LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

10月東京ミーティングの報告

2021年10月13日 | Weblog

 10月3日(日)、緊急事態宣言解除の東京大久保にて、自粛明け久しぶりのミーティングが開かれました。今回は1年ぶりに顔を表したお馴染みメンバーが半数以上、近況を語り合い、また新顔の方は、アライの学生さん、親御さん等。LGBTQ当事者も親御さんも様々なセクシュアリティの立場からの意見交換となりました。

 当事者側は海外生活も経験されており、海外と日本でセクシュアルマイノリティの生活環境がどれほど違うかについて話されました。性別二元論に基づいて社会制度が成立しているのはどこの国も同じだが、欧米は人権や自由への人々の思いが強い。日本は個人の自由より同調、個人の権利より和を重んじる「出る杭は打たれる」社会性の為、多数派優位で、少数派は我慢を強いられる。カミングアウト率も低く、自分自身にも嘘をつかないと生き抜いていかれないような生活に神経が苛まれていくとのこと。戦後、経済優先で発展してきた国だが、その陰で少数派はいないものとされ自分らしく生きることなど考えられなかった。今や海外では30か国以上の国が同性婚が認められているというのに、日本ではLGBT理解促進法案すら国会に挙げられない。人間にとって、経済以上に精神的豊かさ=自分を偽らず自由に生きられる心穏やかな暮らしこそが大事なのではないかとのお話でした。

 片や、中高年世代の親はLGBTQについては無知で、この数年メディアの情報で見聞きした程度という世代の為、子どものカミングアウトには動転した方が殆ど。けれども時間を経て理解を深め、良き理解者、支援者になろうとする過程にいます。

 セクシュアルマイノリティは、男女に区分けされている日本社会の中で悩み、傷つき、もがきながら生きている。だから、多数派のように未来に夢を描きにくいし、伸びやかには成長できない。自身のセクシュアリティを隠して日々暮らしているので、友達との交流も難しく、引きこもりがちだったり、勉強に身が入らなかったりと欠点も多くなりがち。人としての成長も遅いかもしれない。だからこそ親は世間体の物差しを外し、子どもの特性に見合った目線で見つめ支えることが大事。親は覚悟して、子どもがありのままでいられるように環境を整え自由に呼吸をさせてほしい。そうすれば子どもはその子に即したリズムで伸びやかに成長していくだろう、と、かつて我慢を強いられ辛い少年時代を送った彼らは語ります。そう、確かに、この同調社会の中で異端者は、マイノリティストレスの為、精神を病む者も多い。そういう子どもを現に抱えている親は尚更、彼らの言葉を深くかみしめ、次の世代の子ども達の息苦しい環境を改善したい、子どものしんどさを目の当たりに見ている若い親御さんに寄り添い、一緒に子どもを支えたいと願うのです。

 それは、若い支援者も同じ。友人がセクシュアリティで悩んでいるという方には、何はともあれ友達に寄り添い、心の声に耳を傾けてほしい、それだけでも心強いと伝えました。これから就職すると、会社によっては男尊女卑の気風が未だ残り、女性差別は勿論セクシュアリティハラスメントもありうる。そんな中で孤立無援になることのないように、今はSNSで繋がることができる、とエールも重ねて。

 つなぐ会を来訪する親御さんは、最初は子どものセクシュアリティを受け入れ難くて葛藤しますが、交流会を重ねるたびに理解を深めAlly(支援者)となっていき、無理解な社会との懸け橋になっていきます。Allyの輪も親同士だけでなく若者まで、世代を越えての繋がりの輪が未来を変えると信じています。     

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10月名古屋ミーティングの報告

2021年10月09日 | Weblog

令和3年8月2日 いなべ市役所 シビック棟2階研修室5

 

参加者

同性愛当事者1名           同性愛の子を持つ親1名
FTMトランスジェンダー当事者2名  MTFトランスジェンダー当事者2名
トランスジェンダーの子を持つ親3名  多様な性を学ぶための参加者3名
いなべ市職員2名           産婦人科医師1名(電話での参加)

計15名

産婦人科医師への質問

Q.毎月250ミリホルモンを打ってますが、いつまで打てばいいですか

A.大体4~5年で変化は頭打ちだと思う。
一生打たないとけないのかは、わからない。
更年期障害とどう向き合うかに関しては、ホルモンを中断して、漢方薬で対応している人もいる。

 

Q.「ネビド」を打ってみようとおもうが、副作用は?

A.ネビドは例えるならば、250ミリ6本を一気に打ったのが体に徐々に溶けていくような感じ。2回くらい使ってみて、様子をみてはどうか?

 

Q.ホルモン注射は4~5年で頭打ちといったが、やめた後はどうなるのか?

A.生殖器をとっているかにもよるが、例えば男性ホルモンを打った人がやめたとしても、いかつい体になった体は戻らない。

 

司会者から参加者への質問 

Q.6か月ほど前はホルモン治療はしないと考えていたが、最近治療をしようと考えた心境の変化は何?

A.髪を短くしたり、しても、結局女性に見られてしまうので、ホルモン治療を考えるようになった。親戚にどう話すかなど、考えている。

 

産婦人科医師よりアドバイス

ホルモンは周りと一緒に進めていくことが大切。作用・副作用の理解を周りの人と一緒に変化していくことが理想。変わっていくことは大きなことなので、慎重に考えた方がいいが、もし違うと思えば、注射をやめることも大切。

 

参加者(親)の思い

子が決めたことは認めたいと思っているが、(更年期障害とか)体のこと、健康ではなくなるのではと、親としては心配。

 

最後に産婦人科医師よりメッセージ

家族や周囲に認めてもらおうと思い悩むより、何か資格を取っったりして自立をした方が、より良い希望を持てると思います。

 

次回は11月1日(月曜)13:00~ いなべ市役所で行います。


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