The Baker Gurvitz Army – Inside of Me ( 1974, UK )
ジンジャー・ベイカー、2019年10月6日死去。つい最近でした。享年80才。ご冥福をお祈りいたします。
というとクラプトンもいつまでも元気って言うわけではありませんね・・・。
さて、このバンドです。元GUN、THREE MAN ARMYのガーヴィッツ兄弟が元CREAM、BLIND FAITHのドラマー、ジンジャー・ベイカーを加えて結成されたバンドです。この曲は1974年リリースのデビュー作に収録されています。
私は、ロックを聴き始めた頃で、当時「ミュージックライフ」誌を隅から隅まで読んでいたおかげで、このバンドを知っています。
でも、聴く機会はなかったですね。ラジオで、このバンドの曲なんて流れませんでした。
レコードを買うという選択肢もございません。中学生のお小遣いで買えるレコードの枚数なんて限られてます。
自由になるお金があれば、ビッグネームのバンドのレコードを買うに決まっていますので、あのジンジャー・ベイカーのバンドであっても、「ふーん、新しいバンドをつくったんだなあ。」なんてチェックする程度です。ネットがない時代、欧米のロックの情報取得は雑誌とラジオ、そしてレコード購入の3つしか方法がありませんでした。当時は当たり前のことですが、今の若者には「うそ?」と思われそう。あ、当時のテレビは洋楽の情報はほとんど流しません。今もそうだけど。
時は流れ、45年経過して、ふと検索すると、いろいろな曲が聴けてしまうんですから、すごい世の中です。リアルタイム世代よりも、追っかけというか、自分が生まれる前の音楽を研究する若者のほうが知識が豊富という逆転現象が生じるわけですね。
さてさて、このバンドのネットでの紹介をみると「ハード・ロック」という言葉で片付けられてしまいますが、その言葉で表すのは無理なような・・・。
クリームとか、ブラインド・フェイスのような、ロック草創期の混沌としたロックであり、ブルースをややハードにプレイするスタイルであると表現した方が的確のような気もします。
それで、この曲ですが、実にかっこいい。イメージとしたは、ウイッシュボーン・アッシュのように、シンプルなのに音を紡ぐような丁寧さを感じるアレンジがクセになる曲です。名曲かな?ジンジャー・ベイカーはやっぱりすごく主張していて、ドラムだけ聴くと、クリームのようです。