2022年最後のミーティングは、5家族(子ども達も含む)の参加と、当事者はスタッフのみとなりました。
殆どの家族は、セクシュアルマイノリティと出会うのは自身の子どもが初めてで動揺しています。メディアや本から得るセクシュアルマイノリティの情報は未知の人の話。未知の情報は不安と恐怖を呼び起こし、親は長年培ってきた自身の価値観を揺らがせまいと抵抗し、子どもの気持ちを押さえつけようとします。自分を未知の恐怖に落とそうとする子どもに怒りさえ覚えます。で、親子衝突。或いは親子断絶。その経緯で家を出ざるを得なかったお子さんの相談に長年のってきました。ある方は精神疾患、ある方は依存症、家出の後ブラック企業に拾われてそこからなかなか抜け出せない方もいます。そんな相談者さんのお話を伺っていると、親に理解があって家族が受け入れの場であれば、彼らはこんな苦労をしないで済むのに、と思います。
片やつなぐ会に駆け込んでくる親御さんたちは、今はなかなか納得いかないけれども子どもが幸せになれる道を探したいという方々です。学校との交渉に頭を悩まし、子どもの将来に向けて情報収集に余念がありません。当事者の言葉に耳を傾け、自分たちの親子関係に照らし合わせて「あの時、息子が言った言葉の意味はそういうことだったのか」と初めて腑に落ち、納得いかなかった出来事に答えを見出します。親はそうやって一歩一歩子どもの後を追いかけていく。だから、つなぐ会の交流会の場に当事者の存在は欠かせません。当事者にとっても、親世代の考え方、親だからこその子どもへの愛情を客観的に見られる格好の場です。
親子関係で躓いている方、親の本音を知りたい方には、是非交流会に出向いていただき、ご自身の問題の糸口を見つけてほしい。LGBTQユースの未来を拓く為にも、親の応援団を増やすサポートをしてもらえませんか?
それが、長年世話役を担っている私の願いです。 M