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LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

晴子から伝えたいこと(パート19)

2011年04月27日 | Weblog

★晴子さんからのエッセイです。

今回のエッセイからはわかりませんが、晴子さんはMTF女性として介護の現場で働いておられます。男性としての仕事をやめて女性として働くようになられるまでの経緯については、以前のパートを是非お読みください

どの労働環境も厳しいようですが、その中でも介護という職務がいかに大変であるか、よくわかります。それでも3年後の国家資格試験に向けて頑張っておられるのですね。

 

 

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 ☆晴子から伝えたいこと(パート19)

 

 

 去る3月11日には、かつてないほどの巨大地震(M=マグニチュード9.0)である東日本大震災が起きました。また福島県内の原子力発電所にて事故も起きました。

多くのお亡くなりになられた方々に対し、心からご冥福を祈ります。また多くの負傷された方々に対し、心からお見舞い申し上げます。更に避難生活を余儀なくされている多くの方々も、さぞかし心身共に計り知れない程に辛いのではないのかと私は思います。被災地域の一刻も早い復興を願わずにはいられないです。

 では本論に入ります。私は、グループホーム(認知症高齢者共同生活介護)での介護職勤務も1年目の後半へと入りましたが、私が入社した数カ月後に入社した2人は数カ月の短期間内に辞職されました。その後、高齢のパート職員が入社されましたが、一般に扶養家族のパート職員は自ずと合計勤務時間に限度が生じるため、正社員の労働条件は以前と大して変っていないです。確かに正社員を新規雇用しても即戦力になるには、それなりの期間を要しますが、現状のままでは正社員における労働条件改善の見込みが薄い感を私には受けております。

 そもそも私が入社した数カ月後に5~6年勤続のパート職員が2人も辞職されたのがきっかけでしたが、パート職員もサービス残業が慢性化していて嫌になったようです。

 それなのに経営トップは、勤続を嫌になったパート職員の意向をあまり考えず、安易に人を入れ替えればいいなどと考えた結果が昨今の状態だと私は思います。これにはちょっと残念でなりませんが、私がストレスとして最も感じているのは、働き盛り世代の同期正社員が職場におらず、先輩職員との人間関係ばかりであることなのです。なぜなら、たとえ仲が良い先輩職員相手であっても、言い難い事柄などもあると私は思うのです。同期同士だからこそ、言える事柄もあると私は思うのです。それが叶わないのは、私にはちょっと辛いですね。また先輩職員相手だと、大なり小なり気を遣うこともあります。

 以上のような事情から、直ぐに資格取得できるホームヘルパー2級講座を受講したい動機となり、介護職の初心者同士でコミュニケーションを図りたくなったのです。しかし私が週1回通う某予備校のホームヘルパー講座は、就職するのに狭き門の事務職関係講座へ人気があるのとは対象的に、受講生数が受講定員の3割にも満たない程までに人気がないのです。これは介護職への人気がないことと裏返しではないのかと私には感じられたことで、正直言ってちょっとがっかりした面もありました。なお私と同じ受講生3人には、大学卒業しても一般企業へ就職できなかったため、特養(特別養護老人ホーム)へ就職予定の人,家族介護のために学習したい人,とりあえず資格取得したい人がおりました。いつもの職場とはちょっと違う雰囲気を味わえたのかなと私は思いました。

 ホームヘルパー2級講座は今後2カ月の期間、予定されておりますが、これをきっかけにして、約3年後の介護福祉士国家資格試験受験までにどのように取り組んでいくのかを模索する必要もあるのかと私は思いました。

 

 


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PFLAGからのメッセージ

2011年04月10日 | Weblog

★「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」に、アメリカウィスコンシン州のPFLAGよりメッセージが届いていますので、こちらでもご紹介します。「有志の会」のホームページには地震により延期されていたデモの情報も掲載されています。

海外からの支援、心強いですね!人間を隔てるものはないと感じます。

 

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PFLAGからのメッセージ(和訳)

 

「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」の皆さんへ

 

PFLAGの、ウィスコンシン州マディソン支部の会員を代表してメッセージを送ります。

 

PFLAGとは、「レズビアンとゲイの親、家族、友人の会」の略です。現在はバイセクシュアルとトランスジェンダーの家族と友人にも支援を広げ、ワシントンに本部を置いて米国内外に多数の支部を持ちます。

 

