ミュウのCLASSIC ROCK LOVE

70年代、80年代のロックとその周辺の音楽について気の向くままつぶやきます♪最近のロックも取り上げます。

Yellowjuckets  1981年7月

2023-10-14 16:46:48 | fusion
大好きなロベン・フォードのソロ作品「The Inside Story」をきっかけにして結成されたバンドということで、このバンドの1stアルバムは聴かなければという感じで聴きました。

ロベン・フォードはこの作品には全面的に参加しているようですが、セカンド・アルバムは数曲だけ参加して、その後脱退しています。音楽的方向性が違ったのでしょう。

ちなみに「イエロージャケッツ」とは黄色い上着ということではなく、スズメバチの事だそうです。アルバムジャケットもスズメバチが描かれ、下地は黄色になっています。

メンバーはロベンの作品に参加した、ロベン・フォード、ラッセル・フェランテ(k)、ジミー・ハスリップ(b)、リッキー・ローソン(d)、そして、多数のアディッショナル・メンバーです。特にホーン・セクションのゲストが重要な役割を果たしています。

完全にポップな曲は1曲目だけで、2曲目以降はシリアスな感じで毛色が変わっています。
今回、このアルバムからはポップな1曲めと、ロベン・フォードが大活躍している曲、ホーンセクションが印象的な曲の3曲をご紹介しましょう。

最初の曲はアルバム1曲目の「Matinee Idol」。
明るい曲調とパワフルなホーンセクションがすごく気持ちいいキャッチーなフュージョンです。上記に書いたようにポップな作品と言ってもいいでしょう。
ラッセルが作った曲であり、基本はキーボードのフュージョン曲です。ロベンのギターは完全にバッキングに徹しています。でも、切れのいいカッティングはロベンの技量の高さを証明している感じです。ジミー・ハスリップのチョッパー・ベースもこの時代の音を象徴していますね。朝起きたときにでも聴きたい曲です。

Matinee Idol



次に紹介するのは2曲目の「Imperial Strut」。
激しく、ジャズ・ロック的なイメージですね。
ジェフ・ベックのフュージョン時代を連想します。
ロベンの太いギターの音が主張していて、ロベン・ファンにとっては待ってましたという感じでしょうか?
それにしても、みんな演奏が上手。
ラッセルのソロも聴きどころで、まさに弾きまくり!
Imperial Strut



次は5曲目の「The Hornet」を紹介しましょう。
ジミー・ハスリップとラッセル・フェランテの共作です。
ホーンセクションがワイルドで迫ってくる感じの曲です。
ジミーが曲作りに関与しているせいかチョッパーの音がでかい。
ホーンセクションが聴きどころで、ゲストのジェリー・ヘイがフリューゲルフォーンのソロを担当しています。
ロベンも最後の方でギター・ソロを披露しています。
The Hornet



最後に、このアルバムではなく、1998年9月発表作品の「Club Nocturne」から、私の大好きな曲「Sprit of the West」をご紹介しましょう。
この時のメンバーはキーボードがラッセル、ベースがジミーですが、ドラムがウイリアム・ケネディ、サックスがボブ・ミンツァーです。
可愛らしい曲で、ほっとする作品です。

The Yellowjackets - 01 - "Spirit of the west"  

ちなみに、イエロージャケッツは現在も活動中です。
フュージョンではなく、普通のジャズをやっているバンドという印象ですが、フュージョンを通過したバンドだけあって、ちょっと違う感じもあります。
オリジナル・メンバーはラッセルのみ。71才です。
まだがんばってほしいですね。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Inside Story / Robben Ford 1979年5月

2023-10-14 14:54:50 | fusion
ロベン・フォードといえば、最近はブルース・ギタリストとして認知されていますが、1970年代はジャズ・フュージョン系ギタリストの印象だったと思います。
やはり、トム・スコットのバンドに参加したイメージが強いですね。
1975年に発表されたトム・スコットのLAエクスプレス名義のセカンド・アルバム「トム・キャット」で、ラリー・カールトンの後釜として演奏していました。演奏はやはり、フュージョンであり、そっち系だなと思うのが当然で、当時、学生だった私は、ジャズ・フュージョン系のギタリストと思ってました。

