LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

あるレズビアンの方からの活動報告です!

2016年03月26日 | Weblog
私がLGBTへの理解を進める啓発活動を始めたのが、2013年7月。41歳の誕生日を迎えてから「さあ、やるぞ」と。その当時、行政の方々はLGBTについてご存じではありませんでした。何度も足を運ぶにつれ、私を通じて関心を持ってもらうようになりました。
昨年、公民館で人権の講師をしました。市民の方とやり取りをしながら、同じ目線になるように気を配りました。市民の方々から私を身近に感じていただいた実感、このような場を自ら作りたいと、2016年1月から、セクシュアルマイノリティを知る学習会を開催しています。毎月テーマを決めて、理解に繋がるよう構成しています。アンケートで、また参加したい、に○を付けられていて、嬉しいです。
講演会では、私の話から社会の中でのLGBTの存在を知り、置かれている環境に気付いてもらう内容にしています。話を聴かれた方々に考えさせ、自分はどうすべきか、これから意識してもらうことを目指しています。LGBTについてもっと学んでいきたい、存在を意識していきます、お聴きした話を身近にいる人へ伝えていきます・・私の話をそのまま受け止めていただけた、と確信できる感想です。
まずは、人々に関心を持ってもらうこと。性のあり方を知ってもらい、理解者を増やしていきたいです。「一人ひとりにそれぞれの性 ありのままでいられる社会に」、これは私の名刺の中の言葉です。これからも啓発活動を頑張っていきます。

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第18回GID学会ワークショップの報告

2016年03月26日 | Weblog

平成28年3月19・20日、東京で第18回GID学会が開催されました。つなぐ会ではワークショップ「カミングアウトというバトン」を行いましたので報告します。
 このワークショップではGIDの子どもを持つ母親、父親5人と親子一組(母親と当事者)の7人が発表者となりました。そこではカミングアウトをした時の子どもの心境やカミングアウトを受けた時の親の思い、感じたことなどが率直に話されました。たまたま全員FTMの子どもの親が集まりましたが、やはりカミングアウトを受けた時の親の対応は様々です。ただ、どの親も子どもが言っていることの意味がすぐに理解できたわけはなく、表面上は何とか平静さを装ってみたり、子どもが何か勘違いをしているのではないかと子どもの言うことを強く否定したりしています。
しかしその後子どもから渡されたGID関連の本を一生懸命に読んだり、とにかく子どもにいろんなことを問いかけてみたり、子どもの考え方を何度も確認をしてみたりと子どものことを何とか理解しようとする親の必死な行動が見られました。同時に子どもを守ろうとする親の本能的な行動なのか、専門医に受診させようとしたり、専門的な機関を探して相談しようとする前向きな行動も見られます。そして一度は子どものことを受け入れたと思ってみても、やはり何かのきっかけで気持ちがぐらついたり、思わず子どもに対して否定的な言動を取ってしまったりと子どもの状況を受けいれることはそう簡単ではないことがわかります。
子どもにしてもカミングアウトはしたものの、自分の状態が安定しているわけではないので悩みや葛藤は続いており、親にとりあえず宣言をして終わってしまいその後のコミュニケーションが途絶えていたりします。また中途半端なことを言って親を混乱させる場合もあるようです。
このように親子のコミュニケーションがうまくいかない時期もありますが、少しずつ親の気持ちが安定してきて考え方が変化してくると、今まで自分が知らなかった価値観に子どもが気付かせてくれたことに感謝する気持ちが生まれてきたりします。また子どもからも、最初は否定的であった親が今は自分を一番サポートしてくれる存在になってくれたことに感謝するようになります。
ワークショップの最後に、カミングアウトというバトンを受けとった親がこれから何をしていこうと思うか、親に課せられたミッションは何かとの問いかけがあり、それに対して多くの親が、自分と同じような親の相談相手になりたい、もっと一般的にGIDのことを知ってもらいたい、そのためには教育(学校)が大事である、とにかく親がやれることはやっていきたいと前向きに社会的な行動を起こそうとする気持ちを表していました。カミングアウトを受け入れる過程や時間の長さはいろいろですが、親が今そのような気持ちにであることを自分も同じ親として大変頼もしくまた印象深く感じました。

 ヒロユキ

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神戸ミーティングの報告(1,2月)

2016年03月26日 | Weblog
ミーティングの報告

①平成28年1月24日(日)
 親だけの会
 普段のミーティングでは当事者、親、支援者などいろいろな人が参加されますが、今日は年に1回ですが親だけに限定したミーティングを行いました。17名の参加があり、ご両親で参加された方も3組ありました。子どもさんのセクシャリティはGIDの人が多かったですが、ゲイ、レズビアンの方もおられました。
 親だけの会の特徴としてはやはり、親のストレートな思いや悩みが語られることだと思います。子どもからカミングアウトされたがどうしていいのか分からない、子どもが自分でホルモン療法を始めてしまったがどう対処したらいいのか、祖父母にどう伝えたらいいのか、周りに相談する人が誰もいないなどそれぞれに切実な事情が話されます。それに対して他の親から自分の経験を踏まえての助言があったり、共感を交えた励ましがあったりと同じ悩みや経験をした親ならではの話が続きます。もちろん事情はそれぞれに違うのでアドバイスがそのまま役に立つことはないかもしれませんが、話を聞いてもらうだけでよかったり、何かちょっとしたヒントがつかめたりする方も多いようです。
 また親だけだったので参加しやすかったと言われる方もあり、今後もこの会は続けていきたいと考えています。

②平成28年2月28日(日)
 年が明けての初めてミーティングだったので、まず尾辻理事長から新年のあいさつがありました。つなぐ会が設立10周年を迎えたことの報告、そのような時に東京の渋谷区や世田谷区、関西でも宝塚市でパートナーシップ条例や要綱が定められたり、文科省より性同一性障害の児童・生徒に対して細かい配慮を学校に求める通知が出されるなど、最近のLGBTをめぐる状況はかなり目覚ましく、10年前と比べると隔世の感があることなどが述べられました。
ミーティングには22名が参加しました。初めて参加された方も4名おられました。両親で参加された方から、子どもからカミングアウトされたがどう対応したらいいのかとの話が出て、それをきっかけにカミングアウトをめぐることが話題になりました。実際に当事者の人で、近々親にカミングアウトしようかと思っているがどのようにしたらいいかとの話もあり、具体的なアドバイスも含めて改めてカミングアウトをする当事者の気持ち、それを受ける親の気持ちが話されました。
カミングアウトについてはいつも話題になる重要なテーマですが、親子の状況が様々な中ではこれといった正解はありませんし、そもそもカミングアウトすることが必要かとの考え方もあります。社会においてLGBTをめぐる状況はかなり改善されてきたとは思いますが、自分のセクシャリティを改めてカミングアウトしなければいけない社会のありようそのものについても考えてみる必要があるのではとの意見もでました。これからもミーティングの中などで皆さんと考えていければと思います。

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