「石原抗議」有志の会の皆さんに心から賛同します。会のリストに是非私たちPFLAGの名前も加えて下さい。石原都知事には痛く失望しました。日本で第二番目に重要な政治家である、東京都の知事が、こともあろうに、都民である少数者に向けて差別発言をしたからです。

 

本来なら、都知事は、都民の市民権を守り、福祉を増進するために選ばれたはずです。それなのに、性的少数者に関する、知識不足で心得違いの発言は、社会に現存する差別を増大したばかりか、東京で生活する少数者を更に酷い差別に曝しました。

 

性的少数者は、活気ある素晴らしい東京都で、自由に心行くまで楽しんで生活したいと願っています。その願いを実現するのが都知事の仕事でしょう。ところが石原氏は、例の発言によって、性的少数者が差別を恐れて、自分の性的志向を隠し、偽装結婚をせざるを得ない状況に追い込みました。

 

石原都知事は、性的少数者には「何か足りない」と言いました。皮肉なことに、足りない何かとは、より英明で、より高い道徳観を持った施政者のもとで、より自由に、より豊かな生活をおくることができる可能性です。その可能性こそが、現在の石原都政の下で性的少数者に欠けているものなのです。

 

私たちPFLAGが「石原抗議」のデモに参加して、皆さんと共に歩くことができるなら、誇りを持って高々と以下のようなプラカードを掲げます。この文句は、私たちがマディソンで市民に配布するパンフレットの中にあるものです。

 

「同性愛者の権利は市民の権利」

「貴方が知る人、大切な人は同性愛者です」

「私たちはストレート(異性愛者)ですが、ナロウ(偏狭)ではありません」

 

いつの日か、皆さんの都知事は、上の文句が意味する深い叡智と、東京都の性的少数者が発信する豊かな人間性に啓発されて、感謝することでしょう。

 

なぜなら、もし「何か足りない人」がいるなら、そして、私たちが「気の毒に思うべき人」がいるとするなら、それは現在の石原都知事、その人をおいて他にいないからです。差別的発言をした都知事こそ、世界でも有数の大都市の指導者として、ふさわしくない、良識が「足りない人」として、誠に憐れむべき存在です。

 

都知事は、311日の東日本大震災についても、冷酷な発言をしました。米国での報道によれば、地震と津波と放射線被害を「天罰」と評したそうですね。もし、世界の他の都市や国で、指導者が、かくも人を傷つける言語道断な発言をしたなら、世界中の人々が驚いて抗議するでしょう。私たちも同じです。

 

最後に、「有志の会」の抗議に、私たちPFLAGの言葉を添えて下されば光栄です。頑張って下さい! 

 

Karen Baker, President

PFLAG, Madison, WI

U.S.A.

 

 

 (原文)

To the People United, sponsors of the Ishiharakougi

On behalf of the members of the Madison WI (USA) chapter of PFLAG (Parents, Family/Friends of Lesbians and Gays), we wish to add our names in support of your protest against the homophobic remarks of the governor of Tokyo, Ishihara Shintaro. We are deeply disappointed and disheartened that the second most important political leader in Japan would have made such discriminatory remarks about a minority among the citizens of Tokyo whose civil rights and human welfare he was elected to foster, preserve and protect. Such uninformed and misguided remarks serve rather to reinforce existing social prejudices and expose the members of the LGBT community to further discrimination. Instead of supporting them in their desire to participate more fully and openly in the life of a great and vibrant city, such remarks serve only to keep them in a social ghetto, forced to live hidden and stunted lives of fear and disguise. If they are "missing something," it is the possibility of having fuller, richer lives under a more enlightened and moral public leadership.

If we could be there to join you in your Ishiharakougi march, we would proudly hold up banners and placards bearing the words that appear on the literature we hand out to our fellow citizens here in Madison:

"Gay Rights are Civil Rights"

"Someone You Know and Love is Gay"

"We Are Straight But Not Narrow"

Perhaps one day your governor, Ishihara-san, will come to appreciate the deep wisdom of these mantras and the full humanity of the LGBT members of his community. For the truth is, if there is anyone who is "missing something," if there is anyone we should "feel sorry for," it is Mr Ishihara himself who, by his discriminatory remarks, has shown himself unworthy to be the leader of one of the great cities of the world community.

As a footnote we note, also with sorrow, another of the governor’s unfeeling remarks. It was reported in the media here in the United States that Ishihara-san viewed the tragic events of the March 11th earthquake, tsunami and radiation disaster as evidence of "divine retribution." If the leader of any other major international city or state were to make such a hurtful and immoral remark, the world would be appalled. We are appalled.

