天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

文楽「仮名手本忠臣蔵」大序から四段目まで

2019-04-15 22:58:00 | 観劇
今年は文楽劇場開場35周年ということで一年を通して「仮名手本忠臣蔵」がかかるのです。
 
仮名手本忠臣蔵 (かなでほんちゅうしんぐら)  大序  鶴が岡兜改めの段
恋歌の段
二段目 桃井館力弥使者の段
    本蔵松切の段
三段目 下馬先進物の段
    腰元おかる文使いの段
    殿中刃傷の段
    裏門の段
四段目 花籠の段
    塩谷判官切腹の段
    城明渡しの段
今回は四段目まで。
前回は一日通しでの上演で10時半から21時前までとまさに「忠臣蔵」だけの一日でしたが、三回に分けて上演されるのは、夜の部が終演が早くなったから。
その代わり、前回入ってなかったものが入ったりしてるそうです。
 
 
前回も聞いてるはずなのに始まった途端に人物設定が分からず混乱。室町幕府がどーのこーのと兜がどーのこーのと。
幕間に慌ててパンフを買いに走りました。
人物が減るとやっと理解ができるように。せやから前回も聞いてるはずなのに。
それにしても、補助席まででる盛況ぶり。やればできるやん、というかやはり「忠臣蔵」は別格なのか?
わたしはベルばらを指してタカラヅカの「忠臣蔵」と評したことがありましたが、タカラヅカは「忠臣蔵」がエリザベート、ロミジュリなどなど増えているので、文楽も「忠臣蔵」が増えますように。
 
さて、疑問。
文楽の「忠臣蔵」の大序の前の口上がいつもと違った気がするのですが人の違いではなく、「忠臣蔵」ならではの作法があるのでしょうか?ここに書いていたら誰かが教えてくれかも、と。
 
やっぱり「忠臣蔵」は格別で、太夫若手の方々も多くでておられみなさんそれぞれ単に若手と言えない風格も。
 
 
お昼を食べたら(梅の花の浪速弁当)、松の廊下。まぶたもたるむことが予想され、いえ、その予想は的中。
若狭助が気がついたら塩谷判官に変わってました。目覚めてよかった殿中でござる殿中でござる。
前は感じなかった、そらここで止めたら恨まれるわな、というのは文楽世界に毒されているのでしょうか?
 
続きましては、お馴染みの「裏門の段」、三人で分割したとはいえ客観的に聴くとよくもまあ語れたなと思いつつも豊蝶さんの「質屋芝居」の手伝いをしたことを思い出していました。それにしても、バカップルだよ、このふたりは。
 
短時間の休憩では「次にかかる段では出入りできません。ご注意ください」とロビーでの呼びかけ。そうです。切腹の場面。
咲太夫さんが復活なされていてよかったと思うとともに無音の緊迫感。
そして、簑助さんの顔世御前が亡骸に寄り添う顔に涙が見えた。
続いては、「城明け渡しの段」。
わたしはこの段が好きです。舞台の見せ方、無念を描く三味線、光。
そして、ただひとこと
 
「はったと睨んで」
 
息を詰めて見つめていた場内の空気が揺れたような気がします。このひとことは碩太夫。この日の忠臣蔵を締めくくるのに相応しい太夫でした。
そして、物語は次の悲劇に。
 
コメント
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