の段階へと進めるようになる。

④いろいろな思いや感情や問いを表現するようになる
この段階がとても大切!心が外に向くようになるので、このときに適切な知識や情報を与えると理解できる場合もある。

⑤関係性の決定
1、サポーティブ
2、限定付・・・ここまではOK、これ以上はごめん。
   (例)2丁目には絶対に行くな!とか・・(笑)
3、完全な無視 ・・・「結婚」とか「孫」の話題が以前のように出される。

⑥真の受容
このような問題の原因が子どもにあるのではなく社会にあることを理解し、堂々と生きていくことを応援する!! 「つなぐ会」の親はこの状態になっていますので、どうぞみなさんご安心を。そして会に来てくださる親御さんも少しずつここに近づいていきます。

お話の間もいろいろな質問がありました。たとえば「⑤の3で止まっている場合、どうすればいいのでしょうか?」など。「本をいつも机の上に置いておけば・・」「親子関係を良くすることがまず大切なのでは・・」「うちの場合は・・」などなどみなさんのアドバイス。そしてある親の一言「親は子どもがかわいくてしょうがないもんや。今何を言っていても最後は負けるよ・・」親一同、「そう、そう!」
また「みなさんカミングアウトすると親を失望させるのでは・・と思っているのでしょうけれど、親が子どもに失望することなんて他にもいっぱいあるのですよ。成績が悪いとか、いい学校に入れなかったとか、態度が悪いとか・・。でも親は親でそんなことを乗り越えて、子どもと前向きに生きていかなければいけないんですよ。だから心配せずに話してみればいいのではないですか・・」というご意見も。ほんとにそうですね。

■■それからこのミーティングには関西テレビから勉強させてほしいと記者の方とカメラマンの方が参加してくださいました。とてもよく理解してくださり、社会に伝えたいとおっしゃってくださっています。次回の様子をカメラで取材したいということでしたが、やはり「つなぐ会」はみんなが安心して何でも話し合えるところにしたいので、カメラはお断りすることになりました。ということで今後もカメラは入りませんのでどうぞ安心してご参加下さい。



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