LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

東京ミーティング(10月18日)の報告

2015年10月22日 | Weblog
2015年10月18日に東京ミーティングを開催しました。
今回は、NPO法人aktaのセンター長の荒木順子さん(ジャンジさん)をゲストとしてお招きし、ご自身のセクシュアリティのこと、aktaのことをお話いただいた後、フリートークの時間を持ちました。
荒木さんは、ドラッグクイーンの素晴らしい衣装で、LGBTの基礎的なことから、HIV、AIDSのことをわかりやすい言葉で説明していただきました。
aktaは、ここ数年間はいつも東京ミーティングの会場として利用させていただいていますが、その存立の意義なども詳しく説明していただきました。
今後とも、よろしくお願いします。

参加した方から、その時の感想を書いていただきましたので、ご紹介します。



今までLGBTの交流会やイベントなどは参加したことが全く無かったので、今日のイベントはとても有意義なものとなりました。
特にいいなぁと感じたのは「カミングアウトした側」と「された側」両方の意見が同じ場所で同時に聞くことができたという部分です。
今まで私はトランスセクシャルとして生活してきて、自分自身は色んな人にカミングアウトしてきました。
その中で、私を受け入れてくれた人もいれば、当然ながら受け入れず音信不通になった人もいます。
そんな経験から、受け入れる人は受け入れるし、受け入れない人は受け入れない。
ただの二択で、シンプルだと思っていたのですが、カミングアウトされた側の人は、話を聞いた後、どんなことに悩み、どんなことを考え、どういう行動を取っていたのかは全く知らなかったし、考えようとも思ったことがなかったんですよね。
それを実際の体験談通して聞くことができたのはとても有意義でした。
もしかしたら、私が今までカミングアウトをして、「あまり良い反応ではない」と感じた人も、その後、色々と彼らなりに努力して理解しようと行動を起こしていたのかもしれません。
私は彼らは受け入れない価値観を持っていて、それはその人の価値観だから仕方ないと思っていましたが、自分の価値観を変えるため、新たな価値観、世界を見るために、私の知らない所で努力していたのだなと、感じることができました。
今まで一方的に考えていた「カミングアウト」に対して、反対側の意見を知ることができ、苦悩を知ることができて、自分はけっこう勝手な憶測で相手を判断してたんだなぁと反省させられました。

【相談できる場所があるすばらしさ】

カミングアウトの続きですが、これからカミングアウトをしようと考えている人が、実際にカミングアウトした人、された人にどうだったか話を伺う機会がありましたね。
あの時、経験者として色々な意見が飛び交っていましたね。
本来ならLGBTのカミングアウトと聞くと、とても「深刻で取り扱いが難しい問題」だと、私は思っていたので、言葉を選んで慎重に答えなくてはならないなと思っていたんです。
でも、あの時の雰囲気はまるで同じ趣味を持った仲間同士の他愛のない会話のように見えました。
別の言い方をすれば、「これから受験するんだけど、受験てどうなの?」という子供に対して、「大丈夫よ、コレはこうで、こういうものだから、安心して!」
と、ドシッと構えて気楽に応えている親子の姿みたいでした。
そこには笑顔があったし、和気あいあいとしていて、「重苦しさ」や「深刻さ」は感じられなかったですね。
よくよく考えてみると、深刻だったり、重苦しさを感じるのは、解決策が見えない問題に対して、どう対応したらいいかわからない人たちが試行錯誤しながら、知恵を絞ってアレコレやってる姿があり、それでちょっとした言葉や先入観、決め付けで当事者を傷つけてしまう可能性があるから重苦しさがあるのかなと。
今日会場にいた人は、すべて当事者(家族も当事者だと思います)であり、経験して問題を解決してきた人たちだし、集まっていた人たちにとっては、解決策も見えてるし、どう対応したらいいかも分かっているし、試行錯誤した結果、どういう風になったかが見えているからこそ、気楽に笑っていられるのかなと感じました。
不安になって、身動きもとれない人にとって、そんなドシッとした笑顔がある場所や空間、人たちはとても安心できるし、心の支えにもなると思います。
価値観も変化するだろうし、自分はここに居て良いんだ!という…自己肯定感?ですかね。
そういうものを一気にすべてもらえる空間なのかなと感じました。

ここと同じ雰囲気がすべての家庭環境に揃っていれば、セクシュアリティで悩み苦しむLGBT当事者はかなり減るんじゃないかなって思いました。

スザンヌ





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