気に入ると思うと渡された文庫本。
幽霊がでてくる短編連絡。
なんでかな?と思っていたら、その幽霊は落語、民話、歌舞伎の世界の住人でした。
落語の二次創作といえば改作なんですけど、本作はまごうことなき小説世界。現実世界で閉塞感をもって暮らしているひとの前に突如現れる幽霊や不思議の国の住人たち。ひとつひとつの作品はてとも短くて、描き方が変わっていく。目の前の世界がぽんぽん入れ替われる感じ。それでも、少しづつ世界はつながっている。あのひとがここにも。あ、あれこのひとは?
元ネタわかるわたしは他の人より楽しんでるのかしらと思ったら海外での評価も高いらしく、元ネタ分からんでもまったく関係ないらしい。
すべてを明らかにするのではなく分からないところはそのままになっていてその隙間は読み手が埋めていく。出てくる落語は「皿屋敷」「反魂香」「野ざらし」など 。
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