We would feel privileged if you would add our names to your protest march. Gambatte kudasai!

Karen Baker, President

PFLAG, Madison WI

 


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第39回神戸ミーティングのご報告

2011年04月03日 | ミーティング

3月19日(土)、第39回ミーティングを行いました。

この日の参加者は23名。東日本大震災の被災者の方々への黙祷のあと、ゲストスピーカーとしてお迎えしたNPO法人SEAN事務局長の遠矢家永子さんのお話を伺いました。

 

SEANは1997年、保育サポートグループとして結成、現在は保育・家事支援をはじめ、子どもへの出前授業や教材発行など、さまざまな事業を展開しておられます。今回はそれらの事業の中からSEAプログラム(多様な生き方を尊重できる力を育み、自尊感情を高めることを目的とした人権教育プログラム)についてお話していただきました。これからの社会を担っていく子どもたちに多様な性を伝えていきたいと願う私たちにとって、とても興味深い内容でした。

 

このプログラムは、セクシュアルライツ(「生」と「性」の人権)としての性教育とのこと。このような教育がどうして学校でなされていないのか、不思議になるくらい大切なお話でした。みなさんからいただいたアンケートにも「このようなことを学んでおきたかった」「子どもたちに是非聞かせたいお話」という声がたくさんありました。すべてをお伝えしたいのですが、ここでは私が学ばせていただいたことの中から2点をご紹介します。

 

まず「人権アレルギー」ということ。私たちが人権を学んだ時、「他人の人権を侵害してはならない」という加害者の立場で学びはしなかっただろうか?「私」に人権がある、ということを果たして教えられただろうか?そのような教育の結果「人権問題」というと「自分が何か責められるのではないか・・」「自分は何もしていない・・」「自分とは関係のない数少ない人たちの問題だ・・」という拒否反応が起きるのではないか、と。なるほど、私も子どもからカミングアウトを受けていなかったら、今でも「人権問題」はどこか他人事だったのかもしれない・・と思います。わが子の人権が侵害されているということを知って初めて「人権問題」が他人事ではなくなる。ほんとうに愚かなことだったと思います。

 

そしてもう一つ、「人権は分断されている」ということ。以前ある障害者の方が「障害者差別防止法」の必要性を訴えておられました。LGBTについても「LGBT差別防止法」が必要だと聞いたことがあります。「差別防止法」「外国人差別防止法」「女性差別防止法」・・と、この社会にはいくつの差別防止法を作らなければならないのかな・・と感じたことがあります。どんな人間も差別されてはならないのに、まさに一つ一つが分断され、そこに属さない人たちにとってはそれぞれが他人事となる・・その通りだと思いました。人権が「一人一人がかけがえのない存在である」ということを意味し、自分自身の問題だとみんなが気付いた時、マイノリティは多数派となる、と。このような社会が待ち遠しいですね。気付いた人が行動を起こしていこうと、遠矢さんは締めくくっておられました。

 

最後に遠矢さんのレジュメの中からも2つの項目をご紹介します。

 

■人権としての性教育

・私の大切なありのままの「こころ」と「からだ」、あなたの大切なありのままの「こころ」と「からだ」

・大切な「こころ」と「からだ」は私自身のもの

・心地よい状態・不快な状態をしっかり感じられる力を育む

・プライベートゾーンは誰にも見せない、触らせない

・性器の名称を知らなければ、性暴力にあっても被害は訴えられない

・「豊かでステキなこと」というイメージで、「性」を子どもたちに伝えよう

 

■子どもの人権と大人の人権

ます大人自身が正しい知識を持ち、子どもから見た「強者」としての自覚を持ち責任力を高める。

子どもの育ちに保障すべき5つの権利

    存在意義を認められること

    知る権利

    考える権利

    選ぶ権利

    結果を引き受ける権利

 

親として、大人として、人間として、できていなかったこと、ほんとうにたくさんあります。子どもへの出前授業、親にも是非お願いしたいです。多くのことを学ばせていただいたミーティングでした。

 

つなぐ会を通してこれまでに知り合えたお母さまや当事者の方々の中には、東北地方にお住まいの方も何人かおられました。先日あるお母さまとやっと電話が通じ、お元気な声を聞くことができてほんとうにうれしかったです。他のみなさんもどうかご無事でおられますように、また一日も早い復興をお祈りしつつ、この日のミーティング参加費を『東日本大震災兵庫県義捐金』に送らせていただきました。参加者のみなさん、ご賛同いただきありがとうございました。

 

 


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