大河ドラマ「天地人」は、直江兼続と石田三成の人間像、国家観や人間関係の持ち方の違いなどを上手く描き
出したところが、とても面白かったのだが。
家族や主従関係、地域経営を起点として、国家像まで考えるように成長していったのが兼続だとしたら、
三成は絶対的な国家統治者としての豊臣秀吉の存在を起点として、国家統治の在り方を考えた。
上から目線と下から目線の違いといえば、そうとも言えるかもしれない。
大切なことは、そうした両者ががっちり握手をしたということだ。
結果として、両方を持ち得たのが徳川家康陣営と言ってしまえばそれまでだが、期待してもそんなにはうまくいかない。
今の時代をみると、両方ともとても弱いように思える。
喰えなくなればなんとかして食いつないでいくのが人間だし、日本人は元来そうした根源的な力は強い。
地域経営に必要な連帯意識も家族愛も大切にしてきた民族だ。
兼続のような生き方が本来の日本人の生き方だと思っている。
当然だが今の世の中、今の国際状況の中で、国が生き残っていくために、国民はどうあるべきかということも重要だ。
私たちの人生は、日本という国があってはじめて成り立つものだ。
ジョン・F・ケネディの演説ではないが、国に求めるばかりではなく、国のために何が出来るのか考えることも
大事だと思う。
日本という国の良さを掘り起こして、21世紀の日本をどう導いていくのか、スケールの大きい政治家が出てくること
も期待したい。目先の選挙での得票ばかり気にした政策眼ではなく、進むべき改革の道を示して、難儀を国民に
要求する考えがあってもいいと思うのだ。
口先だけの改革論議はもう聞き飽きたということも、実感だろう。
直江兼続が生まれた南魚沼、自信と誇りを持ってがんばろうよ !