続けて読んだ本が戦時下の関西を描いたものでした。
田辺聖子『私の大阪八景』戦時下の大阪の女学生を描いた自伝的小説。大学の歴史の授業で『ボクラ少国民』山中恒をテキストのひとつとしていて読んだことを思い出し重なった。お聖さんのそれはあくまでも主人公トキコを描く。熱しやすいトキコの愛国心は滑稽。時代を経て振り返って筆者はもちろんそれも折り込み済み。タイトルにあるように大阪、兵庫での戦中が書かれ、大阪弁はやらかく、少女の心のつぶやきは生々しい。差別的な証言も包み隠さず書かれているのはこれが書かれた時代に読んだ人が冷静に判断するだろうということがあったのだと思うがヘイトがあふれる昨今作者の意図と違うところを同調する人もいるだろうと思った。いやな時代だ(いまが)。
増山実『風よ僕らに海の歌を』こちらも戦時下から物語がはじまる。宝塚の老舗イタリアンの店主をモデルにした作品で、同盟国からやがて敵対国になったイタリア人が歴史に翻弄される様を描いている。中盤からは主人公は息子に。息子は関西でバンド活動をする。ライバルとしてジュリー、そして東京で見て衝撃を受けたのがショーケンてこらまたタイムリーな。随所に描かれる宝塚、神戸。また、日本で本当の意味で老舗のイタリアン二店舗がわたしの住まうところに縁があるというのを知る。最後はイタリアに話が飛び大団円に。しかし、最後の章がセリフでの説明が多く物語りとしては着地が弱い感じ。過去の物語が厚いほど現代は描きにくいのか。
張國榮 Leslie Cheung【追 Chase】Official Music Video
レスリーが46歳で亡くなって16年。
わたしも46歳になり、これからレスリーを追い抜いていきます。
なんだかんだあっても長いスパンで仕事は順調、パートナーがいて、そのパートナーが男性であることをゆるやかに公表していて、それへのバッシングもさほどなくて、いや、あったかもしれんけとそれ以上に支持する仲間がいて、友達がいて、ファンがいて…。
それでも、レスリーはいってしまいました。
やっぱり何年たっても哀しい。
レスリーが46歳で亡くなって16年。
わたしも46歳になり、これからレスリーを追い抜いていきます。
なんだかんだあっても長いスパンで仕事は順調、パートナーがいて、そのパートナーが男性であることをゆるやかに公表していて、それへのバッシングもさほどなくて、いや、あったかもしれんけとそれ以上に支持する仲間がいて、友達がいて、ファンがいて…。
それでも、レスリーはいってしまいました。
やっぱり何年たっても哀しい。