で、そのロベン・フォードのファースト・ソロ作品「The Inside Story」を今回取り上げます。これが素晴らしい。
もちろん、ブルース・ギタリスト兼ヴォーカリストの彼も好きなのですが、これはこれで、聴きこみがいがあります。

邦題はなぜか「ギターに愛を」。
当時のレコード会社のセンスですね。
ギタリストのソロアルバムだから、ちょっと目を引くタイトルにしたのかと想像します。当時のレコード会社はギター・ヒーロー大好きですから。
日本の音楽ファンもギター・ヒーロー大好きでした。

厳密にいうとこの作品の前に「メロウ・ムード(これも邦題です。原題はSchizophonic )」(1976年発表)というのがあるんですが、どうもこの作品は本人が意図して発表したものではないようなんですね。それで公式には「The Inside Story」がデビュー・アルバムということになります。

このアルバム、発売当時、どれだけ話題になったのか覚えていません。当時私は、ラジオで話題の作品の情報を得ていたのですが、ラリー・カールトンやリー・リトナーがけっこうFMラジオでオンエアされるのに、このアルバムはオンエアを聴いた覚えがありません。知名度では当時今一つだったからでしょうか?レコード会社のプッシュも弱かったかな?それに、前者に比べるとポップさでは地味に聴こえたかもしれませんね。
カールトンやリトナーのメロディアスで覚えやすいギター・フュージョンとはちょっと違いますから。

でも、現在、このアルバムを聴くとなかなかいいです。この人のギターの音って、けっこうアタック強めで、耳に残るんですよね。そして、あまりポップでないところが、またいい(笑)。彼が大好きなブルース・フィーリングもありつつ、当時最先端のフュージョン・サウンドになっていて渋みのある素敵なサウンドに仕上がっています。聴きこみがいがある作品です。
そして、プロデューサーがSteve Cropperであるのもいいです。
なんて言ったって、私の大好きなジェフ・ベックの”オレンジ・アルバム”をプロデュースした人です。悪いわけがありません。思い込みですけど。


ギターとヴォーカル担当(”Need Somebody”という曲ではローランドのエレピを弾いています)するRobben Ford 以外の参加メンバーはこのあとYellow JacketsをRobben Ford と結成することになる3人、Russell Farranete(key)、Jimmy Haslip(b)、Ricky Lawson(d)を主として、Alan Rubin(t)、Tom Malone(t,sax)、Lou Marini(sax)等です。洗練された当時の最高のフュージョン・サウンドで、ギター以外の音を楽しむのも面白いですね。

まずはリーダートラックを聴きましょう。1曲目は”Magic Sam”。惜しくも32才で亡くなったシカゴで活躍したギター&ヴォーカルの名手の名前です。シカゴ・ブルースが大好きなRobbenらしい曲名の付け方です。でも、ブルースではありません。ブルースっぽいところもなくはないけど、やはりフュージョン・ギター曲です。乾いたギターのカッティングのあと流れるようなギター・ソロはおしゃれです。とにかく音色がいい!カールトンやリトナーに引けをとりません。キャッチーな曲だと思います。シンセソロのところはまるで日本のカシオペアそっくり。野呂一生と向谷実かと思ってしまいました。
Magic Sam
 

次に2曲目の”For The One I Love”。1曲目と変わって静かな曲ですけど、よくギターが歌っています。メロディアスで、ブルースっぽくはありません。じっくり聴くとギターに酔いしれます。リトナーやカールトンと比べると野性的な音って感じがします。ある意味、ロックっぽいということなのかもしれません。

For The One I Love


次は3曲目の”North Carolina”です。この曲はブルース志向ですね。とはいっても、バックが完璧なフュージョン・サウンドですので、なんか軽い感じで、オシャレ。なお、この曲はヴォーカル入りです。シカゴ・ブルースに心酔しているロベンのブルース唱法はなかなか堂に入っています。誰かがネットで書いていましたが、ブルース・フュージョンって感じ。ギター・ソロは完全にブルースが炸裂してます。

