Caravan - Place of my own (1969)
ワイルド・フラワーズはソフト・マシーンとキャラヴァンに分かれました。
前回はソフトマシーンのファースト・アルバムとセカンド・アルバムを紹介しましたので、今回はキャラヴァンのファースト・アルバムとセカンド・アルバムから1曲づつ紹介しましょう。
この2作はソフトマシーンの初期2作同様、あまり評判になっていないですが、音の進歩を感じさせる2作です。
ソフト・マシーンより聴きやすく、それが日本で大人気の要因かもしれません。デイヴ・シンクレアの歪んだオルガンはまさにキャラヴァンのセールス・ポイントで、クセになります。
まずはメンバー紹介しましょう。
ワイルド・フラワーズの最後のメンバー、パイ・ヘイスティングス(g、v)、デイヴ・シンクレア(k)、リチャード・シンクレア(b、v)、リチャード・コフラン(d)で1968年結成です。ファースト・アルバムも1968年発表。ワイルド・フラワーズの流れを汲んだ、サイケデリック・ポップ的サウンドですが、全然売れなかったようです。ただし、この動画、「Place of my own」は名曲です。音は古いですが、哀愁の漂う素晴らしい曲です。
Can't Be Long Now
1970年発表のセカンド・アルバムからはこの曲。大作ですね。最初の静かな部分が苦手な人は、3分30秒過ぎたあたりから聴きましょう。ジャズっぽいというか、軽快でメリハリのある展開は実に気持ちいい。プログレと言っても、ポップなジャズ・ロックという不思議なサウンド指向はこのアルバムで存在感を示しています。
このポップというかキャッチーな感覚は極めてイギリス的で、アメリカのポップな音楽とは全く違います。プログレ好きのロック・ファンの中には、このサウンドに中毒症状を示し、どっぷりとハマる人がいます。私もその一人かもしれません。
次回のカンタベリー・ロック特集は、またソフト・マシーンに戻ります。