North Carolina  

次はアルバムタイトル曲の”The Inside Story”。5曲目に入っています。
テーマリフが重いのが印象的です。でも、それ以外はけっこう軽く、メロディアスなギターの弾きまくりが楽しめます。でもカールトンやリトナーのようなポップな方向には行かず、ややブルースっぽくて、全体的には渋いかも。そこが彼の個性になっています。
The Inside Story  

最後にはアルバムでも最後になる8曲目の”Tee Time For Eric”。
攻めてる感じのロベンのキレッキレのカッティングとカールトンのような勢いのあるギターがまさに流れるような感じでワクワクする曲です。スリリングです。なんでこの曲を最後にしたんだろうと思ってしまいます。メロディに起承転結があるのが素敵です。
ピアノとの絡みも最高。当時のギター・フュージョン曲としては充実の一曲だと思います。
Tee Time For Eric

次回は、この録音の流れで結成されたのであろう、「Yellowjackets」のファースト・アルバムを取り上げたいと考えています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さわやかギターの極致!! 朝、晴れてたら聴きたい! 増尾好秋  GOOD MORNING

2022-07-18 08:31:35 | fusion
oshiaki Masuo - GOOD MORNING

数回前のJフュージョン特集の時にもご紹介した増尾好秋です。
ソニー・ロリンズのバックもやっていたというジャズ系名手のソロ作品4作目で、1979年の録音です。
弟の増尾元章との共演も果たしたこのアルバムは、まさに彼の最高傑作!
爽やか!爽やか!爽やか!
実に素晴らしい!
参加ミュージシャンは
弟の増尾元章(ac-g,el-g,synth)、ヴィクター・ブルース(ac-p,el-p)
T.M.スティーヴンス(el-b,piccolo bass)、ロビー・ゴンザレス(ds,congas)
シャーリー増尾(per) 他 のようです。
ニューヨークの風を運んできますね。

このタイトル・ソングいいですよね。大好きです。
南国でのビーチの朝にピッタリかなー。



弟の元章が前面協力したと思われるこの曲もいいですね。
お気に入りです。
ギターが歌っています。
耳に残るメロディで、詩をつけたくなるような感じです。
Yoshiaki Masuo - BECAUSE OF YOU

このアルバムはギター・フュージョンの名作として、ぜひ後世に残したい傑作だと思います。とにかくメロディが素晴らしく、ギターの音色がいい。
心を打つ作品なのです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暑い夏は、懐かしのJ-フュージョンを聴きまくろう!

2022-07-02 15:58:44 | fusion
高中正義 - blue lagoon

暑いですねー。6月末に梅雨明けとは考えられない。
こうなったら、暑さに負けないために、真夏に似合う日本のフュージョン名曲を聴きまくりましょう。

最初は高中正義の超名曲。コマーシャルで流れたから、当時、物心がついていれば、必ず耳にしていると思います。まあ、50代以上になるかな?

ツボにはまるメロディと気持ちいいギターのカッティング。自然と腰が動く感じですね。日本語にすれば「青い珊瑚礁」で、松田聖子の出世作とダブります。
ほんとに夏に合う曲ですね。

Yoshiaki Masuo ♪Saling Wonder♪  
海外での活躍で有名な増尾好秋。この曲も海を感じさせて、まさに夏の曲ですね。おだやかな感じで、さわやか。そんなに主張しない線の細いギターですが、聴いていくうちに癖になります。そしてサビの部分の虜になってしまいます。実に不思議。

Sadao Watanabe - California Shower (1978)  
ナベサダですね。これもCM曲で有名。やはり50代以上じゃないとわからないでしょうけどね。夏の雰囲気たっぷり。

A Memory of Majorca (2013 Remaster)  

ハートカクテルで有名な松岡直也さんです。
南国の雰囲気たっぷりですね。じわじわ来る曲だと思います。
しみじみしたメロディは日本的かなー。

PARACHUTE - Hercules  
この曲のメロディは耳に残って、頭の中で何度も反復してしまいます。
今剛、松原正樹という名人が生み出した超名曲。
この曲はひたすら気持ちいい。


134 Gou Story  
フュージョンというよりシティ・ポップスなのですが、私にとって夏といえば、この曲。
若いころ、国道134号線、つまり湘南を仕事でよく走ってたんです。
湘南といえば当時も今も夏になれば日本の若者が押し掛ける聖地。
そのメイン道路である国道134号線をテーマにしたこの曲はまさに夏の曲。村田和人は、超メジャーな山下達郎や角松敏生に比べると今一つマイナーで、素人っぽいんだけどそこに親しみが持てます。
ビキニでロングヘアのスタイル抜群の女の子が江の島や茅ケ崎の海岸沿いを歩いている姿が目に浮かびますね。
ギターの音が実に気持ちいい!未だにワクワクする曲です。男のスケベ心満載の曲ですけど(笑)。


コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フュージョン好きなら、ちょっと押さえておきたいバンド。  Koinoniaって、覚えにくい名前だけど。

2022-03-09 15:46:42 | fusion

あの、スーバー・ベーシスト、Abraham Laborielが中心となって結成した1980年代のフュージョン・バンド(80年結成し、91年まで活動)、Koinonia の4枚の作品からつまみ食いしてみました。

この4枚のCDはすでに廃盤になってしまい、2010年に4枚セットで発売されたものの、それもまた取り扱いなくなったようです。中古品なら売ってるようですね。

でも、動画サイトでちゃんとアップされています。

メンバーはドラムがBill Maxwell、ギターがHadley hackensmith、Dean Parks、キーボードがHaran Rogers、Lou Pardini、サックスがJusto Almario、John Phillips、パーカッションがAlex Acuna。

 

まず、1982年発表のファースト・アルバムからアルバム・タイトル曲「モア・ザン・フィーリン」を。

More Than a Feelin'

おお、リー・リトナーみたい。何となく楽しくなるギターのフレーズです。

リラックスして聴けますね。

 

次に84年発表のセカンド・アルバム(ライブ)からやはり、アルバム・タイトル曲「セレブレーション」。

Celebration

ふわふわしたシンセが作るリフが私の好きなアイスランドのメゾフォルテを思い出させます。サンバ風のリズムに切れのあるギターが乗るのが気持ちいいです。サックスとギターがユニゾンしたりするところも気に入りました。エイブラハム・ラボリエルのベースソロがありますね。

 

86年発表のサード・アルバムから、やはりアルバムタイトル曲「フロントライン」。

Frontline

この曲はロックっぽいですねー。勢いのある曲です。テーマリフに力があります。ユニゾンで決めるところがかっこいい。ベースがけっこう目立つところありますね。ベーシストがリーダーですからね。

バラードっぽいしっとりした曲「Greatest Love」も聴きましょう。歌なしですけど、誰かに歌ってほしい感じですね。しっとりします。

Greatest Love

 

1989年発表の4作目「KOINONIA」からは3曲セレクト。今度はタイトル曲ではありません。まずは「Alegria」。

Koinonia - Alegria

この曲はサックスが活躍。ノリのいいアタック強めの曲。

 

2曲目はこの曲「カム・シェア・マイ・ワールド」

Come Share My World

オシャレな曲ですね。軽めのアコースティック・ギターとコーラスがいい味付けをしています。やはり、サックスが活躍するとオシャレ感覚が増しますね。

 

最後は歌物。「Talk About It」。見事にご機嫌なAORになっています。完璧な歌にアレンジですね。88年に加入したLou Pardiniは歌が上手い。彼は後にシカゴに加入してますね。さすがです。

Talk About It

 

入手困難な作品でも、ネットで、いつでも聴けるんですから、便利な世の中ですね。80年代、こうやって彼らの曲を聴くようになるとは夢にも思わなかったでしょう。

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする